いつか手に取る誰かへ(仮)
先日、委託店様に「ヘマタイトインクォーツ」を使ったシルバーペンダントを納品しました。
水晶の「クラック(ヒビ)」に酸化鉄が染み込んで模様になっているカット石です。自然に出来た模様がとても素敵だなと思うのはもちろんですが、最近はこの模様をここに配置する事を選択した宝石研磨職人さんがやはり素敵だなと思う。 うまく言えませんけど、石の模様の表情って共感出来るとなんだかとても嬉しくなります。
パーツを組み上げて「ロー付/ロウ付」と呼ばれる作業で溶接していきます。くっつけるパーツ同士を、本体の銀より早く溶ける銀をガスバーナーの火を使って接着する感じです。
パーツを作って溶接、その繰り返しです。だんだん形になってくるとちょっと元気になります。
宝石は一番最後に留めます。宝石を傷付けない様に固定する「爪-つめ-」と呼ばれるパーツを、「タガネ(左側に置いてある鉄の棒)」を「おたふく金槌(右側の頭の小さい金槌)」で少しづつ倒して宝石を固定します。
最後にピカピカに仕上げて、ちょっと「いぶし銀」のお化粧をして完成です。
宝石の「ヘマタイトインクォーツ」。ぽってりとした表情が印象的なので、金属の部分は軽めの印象になる様にしています。軽いと言っても、このペンダントに一つ個性が感じられるようにいろいろ考えて形にしています。
鮮やかなオレンジ色の「ヘマタイトインクォーツ」は明るい陽気に胸元を飾るにはぴったりだと思います。
裏面もしっかりと仕上げています。いろいろな角度からみても良いなと思ってもらえたらと思っているので。
そうそう、この宝石は新宿のミネラルショーのインド宝石商のお店で一つずつ選んで仕入れた宝石です。この模様を見つけた時とても嬉しかったのを覚えています。そんな宝石を使って作ったペンダントなので、気に入って着けて頂けたらとても嬉しいです。
読んでいただきありがとうございました。また何か作りましたらのせますので、良かったら覗いてみてください。 でわでわ。