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ITの歴史

※歴史的正確性より、エモさを重視なので、半分フィクション位の気持ちで見ていただけると!

目次

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1.全てのコンピューターの父/アラン・チューリング

①人物紹介

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・1932年イギリス生まれ、ケンブリッジ大学卒、数学者
・コンピューターの概念を生み出したのが、天才数学者「アラン・チューリング」
・計算機を、多目的機械(現代私たちが利用してるコンピューター)として利用できるという概念(チューリング・マシン)を思いつく
・現在でもコンピューター分野のノーベル賞は、彼の名を取り「チューリング賞」

②第二次世界大戦を勝利に導いた頭脳


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・彼の功績として有名なのは、第二次世界大戦で英国を勝利に導いた英雄
・当時難攻不落と言われていたナチス・ドイツ軍の暗号(エニグマ)を攻略し、英国を戦争勝利に導く
・この内容は「イミテーション・ゲーム」というタイトルで映画化され、第87回アカデミー賞受賞

③天才の悲劇的最後

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・「天才数学者、コンピューターの父、戦争の英雄」と、完璧に見えるチューリングですが、彼は悲劇的な最後を迎える
・当時の英国では、同性愛は違法だったが、彼はゲイだった。そして恋人だった青年に裏切られ(密告され)、同性愛の罪で逮捕(彼の死後数十年後に、英国首相から正式に謝罪、英国王室エリザベス女王から恩赦)
・同性愛の治療という名目で、ホルモン注射を強制的に投与され、その影響で精神的に不安定になり、41歳の若さで自殺
・生前、彼が国家を救った英雄だったことは、誰にも知られていなかった。暗号解読は、国家機密のもトップシークレットで、死後情報解禁されるまで、彼の母親でされ、彼が何をしていたのか知らなかった
・彼は童話白雪姫が好きで、自殺の際、りんごに青酸カリを塗った「毒林檎」をかじり、自殺をはかったと言われている。
・ 「天才数学者」、「コンピューターの父」、「第二次世界大戦の英雄」と、一見人間離れした天才の彼に人間的な一面を感じ、哀しい


④囓られたりんご(Apple)

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・現在世界一の企業「Apple」(時価総額200兆円以上)。会社のロゴは、りんご。しかし、なぜか右側が、かじられていますよね?
・これはチューリングがリンゴをかじり自殺したから、と一時期噂された
・実際にはただの噂だったが、このエピソードも、その後チューリングのコンピューターの概念が後世に受け継がれ、AppleがPC(パーソナル・コンピューター)やスマホ(モバイル・コンピュータ)など、コンピュータを進化・普及させて、世界一の企業までなった歴史を考えると、感慨深い

2.ITの父/クロード・シャノン

①人物紹介

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・1916年アメリカ合衆国ミシガン州生まれ、MIT卒、数学者・電気工学者
・チューリング、ノイマン(後に登場)と共に、コンピューターの基礎を築いた3人の内の1人と称されているのが「クロード・シャノン」
・情報理論の父と呼ばれ、アインシュタイン以上の天才とも言われている

②物理世界のアインシュタイン、デジタル世界のシャノン

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・シャノンは、世界で初めて、情報という概念を定量化・定式化。今では、情報やITやテジタルなど、日常的に言われていますが、それらも彼のおかげ
・情報量の単位「ビット」を作ったのも彼です。
・21歳の時にMITで書いた修士論文(A Mathematical Theory of Communication)は、「今世紀最も重要な論文」と呼ばれている
・あらゆる情報はデジタル(「“0”と“1”」の2つの数字の組み合わせ)で表現できることを示す。彼以降、あらゆるアナログ(物理的)を、デジタル(電気信号)化可能に
・Googleは、シャノンの100周年に検索エンジンのトップページをシャノンが”0”と”1”をジャグリングしている画面に。エモいですね。

③彼以降、情報化されていく世界

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・情報は爆発的に増え続けてい
・今では現代人が一日に触れる情報量は、江戸時代の人の一年分、平安時代の人の一生分に相当する、と言われています
・しかし、シャノンは後にこう語ったと言われている。「この世が“情報”で溢れているというのは間違いだ。”情報以前のモノ”で溢れているのだ。」
・これだけ情報化社会と言われている昨今でも、彼から言わせれば世界は「情報」が多すぎるのでなく、「情報化(デジタル化)されていないもの」が多すぎるように見えているのでしょうか。情報を世界で始めて定義(定量化)し、デジタル世界を作った彼ならではの視点で、面白いですね。
(写真は、世界の情報量の推移で、現代(2020年)が過去と比較して、どれだけ情報量が半端じゃないか見てわかりますね。最近15年だけでも情報量は、300倍以上に増えています。)

3.世界初のコンピューターを作った男/ジョン・モークリー

①人物紹介

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・1907年アメリカ合衆国オハイオ州生まれ、ジョンズ・ホプキンス大学卒、物理学者
・コンピューターの概念や理論ではなく、実際に世界初のコンピューターを開発したのが、アメリカの物理学者「ジョン・モークリー」
・ペンシルベニア大学で、仲間達と共に世界最初のコンピューターの開発に成功。その後、世界初の商用のコンピューター会社も作った
・余談ですが、世界初のコンピューター開発が行われたペンシルベニア大学は、全米初のビジネススクール(MBA)ができた大学
・卒業生は、そうそうたるメンツです。元米国大統領トランプ、テスラのイーロン・マスク、グーグルCEOサンダー・ピチャイ、日本だと世界初のモバイルインターネットを開発した夏野剛など


②戦争を計算するマシン

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・世界初のコンピューター開発の背景には、第二次世界大戦があった
・ 戦争では、ミサイルの軌道計算が非常に重要。弾道計算の為には、アメリカ陸軍は、スタッフを大量に雇い、彼らが人手でミサイルの軌道を計算。しかし、一つの弾道計算だけでも数十時間を要し、計算が全然間に合わない。
・そこで米国陸軍は、弾道を高速に処理できる計算機械(コンピューター)の開発を、モークリーらに依頼

③世界初のコンピュータ

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・そうして開発された世界最初のコンピューターが「ENIAC」
・ENIACの開発費は約7億円。サイズは一部屋を埋め尽くす程で大量の配線があり、重量は約30トン
・稼動の為多くの電力を必要とし、ENIACの電源を入れると、街中(フィラデルフィア)の明かりが一瞬暗くなったと言われている。
・ただその計算量は当時としては最速で、毎秒5000回の計算が可能。ENIAC1台が稼働した、たった1年間で、それまで全人類が過去実施した計算量を上回る量の計算をこなしたと言われている
(写真に写ってる機械全部合わせて一台のENIAC)

④現代のコンピューター 

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・現在世界一のスペックのコンピューターは、富士通の「富岳」(昔、蓮舫議員に「二位じゃダメなんですか?」と言われた京の後継機)
・現代のスーパーコンピュータ(2021年)は、1秒間に約41.5京回の演算が可能
・つまり、ENIACと比較し、26億倍の処理が可能。
・今私たちが手に握りしめているコンピューター(スマホ)ですら、ENIACと比較し、7300万倍の性能(毎秒3650億回の演算)を、3万分の1の消費電力と、1万分の1の価格で処理可能で、かつポッケに入るサイズまで小さくなっている。
・まだ世界最初のコンピューターENIACができて、たった75年ですが、技術の進歩は本当に凄まじいですね。

4.人類の歴史上最高の天才/ジョン・フォン・ノイマン

①人物紹介

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・1903年ハンガリー出身ユダヤ人、ベルリン大学とチューリッヒ工科大卒、アメリカ合衆国の数学者・物理学者
・コンピューターの父チューリング、ITの父シャノン、その二人の天才と並びコンピューターの基礎を築いた3人と称されるのが「ジョン・フォン・ノイマン」
・現代式コンピューターを作り出し、現在でもコンピューターの基本的なアーキテクチャーはこれ

②IQ300以上

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・これまでの登場人物は漏れなく天才ですが、特にノイマンは「人類の歴史上最高の天才」と呼ばれている
・IQ(知能指数)は一般人で100、天才と呼ばれる人で130、歴史上最高レベルの天才(アインシュタインやダヴィンチ)で200程度と言われていますが、ノイマンは300以上だったと言われている(当然、当時IQテストなんてないので、あくまで一説)
・実際に彼は、当時世界最高峰の研究機関の一つだったプリンストン高等研究所で、アインシュタインと一緒に働いており、アインシュタイン含む同僚全員から「この中で一番(天才)は、ノイマン」と言われていた
・人類50万年の歴史の中で一番の頭脳が生み出したのが、現代式コンンピューター。開発した際、ノイマンは「俺の次に頭の良い奴ができた」と言ったそうです。

③現代式コンピューターの開発

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・現代式コンピューター開発の背景も、やはり戦争
・ノイマンは、優秀な数学者で、第二次世界大戦下では、原爆の研究をしていた。爆弾の開発に複雑な計算が必要で、その為コンピューターが必要でした。
・彼は、ENIACを製作したモークリー達に加わり、ペンシルベニア大学でコンピューター開発にも携わる
・そこで、次世代型コンピューターの制作にあたり、世界初の現代式(プログラム内蔵式)コンピューターの開発に成功
・初代コンピューターENIACでは、ごちゃついていた配線がありません。EDVACでは、プログラムが内臓(配線いらず)された為

④原爆の開発

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・一方で、彼は、「マンハッタン計画」の主要メンバーの一人
・マンハッタン計画とは、米国による原爆開発プロジェクト
・ノイマンは、ユダヤ人(当時ナチス・ドイツにより迫害を受けていた)で「ドイツより早く原爆を作る必要がある」という危機感から、アメリカのマンハッタン計画(原爆開発)に参加したと言われている。
・開発された原爆は、後に日本に投下され多くの命を奪うこととなりました(推定50万人以上)。そして、ノイマン自身も、原爆実験による放射能でガンになり、49歳の若さでなくなりました

⑤ゲーム理論

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・ノイマンは、経済学で有名な「ゲーム理論」の創始者でもある
・ゲーム理論とは、複数の人間が関わる複雑な社会における、個人の意思決定や行動を、数学的なモデルを用いて研究する学問
・例えば、チェスや将棋のような論理的な(数学的な)ゲームのアプローチを、実社会にも適用し、ある環境下における各個人の最適な振る舞い(ある盤面における最善手)を数学的に理解しようと試み
・人類最高の頭脳が、70億の人間の思惑が交差する複雑な世界で、各個人がとるべき最善のアクションを数学的に解き明かそうとする壮大な試みで、これが完璧に解明された時、人類はどうなるんだろうなあと、勝手に妄想してしまいます。

(一章の終わり).コンピューターの誕生、そして...
・第一章は、二つの世界大戦下で、国家が世界中の天才達を総動員し、結果コンピューターが生まれるプロセスでした。
・しかし、この時点でコンピューターは、あくまで国家の軍事・研究のみで使われているものでした。
・第二章は、とてつもない技術進化により、コンピューターが我々一般人の手元に届くレベルまで進化したかの歴史になります。その技術革新の中心となったのが、半導体(シリコン)で、その中心地としてシリコンバレーが誕生することになります。
※画像引用一覧1.チューリング
①画像参照(wikipedia):https://ja.wikipedia.org/wiki/アラン・チューリング
②参照参照(Netflix公式サイト):https://www.netflix.com/jp/title/70295172
③画像参照(Disney公式サイト):https://www.disney.co.jp/fc/princess/upc/snowwhite.html
④画像参照(Apple公式サイト)::https://www.apple.com/jp/)

2.シャノン
①画像参照(wikipedia):https://ja.wikipedia.org/wiki/クロード・シャノン
②画像参照(Googleトップページ/※2016430日):https://www.google.com
③画像参照(ITmedia エンタープライズ):https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1212/12/news049.html

3.モークリー
①参照画像(weblio/モークリー):https://www.weblio.jp/content/ジョン・モークリー
②参照写真(wikipedia):https://ja.wikipedia.org/wiki/弾道
③参照写真(wikipedia):https://ja.wikipedia.org/wiki/ENIAC
④参照写真(Apple公式サイト):https://www.googleadservices.com/pagead/aclk?sa=L&ai=DChcSEwjN1ODZi_rxAhXJNSsKHR2oBigYABAJGgJzZg&ae=2&ohost=www.google.com&cid=CAESQOD2fHMBqpjwBLcg6gqKEcdnIGeDrLEOzMBq5tLigmSGBhdb-mPQ0BwDhsRWnv2Gm8wb7IULwN1X9Wq0kspZTuI&sig=AOD64_2LRaAOnQLBa3QLl8MWsI6DV1ffmw&q&adurl&ved=2ahUKEwj6rNfZi_rxAhVxw4sBHUBaAc0Q0Qx6BAgCEAE&dct=1

4.ノイマン
①参照写真(wikipedia):https://ja.wikipedia.org/wiki/ジョン・フォン・ノイマン
②参照画像(creazilla人類の進化):https://creazilla.com/ja/nodes/2260-silhouette
③参照写真(wikipedia):https://ja.wikipedia.org/wiki/ENIAC
④参照写真(wikipedia):https://ja.wikipedia.org/wiki/原子爆弾
⑤参照写真(wikipedia):https://ja.wikipedia.org/wiki/チェス

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