じいちゃん1「パイオニア」
こんにちは。
濱脇宏太です。
うちのじいちゃんの話をします。
定休日である、木曜日の夜は、よく、じいちゃんと過ごしてました。
果物の形をしたカステラ焼きや、甘納豆を食べながら、テレビで時代劇の「遠山の金さん」や「三匹が斬る」を一緒に観ていました。
トランプを使って、「ババ抜き」「神経衰弱」「七並べ」して、よく遊んでくれました。
私には、とても優しく、怒られたことは一度しかありません。溺愛されていたのかもしれません。
だからこそ、私は、じいちゃんと一緒にいることが多く、強く影響を受けたのかもしれません。
おじいちゃんは、象牙も売り、アイスキャンディー屋もやり、鰹節(かつおぶし)屋もやり、中華そばもやり、明石焼き屋を経て、20代前半から、お好み焼き屋を確立しました。
今日は、じいちゃんが私にしてくれた、アイスキャンディーの話をします。
じいちゃんは、昔、世の中でアイスキャンディーが流行っていない時(日本で数人しかやっていない時)に、アイスキャンディーに目をつけたそうです。
じいちゃん曰くですが、今の白くまくんアイスのように、フルーツ入りのアイスキャンディーを発明したのも、おそらく、日本初だそうです。
砂糖が中々手に入れられない時期に、船乗りから砂糖の袋を手にいれ、砂糖の袋を煮出し、ろ過し、砂糖を抽出し、「砂糖を使ったアイスキャンディ」を発明して売ったのも、じいちゃん曰く、日本初らしいです。
先見性があって、根本的解決が得意で、どうしたらそれができるかを考え抜く力があって、新たなことに躊躇なくチャレンジしちゃう、じいちゃんでした。
平凡な自分と違い過ぎたからこそ、幼少期から、じいちゃんの武勇伝は面白かったし、大好きだったし、たくさん質問していました。
今思えば、学歴は関係なく、知恵や生きていく力が人生で大事だということ、自分で仕事をすることは面白いもんなんだということを、じんわり教わっていた気がします。
じいちゃんの話は、まだまだ続きます。
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「非常識を常識に。」
松本康隆