日本に生まれたってだけで最高にツイてる
困難は誰にでも起きるものです。
幸せそうな人とか、すごい成功をおさめている人を見ると、「私にはひとつも幸せなことが起きない」「なぜ私は困難ばかりなんだ」とかって被害妄想に入る人がいるんだけど、そんなわけないの。
あなたに困難が起きるように、ほかの人にもいろんな困難が起きるんだよ。
大々的に公表する人は少ないからあなたが知らないだけで、世の中には、ものすごい困難をのり越えた人がたくさんいる。
こう言っちゃ悪いけど、あなたよりずっとつらい目に遭いながら、それでもなお笑顔を絶やさない人は大勢いるんです。
ちょっと考えてみたらいい。
世界には、いつ爆弾が落ちてくるかわからない状況で、夜も安心して眠れない人がいる。
家族が連れ去られ、体を引き裂かれるような苦しみを味わった人もいる。
それが現在進行形で、いまも続いているの。
あなたが快適な部屋にいながら「自分は不幸だ」と嘆いているときに、住むところもなく、雨風を避けるにも苦労するような場所で、身を縮めながら飢えと闘う生活をしている人だっているんだよ。
想像できるかい?
私たちは、日本という平和な国に生まれただけでも、すでに最高にツイている。
こんなに安心して暮らせる国はほかにないの。
と思ったら、一人さんなんかそれだけで、ほんとうに幸せだなぁって感謝せずにはいられない。
感謝で涙が出るくらいなんだ。
そんな気持ちで生きているとね、ちょっとやそっとの困難じゃ動じなくなるよ。
「これくらい、どうってことないな」って思える。
で、どうせのり越えなきゃいけない困難だったら、泣いて過ごすより笑ってのり越えようって。
だから一人さんは、どんなピンチに陥っても笑い飛ばしたし、あらゆる問題を笑ってる間に解決してきたの。
大したことないと思っていれば、ほんとうに大したことない状況になるんだよね。
いまそれができない人は、笑い飛ばす訓練をすればいいだけです。
誰だって最初からうまくいくわけないけど、練習すれば必ずできるようになる。
そして困難に直面したときは、 「これは笑い飛ばす訓練のチャンスをもらったんだな」 「いいことを学ばせてもらった」 そう前向きに考えることだよ。
自分だけつらい目に遭って損したと思うのと、前向きに考えるのとでは、それだけで人生に大差が生まれる。
考え方の違いは、あなたが思う以上に大きいものだよ。
『私は私』/斎藤一人