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エンジニアのモチベーションは稼ぎ次第

ここ2ヶ月ほどとある開発現場で働いているわけだが、その前がかなりフリーな働き方をしていて、前後のGAPに諸々思うところがあったので備忘録。
エンジニアって何が楽しくて働くの?ということについて少し考えてみた。

日本でよくある常駐エンジニアのいる開発現場の形態

現場の話をどこまですると守秘義務契約違反になるかわからないので、あくまでこれから述べることは日本の大手企業における開発現場で起こっていることとして読んでいただきたい。

その開発現場は、プロパーと呼ばれるクライアント企業の正社員、パートナーと呼ばれるその現場に送り込まれた開発人員が開発作業を行っている。日本の開発現場ではよくある形態で、パートナーに関しては、所属企業から派遣された形でクライアント先に常駐し、人月単価で委任された作業を一定の工数を決めて働くというのが通常だ。

通常、人を増やせばパートナー企業の売上は上がるので、現場の人員が生産性を上げるような力学は働かないと僕は考えている。労働集約型の日本型ITゼネコン産業の弊害については以下に詳しい。

エンジニアのテンションの低さ

さて、働いていて気づいたことは、パートナーと呼ばれる人たちの大半に覇気がないということ。
僕はついその何ヶ月か前まで、ブロックチェーンだったり地方創生だったりミャンマー事業展開だったりと、第一線でチャレンジをしている人たちと仕事をしていたため、ギャップに慄いたのが正直なところ。

近くに座るパートナーとして仕事をしているエンジニアが所属会社に不平不満を漏らしていたのでピックアップすると、

・所属会社の評価指標がわからない
・キャリアアップのイメージが描けない
・エンジニアとしての仕事よりも人事に最近は興味が出てきた

など、仕事へのモチベーションから結構離れているようなお話を伺った。
仕事自体は真面目にやっている人なのだが、毎日きっかり定時に帰る。

その場にいて、最低限の仕事をしていれば給料が支払われるという状態では、実際のところその行動こそが最適化された姿だ。日本の大手企業に限らないとは思うが、きっと多くの企業において大半の会社員というのはそういったものだろう。派遣で働く人間は特にその傾向が強い気がする。

稼ぐという行為の手触り感

結局の所、成果がダイレクトに稼ぎにつながらないような状況では、人間どんなに真面目に働く性向を持っていたとしてもそのモチベーションには限界があるだろう。

一方で、自分に関して言えば成果を出せば出すほど自分の利益につながることがわかっているので、仕事は最速で終わらせるし、余った時間も先の仕事の効率化に向けて無駄にしない。社外で過ごす時間についても、仕事のことを考えて常に準備しているという状態だ。

実感を伴いながら、仕事がダイレクトに利益になる感覚を得られているのは、本当に面白い。きっと個人事業主や社長みたいな方々、歩合制で給与を受け取る人たちはこんな感覚を持っているのだろう。

そしてそうやって得られた実感は、なくなることがない。個人で事業をやっていた経験を持っているような人と仕事をすると、その時間の使い方やモチベーションの高さに驚くことが多々ある。

エンジニアのモチベーションの源泉は「お金」

新しい技術を学び、それを実践に生かしているという実感が得られると、楽しいと感じるのがソフトウェアエンジニアだ。多分にクリエイティブな思考が求められるため、開発という行為は楽しい。
エンジニアでなくとも工夫を求められる現場での仕事は営業や経営という分野でも楽しいものだ。要は、思考のクリエイティブさが発揮できるというのは、多くの人間にとってモチベーションが上がるものだ。

ただ、とりあえずここではエンジニアに特化して考えたい。みんながエンジニアになろうと思ったのはなぜだろう。好きだから、という理由に加え、そこには多少なりとも「稼げるから」という理由があったのではないかと思う。
「スキルアップ」というのは、自分の資本が増えることに等しい。キャリアが積み上がれば、市場価値が上がり、伴って給与も上がる。それが他の職業に比べて割とやりやすい、というのもこのソフトウェアエンジニアという職業だ。技術を正当に評価してくれる市場に売るのが正しい姿勢だろう。搾取されている場合ではない。

エンジニアのモチベーションを上げる組織

なんだかんだ長くなったので、組織についてはまた別稿に。

組織は小さい方が良いとか、原理原則を設定して評価を考えたほうがいいとか、色々と思うところはあるのだけどそこはこれから自分自身が実践に移していくところなので、事実ベースで語れるように事業を伸ばしていこうと思う次第。

ともかく、稼げるかどうか、というのは非常に重要な観点だと思う(少なくとも年収1,000万円前後くらいまでは)ので、とりあえずはそこに注目しながら仕事をしていく。
自分は仕事を取ってくるところも兼任しているので、自分の周りのエンジニアの給与がどんどん上がっていくような仕事を作っていきたい。

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