【さよなら、ルサンチマン】
ルサンチマンとお別れした。
2021年の春。
彼氏と別れた、みたいな書き振りをしたが
ルサンチマンは彼氏以上に身近な存在である。
具体的には、哲学用語である。
【ルサンチマン】
弱者が強者に対して抱く、嫉妬、羨望、憎しみ、などが入り混じった感情。
キルケゴールが提唱し、
ニーチェが発展させたとされている。
例え話だが、
同級生の集まりで、友達がエルメスのバーキンをさりげなく持ってきたら?
きっとルサンチマン発動案件だろう。
山口周さんの言葉を引用するならば
ルサンチマンを抱える人の傾向として
・従属するか(ブランドバッグを自分も買う)反発するか(ブランドバッグなんてダサい)
という二択の反応をしやすい。
・価値判断を逆転する論にすがりつきやすい
そうな。
どちらかというと私は従属タイプですかね…笑
振り返ってよくよく考えてみると
あれってルサンチマン消費だったかも…
みたいなことが多々。
(エルメスは無いにしても、誰かに羨望と嫉妬が入り混じった感情を抱いて、その"誰か"が使ってるコスメを買ってみたり…)
相手に対して、
自分が下だと感じてしまうような時に
現れる感情
やるせなくて、焦燥感にまみれ、
自分が劣っているような気持ち。
誰しも一度は経験があるだろう。
ところが、
最近の私、
このルサンチマンという感情が
むくむくと出てくることがめっきり減ったのだ
Lv33にして
ルサンチマンから解放されたかもしれない。
その理由は何だろう?
どちらかというと私という人間は
いつだって何か欲しがっているような、
現状に常に満足していない、足るを知らない、
上を志向したがる人間だ。
そんな私がルサンチマンに折り合いを
付けられるようになったのは何故だろう?
まずは自分のルサンチマン傾向を紐解くと、
物的所有、経済的豊かさに対する優劣を感じた時にルサンチマンを発動することが多かった。
(こればかりは個人的経験に依るからなんとも言えないが、
もしかしたら、他人の音楽センスに対してルサンチマンセンサーが発動する人だっているかもしれない)
誰か経済的に恵まれてる人と対峙しても
私は、今、自分が、
かつての自分から変わってきている、
より良く成長を遂げ始めている、
良い方向へ向かえている、と感じているから。
日々、何かしらの小さな手応えを、積み上げていると信じられているから。
だから他人に対しての羨望が収縮したのだと思う。
もちろん人生でまだ何も成し遂げてないし
進むべき道が正直よくわかっていないが
『過去の自分』と比較出来るようになった
ただそれだけなのだ。
もちろん、ルサンチマンと
別れたつもりでいるが、
実は距離をしばらく置いているだけなのかもしれない。
ふとしたきっかけでどうしようもなく嫉妬の感情が湧いてくる時もこの先無いとは言えない。
しかし、少なくとも
相手では無く自分の中での問題だと言うことに
ようやく気づけたから。
ルサンチマン君の悪いとこも分かったから
仮に腐れ縁だったとしても、
今度ふいに現れても、
甘い言葉をかけて来ても、
そう簡単には、なびきませんからね。