【テクマクマヤコンなんて、要らないの】
魔法のコンパクトを開いてお願いすれば、
ほらね、隣のクラスの可愛いあの子になれる。
オシャレでスタイルの良い
あの芸能人みたいになれる
そんなコンパクト、を
私はかつて欲しがっていた
もちろんコンパクトの例えは比喩だが、
現実、私は、かつて、
自分以外の誰かになりたがった。
"誰からも好かれている私"の虚像を想像したり
鏡に映る自分は、きっと素敵な女の子、
だと思おうとしてた
そういえば
一昔前に流行った、
モノマネメイク
みたいなものは、
私だけでなく当時の世相も表してたのだろう
"自分じゃない誰か"に、
メイクで変われるとしたら。
人々のそういう心の澱が、
あの流行を支えたのだろう
私も、沢山参考にしたし、
技術に何度もほぉ〜となった
合コンで出会った人の
好きな芸能人とか聞いて、
それに寄せて(たつもり)メイクしたこともあった
それはそれで、時代の潮流だったのだ
時は流れ、世の中も
そして私自身も、マインドが変わったのだろう
美容雑誌のどこを見ても、
「自分を好きでいる」
「自分の顔を生かしたメイク」
といったフレーズが溢れるようになった
私も、誰かになりたいマネメイク、ではなく、
自分の顔のパーツに合わせて、
没個性化しないようなメイク、
を意識するように変わった
そう、アッコちゃんは、
コンパクトを手放したのだ
テクマクマヤコンの魔法は無くても、
"自分らしさ"を愛してゆけるようになった
もちろん、誰かに憧れて、近づきたくて、
真似したい、倣いたいと思うことは悪くない。
私もその情熱は持ってる(なれるものならBLACKPINKにしてお願い神様)
けど、「私」が全てのベースなのだ。
そうそれは、
そばかすなんて気にしないし、鼻ぺちゃだってお気に入り精神なのだ。byキャンディキャンディ
注:著者はセーラームーン世代です、悪しからず。