シェフ

今日はついに初めて自分で料理をしました。
作るものは初回に相応しいものにしたかったので、頭を悩ませた結果、たらこスパゲッティという答えが弾き出されました。
長年、僕の好きな食べ物ランキングで1位を張ってきたエリートフードです。

スーパーであえるパスタソースを購入し、帰宅。
着ていた半袖の袖をまくり、いざ料理開始です。

用意するもの
あえるパスタソースたらこ
スパゲッティ
以上。

まずは汚れていた鍋を洗います。
念を込めることでさらにおいしいものができると信じ、丹精を込めて洗います。
洗い終わったら、鍋にお水を入れて沸騰させます。
沸騰してきたら、そこにスパゲッティを投入。
あのー、ファサって、テレビとかでよくあるあのスパゲッティを広げていれる、ファサって感じのやつを案外上手にこなし、そこに塩を入れます。
分量はなんとなくです。
多分塩が多ければ多いほど美味しいです。
そしてそこから7分ほど待ちます。
あまり料理の経験がないので本当に7分も待たないといけないのかと思いながらソワソワして待っていました。
途中でスパゲッティを1本味見してみると、誠にアルデンテ。
芯が残りまくってカリッとなりました。
その2分後ぐらいに本当のアルデンテ。
上手に茹で上がったスパゲッティをザルにくぐらせ、お皿に移します。
見栄えなんて気にする力量がないと自白せんばかりの適当っぷりにスパゲッティたちも皿の上で居場所がわからないというような顔をしていました。
そんなことは全く気にかけていないシェフは容赦なく上からたらこソースをかけて勢いよく混ぜました。
スパゲッティとソースの絡み合っている様子を見ながら
「フフッ、踊れ踊れ。今日はお前たちのダンスパーティーだ。」
とシェフは言いそうになりませんでした。
いくらシェフとはいえ、そんなことは言わないでしょう。
混ぜ終わると、仕上げに上から付属の海苔をパラパラとかけました。
アレンジ一切なし、シェフの気まぐれの余地もないたらこスパゲッティの完成です。

いざ実食。
ズズッ。
音を立てて食うな。
うまい!いつもの味だ!
「自分で作った料理はうまいなぁー」
とシェフは声高らかに言いました。
いつもより半音高いその声にスパゲッティたちもスタンディングオベーション。
たらこは互いに肩を叩き合い健闘をたたえました。
こうして、晩餐会はお開きとなりました。
にびたしにびたし。

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