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心の砂漠に絵本を一滴〜大人だからこそ出会える物語〜

浜比嘉別邸の本棚には、2000冊の本が並んでいます。 その中で、最近ひそかなスター的存在になっているのが「絵本」なんです。

光が差し込む浜比嘉別邸の窓辺。
午後のひだまりの中で、本を読むのは至福の時間です。

「え?絵本って子どものものでしょ?」
子どもを産むまでの、20代は 私もそう思ってました(笑)

でもね、違うんです!絵本は人生で3度出会うと言われています。

1度目が子どもの時
2度目が親になった時、
3度目が孫ができた時、

私の場合、2度目の長女を産んだとき、
子供に絵本を読むようになって、私の人生が変わりました。

先週末、沖縄県教育庁さんから声をかけていただいて、
「心の砂漠に絵本を一滴」という講演会を開かせていただきました。

(「心の砂漠に絵本を一滴」は、
浜比嘉別邸の運営母体である出版社
「絵本スタジオアコークロー」の絵本のテーマです。)


会場は30名の満員御礼!
医療、教育、支援...。様々な場所で、心に寄り添う仕事をしている方々と一緒に、 大人が絵本と出会うときの、小さな奇跡について語り合った、本当に温かくありがたい時間でした。

今日は、ブックホテル浜比嘉別邸で
とても大切にしている絵本の物語をお届けします。


公民館の職員さんがとっても可愛い女性で、
「不思議の国のアリス」のイメージでチラシを作ってくれました。可愛い♪

1、沖縄教育庁のご依頼で、絵本セラピー

那覇市中央公民館に、30名の方が集まってくれました。 家庭教育、地域の子育て支援、保育、医療、シェルター、不登校児支援...。 それぞれの現場で、心に寄り添う仕事をしている方々。 言わば、"心の専門家"たちの集まりです(コロナ明けて、久しぶりの講演会でドキドキしましたw)

特に印象的だったのは、世代の広がり。20代の支援者さんから、30代、40代、50代、60代の女性たち、70代のお父ささん、そして、80代の女性は、娘さんと手をつないで、2階まで一段一段、階段を上ってきてくれました。 (この光景を見て、教育庁や公民館の職員さんたちは感動したとか!私も後で聞いて感激しました。

この日の主役は5冊の絵本。 でもその前に、まずは1つの詩の朗読から始めたんです。 すると...なんと!その時点で「もう泣きました」という声が(笑) これには私もビックリ。 だって、まだ本編が始まってないのに〜!

2時間の講座が終わる頃には、最初は緊張気味だった会場の空気は、 すっかり柔らかく温かなものに変わっていました。 集合写真を撮ったら、みんなキラキラの笑顔!

参加してくださった皆さんの笑顔が、講演会のご褒美です♪

この不思議な変化の理由、実はちゃんとあるんです。 それは...

2、絵本セラピーという時間

実は、この日にメインでさせてもらったのは、
「絵本セラピー」というプログラムです。

絵本セラピーとは、
ただ絵本を読んで癒されるという簡単なものじゃない。

大人が絵本を読むことで、自分の心に寄り添い、
必要な気づきやメッセージを受け取るためのプログラムです。

私が作ったものではありません。 絵本セラピスト協会の岡田達信さん(私たちは愛情を込めて"たっちゃん"と呼んでいます)が開発した、素敵なプログラムなんです。


私は、12年前、長女を産んでから、絵本の癒しの力に目覚め、たっちゃんのもとで絵本を学び、絵本セラピストの資格をいただきました。

 資格が目的だったわけではなく、「絵本がどうしてこんなにすごい癒しと覚醒の力を持っているのか?!」その理由を知りたくて、学びたくて。
 乳児を抱いて、沖縄から東京に行き、赤ちゃんを旦那さんに預かってもらい、でも、胸は張って痛いので、会場で搾乳をしながら、夢中で学んだあの日を今でも覚えています。

絵本セラピーの本『新・絵本は心の処方箋〜絵本セラピーってなんだろう』(岡田達信著、瑞雲舎)には、
絵本セラピーの体験者の声としてこう書かれています。

絵本セラピーってなんだろう?
「心の鏡、安心できる居場所、暮らしの彩り、心が再生する場所、回想療法、大人の贅沢時間、優しさの分かち合い、私に戻れる時間、違いを面白がる場所、心のサプリメント」

『新・絵本は心の処方箋』より引用

https://amzn.asia/d/4uAiXuo

絵本セラピーは、本当に不思議なんです。
初めて会った人同士なのに、
5冊の絵本を読んで感想を話し合うだけで、
とても深い対話が生まれる!

(ただ、素晴らしい絵本セラピーの時間の、
その背景には、講師の空間の作り方や、選書の力、話す内容、質問力など、さまざまな講師力が大きく影響するので、絵本セラピストはその力を磨き続けなければなりません)

病院の図書室の司書さんや、
お母さんや子供たちのシェルターに勤務している支援員さん、
学校で不登校の子どもたちの支援をしている方など、
人の数だけ、絵本との出会い方があります。

「うちの職場ではどんな絵本がいいでしょうか?」
と質問を受け、
できる範囲で答えさせてもらいました。

オススメ絵本を出すとありすぎて困るので、
実際に現場に行く約束をした方も。
絵本を通して、人との出会いが、
広がっていくのがまた絵本のパワーです。

絵本を読んだ後の、テーマを持ったシェアタイム。
皆さん、初対面だらけなのに、話が止まらないくらい盛り上がります。
70代のお父さんの手が素敵で思わず写真をパシャリ
この日の選書は、教育委員会からの依頼で、「私磨きのヒント」がテーマでした。


絵本セラピストの資格をとって早8年。
沖縄の島々を巡って、 おそらく600人以上の方と
絵本セラピーの時間を共有してきました。

時には教職員や司書さんなどに向けた研修会。
時には、100人規模の講演会。
時には、浜比嘉別邸で、1対1の特別な絵本時間。
時には、プライベートでは、
子供の小学校での読み聞かせボランティア。

スタイルは違えど、どの時間も
私にとっては宝物のような大切な出会いになっています。


教育庁の花城さん、公民館職員の皆様、
心づくしのおもてなし、ありがとうございました。



3、大人と絵本の不思議な化学反応


浜比嘉別邸の2番座の絵本棚

「絵本がこんなに深いなんて!
ずっと子ども向けだと思っていました!」


実は、浜比嘉別邸でよく聞く言葉な。
浜比嘉別邸の本棚に並ぶ、本と絵本は、約2000冊。
その中から、お客様お一人おひとりのために、
絵本を10冊から20冊、セレクトしています。
実は、本よりも絵本の方が喜ばれることも。

面白いことに、大人の方が絵本を手に取ると...。


表紙を見ただけで涙が出てくる方。
1ページ目で「あ...」って声をもらす方。
読み終わった後、しばらく静かに目を閉じる方。

なんだか不思議ですよね。
だって、子どもの頃に読んでた時は、こんな反応しなかったはず。
それが、大人になってから読むと、急に心に染みてくる。

これには理由があるんです。

子どもの頃は、お話を「物語」として楽しんでいました。 でも大人になると、その物語に自分の人生を重ねて読むんです。 まるで、鏡を覗き込むように。

時には、ずっと蓋をしていた記憶が、 ふわっと開いてしまうことも。
(そう、あの頃の夢とか、憧れとか、痛みとか...)

1冊の絵本との出会いが、
その方の人生の物語に、新しいページを加えることもあるんです。



4、次回予告

次の投稿では、私がどうして絵本の仕事をしているのか?
その大きな痛みから始まった絵本の物語をお届け。
また、絵本を学ぶのにおすすめの本も。


5、イベントは、メルマガ「ヌチグスイ便り」で告知します。

今回の講座には、メルマガを読んでくださっている方も 駆けつけてくださいました。 「いつも読ませていただいています!」 初めてお会いできて、本当に嬉しかったです。

イベントや講演会などの情報は、ブックホテル「浜比嘉別邸」を運営する「大切なこと研究所の メルマガで告知しています。

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ブックホテル「浜比嘉別邸」の運営母体である絵本の出版社「絵本スタジオアコークロー」のHP。絵本スタジオアコークローの絵本は、浜比嘉別邸で購入できます。amazonや各種書店でも。



心沁み込む絵本と共にお待ちしています。

ブックホテル浜比嘉別邸
沖縄で「神の島」と呼ばれる浜比嘉島にある
一棟貸しのブックホテル

<ご予約方法>
HPからご予約ください。
https://www.hamahigabettei.com/

〜予約状況〜
2025年1月〜3月 ほぼ満室
4月、ゴールデンウイーク 予約開始しました。

〜 NEW 〜
浜比嘉別邸にオーナーでが
沖縄暮らし17年の集大成として執筆した本。
「沖縄暮らしのやさしい百科事典のようだ!」と、
とてもとても喜ばれています。
『沖縄の海風そよぐやさしい暮らし365日』。

お泊まりになる前に読んでおくと、
沖縄時間がより深く、感動的なものとなります。


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