トルコの犠牲祭と日本のお盆
今年の犠牲祭(Kurban Bayramı・クルバンバイラム)は、7月31日から8月3日。犠牲祭は、信仰心の深いイスラム教徒が羊を神に捧げ祈るお祭りです。一年に一度、貧しい人たちのために羊肉を分け与えるというイスラム教の国では大事な行事です。以前は犠牲祭では各家族で羊(または牛)を庭先でさばいていましたが、今は自分たちの家でしないようにと規制が入り、各家庭で自由にさばけないようになっています。
以前住んでいたアパートで牛をさばくのを見たことがありますが、家族、親戚総出で取り掛かっていました。慣れない作業で重労働なので時間もかかり大変そうです。
犠牲祭は親戚や友人宅を訪問する習慣があります。また、この間は連休になるので旅行に行ったりする人も多い。そのため交通渋滞や混雑が起こります。
しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で人々の混雑を避けなければなりません。
政府のからの犠牲祭に関する外出禁止などの規制が入るかと思いましたが、ありませんでした。ただし、マスクはもちろん、親戚や友人宅を訪れる際は短時間で。もちろんハグやキスの挨拶は控える。お茶を飲むならベランダで・・・等々言っていましたが。犠牲祭が始まる一週間前くらいから移動は始まっていました。私の住んでいるアパートでも娘さん夫婦が子供を連れて帰って来ています。
日本もお盆で移動があり、交通渋滞、混雑があると思いますが、今では会社ではお盆休みをずらしたりできるので多少は日程に融通が利くとは思います。または、「お盆は実家に帰らない」「旅行に行かない」と言う選択も。
トルコでは新規感染者が1000人切ったという発表があった後、すぐに、1200人、1400人と新規感染者が増えました。人々の気が緩んでしまったのでしょう。その後、外出する際はマスクを着用していないと罰金が科せられました。その効果もあって最近はまた新規感染者が1000人を切ってきていましたが、この犠牲祭で人々の移動があります。また新規感染者が増えるのではないかと心配しています。
日本でも1000人を超える新規感染者が出ているようですが、一人一人の小さな意識で新たに増えていくことを抑えることができます。
早く、世界中の子供たちが外で自由に遊べる日になって欲しいです。