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東アジアの少子化
儒教の国では、結婚してから子供を産んで育てるというのが慣習になっています。結婚の相手に収入を求めるなら働いてからある程度給料が上がった頃の年齢になります。
そうなると、大学を出て5年くらい働いた頃だとすると27、28が結婚できる年齢となります。
しかし、大学には行ったものの就職できない場合は非正規労働などで収入を得ることになり、収入が上がらなければ結婚の機会も減ることになります。実際に日本でも就職氷河期の年齢層は人口が多く未婚が多いという数字で表れています。
韓国では、大学卒業者の3人に1人が就職できないという状況に陥っており未婚、少子化の原因にもなっています。この現象はさらに未来まで続きます。
大企業に一次労働者、中小企業に二次労働者が従事するという構造になっており、一次労働者に入れないと劣悪な環境で労働することになります。
以前は、家を継ぐ男の子が生まれるまで出産し、貧しくても子供を育てるという慣習がありました。今は、結婚しなくても親不孝にはなりません。これは苦労してまで子育てするよりは自分の人生を楽しんだ方が良いという親世代の考えにも変化があったためです。
子供を産まないカップルが増えているのは悪いことではありません。中には不妊治療をしても子供ができないカップルもいます。
生活レベルを落としたくないというのは誰でも同じことで、そこを平等にすると社会主義経済となり誰も働かなくなります。
無理に少子化対策をすると、再び人口増加に対応するステージがやってきます。今は男尊女卑を無くし、賃金の格差を解消していく段階です。女性が男性よりも収入が多いのが当たり前になれば結婚しなくても子育てができるようになります。