【新型コロナウィルス】あなたの判断を歪ませるバイアス vol.1 【正常性バイアス】
「海外は大変そうだけど、日本は何となく大丈夫な気がする」あなた。
どうしてそのように考えてしまうのでしょう。
それはあなたに潜む多くの『バイアス』がそうさせています。
バイアス=偏見 - 偏った見方のこと
今回もっとも問題なのは『①正常性バイアス』。
これだけ異常な状況が続いているのに、なぜか自分だけは災いが来ないのでは?と思ってしまうこと。これが正常性バイアスです。
例えば、災害時。
大雨があり、川が氾濫していても『ここは前も大丈夫だったから逃げないよ』と判断し、結果流されてしまう・・・ ありますよね。後で聞いた人は『逃げないといけないでしょ!』と誰でも分かる状況なのに。
この正常性バイアスは、ある意味私たちの精神的な安定を保つための脳に備わった機能のようです。少しの異常で毎回ビクビクしていると、確かに穏やかに暮らせないですよね。これが、本当に逃げないといけない時にも働いてしまうのが問題なんです。
本当は自粛しないといけない。何やら大変なことは分かっている。でも、自分は大丈夫だよね。鹿児島は大丈夫だよね、桜島が守ってくれるよね…
さあ、次はこの正常性バイアスをさらに強めてしまう2つのバイアスをみてみましょう。
②『同化バイアス』目の前に異常があるのにもかかわらず、それが自らに降りかかる問題や異常であると理解できないことによりリスク認知を遅らせてしまうこと。
例えば、東日本大震災の際の津波情報をテレビや警報などで聞こえていて異常と発見しても、それを理解できないため背景に埋没し避難し遅れてしまう・・・など。
中国、アメリカ、ヨーロッパ各国の状況がテレビやSNSで流れて来ていても、なんだかよくわからないから見ないでいいや… と、リスク認知が遅れてしまうのが現状です。
さらに、③『同調性バイアス』が拍車をかけます。
とっても日本人的なあなたであれば、感じたことはあるでしょう。『周りと合わせたほうが安心…』と。
同調性バイアスとは自分自身の個人的な考えや判断とは違う場合でも、自分の周りにいる人々の多数派の意見に同調して、協調的な行動をとることによって集団の一員としての安心感を得ようとする心理傾向のことを意味する
例えば、学校でのいじめ。
一人一人の子供たちは大きな悪意を持っていない場合でも、自分の周りの子供たちが特定の相手をターゲットとしてからかうのを見ているうちに、周りの子供たちに同調していじめのグループへと積極的に参加していってしまうことなどがあります。日本人的ですね。
現在でいうと、自粛しないといけないけどみんな花見しているから私もしてもいいや・・・ みんな大丈夫って言ってご飯食べにいってるから大丈夫だよね・・・パチンコ大丈夫だよね…みんな並んでるし…といった根拠がないけどみんなしているから、と同調して行動してしまう。
これによって行動が歪められてしまいます。
さらに、『同化性バイアス』と『同調性バイアス』が『正常性バイアス』を強めてしまいます。
②同化性バイアス=リスクの認知が遅れる
③同調性バイアス=行動が誤ってしまう
結果として
①正常性バイアスをより強めてしまい、「みんな動いてないし、テレビでも大丈夫そうだし、やっぱり私は大丈夫!」となってしまいます。
じゃあ私はどうしたらいいのよ?!
まあ、焦らないで。まず大事なことは『何となく考えていたことが、こんな偏り(バイアス)があるんだ』と知ることです。
この偏りがあるのを知った上で、色々な情報を確認すると、違う目で見ることができるかもしれませんよ。
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