【プロジェクト紹介】久留⾶ 雄⼰『家劇場の物件探し in 福島浜通り』③~
全国・世界・地元から、福島県浜通り12市町村にて芸術家が滞在制作をする「ハマカルアートプロジェクト」(経済産業省令和5年度地域経済政策推進事業(芸術家の中期滞在制作支援事業))。
その採択プログラムのひとつ、俳優として南相馬市小高区を拠点に活動されている久留⾶ 雄⼰(クルビ ユウキ)さんと家劇場の住人、緒方彩乃さんによる
『浜通り地域における「スペース」(場)のリサーチと「スペース」づくりの活動の冊子制作』
について、そもそも今回のプロジェクトチームの背景、そして本事業によって、どこで・なにを・どのように活動し、成果とするのかについて、シリーズでご紹介します。
第3回目として今回は、
・プロジェクトの内容
をご紹介したいと思います!
ー家劇場?俳優が家と演劇場探し?ー
さて、前回・前々回にて 『俳優 久留⾶ 雄⼰さんの紹介』、そして『家劇場の住人 緒方さんについて』お伝えしました。
『俳優』が『劇場主宰者』と『家劇場の物件探し』となると、これはもう"演劇会場の下見・調査"と思いがちですが、今回のプロジェクトはそうではないのです。
本プロジェクトの主旨は
ー福島県浜通り12市町村を中心とした「スペース」(場)のリサーチと「スペース」(場)づくりの活動を制作とするー
なのです。
もう少しかみ砕いて説明しますと、「家劇場」という"スペース"を主宰していた"空間デザイナー"の緒方さん目線で、
選定した対象地域内の「スペース」(場、人と人が交流している場や、ほかの地域から入って行きやすい場など)をめぐり、
スペースの運営者が、どのような背景や想いをもってその場所と向き合っているのかリサーチを行い
それら聞き取り・調査内容、スペースの情報をまとめた冊子を成果物として制作する
● 冊子という"カタチ"にすることによって、地域住民のスペースへの理解が深まるきっかけとなる
● 一方、県外でも配布することにより、県外の表現者や活動家にとっても新しい交流スペースを知るきっかけとなり、スペースの運営者にとっても関係人口・交流人口の向上が期待できる
というのが本プロジェクトの主旨になります。
実際に、プロジェクトメンバー一行が浪江町の建築設計事務所STUDIO-B6(建築士:渡部 昌治さん 主宰)を訪れた際に取材同行しましたが、
・スペースの概要
・立ち上げに至った背景・いきさつ
・現在の活動、動き
・今後の展望 など
について質問されていました。
ほかにも一行は
図図倉庫(飯舘村)
Katsurao Collective(葛尾村)
朝日座(南相馬市)
鈴木家住宅(南相馬市)
アオスバシ(南相馬市)
小高パイオニアヴィレッジ(南相馬市)
おれたちの伝承館(南相馬市)
粒粒(南相馬市)
殿ノ村(南相馬市)
STUDIO-B6(浪江町)
双葉駅前ブティック(双葉町)
大熊インキュベーションセンター(大熊町)
KUMA・PRE(大熊町)
POTALAー亜窟(富岡町)
まるかのう屋(楢葉町)
を取材されており、それぞれの場での聞き取りや、緒方さんの感性による所見などが一冊の書籍となって発行される予定です!
そして、この成果冊子は地域住民のスペースへの理解が深まり、県外の表現者や活動家にとっても新しい交流スペースを知るきっかけとなり、そして地域内における更なる人流の創造が期待されます!
ということで今回は、プロジェクトの内容についてお伝えしました!
次回はいよいよ最終回、「成果物の紹介」について本プロジェクトで、久留飛さんたち家劇場チームがこの浜通り地域にて、どういった事業を展開してきたのかをご紹介します、お楽しみに!
(特筆等ない場合、各数値等は執筆時2024年1月時点のものです)