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【採択者紹介】エフエムしろいし株式会社~"ふるさと"で生きることを選んだ人たち ドキュメンタリーボイスドラマ『Snow Flower ~ひとつ終わり ひとつ始まる』~

全国・世界・地元から、福島県12市町村に、芸術家が集まり、滞在制作をするハマカルアートプロジェクト(経済産業省令和5年度地域経済政策推進事業(芸術家の中期滞在制作支援事業)。採択者とその活動を紹介しています。どのような人々が、どのようなアートを福島県東部の12市町村でつくろうとしているのでしょうか?
今回は、浜通り地域を中心にアーティスト・イン・レジデンスのプログラムを展開するエフエムしろいし株式会社について紹介します。


福祉、音楽、経営者など様々な経験

シンガーソングライター横田岳史さんは、安全地帯の武沢侑昴さんと共にエフエムしろいし株式会社のラジオ番組「満点DAMミュージックレジェンズ」のパーソナリティーを務めています。
エフエムしろいしは北海道札幌市白石区という地域のコミュニティーFM局で、地域情報やスポーツ情報、音楽などを様々な番組を配信しています。

インタビューに答える横田岳史さん

茨城県出身の横田さんは20年以上前、北海道の大学に進学した知人から連絡があり、北海道にすごい人物がいると聞き、北海道へ向かいました。そこで海外でアーティストとしてデビューしたことのある方と出会い、その人のもとへ弟子入りし、北海道へ移り住みました。北海道に住んだばかりの頃は音楽ではなく、知的障害者施設で8年ほど勤務。2009年に師匠がプロデューサーとなり、CDを作成。音楽活動へ注力を注ぎました。その後、様々な活動していく中で、2012年には札幌ねっとてれび「福祉の住人」にてドキュメンタリーフィルム『東北の被災と復興』を発表。自身が広報を担当するカンボジアの孤児院支援団体「カンボジア子どもスマイル」より、カンボジアの孤児院を舞台としたドキュメンタリーフィルムを多数発表。また、人工湿地技術の販売会社の経営も行っています。

転校続きの幼少期、"ふるさと"についての不明確

震災で被災した地域は福島をはじめとする東北地方のイメージが強いですが、横田さんの実家がある茨城県も被災地。横田さん自身もご両親と1週間ほど連絡が取れませんでした。被災地支援をしたいと開始したチャリティーライブは40回以上にわたります。
その後、仕事で郡山市や広野町、楢葉町、富岡町など福島県を訪れる機会が増えました。

今回、ボイスドラマを録るきっかけになったのは、子ども時代の影響があり、「茨城県の出身なんですが、親が転勤族だったため子供の頃から、あちこちに引っ越しをしており、茨城県が実家、"ふるさと"というイメージがないんですよ。」と語る横田さん。
東日本大震災後、帰還困難区域に指定された地域に帰りたい人たち、帰還困難区域が解除され帰ってきた人たち、その人たちにとっての"ふるさと"とはどのようなものなのか、利便性の良い場所や都会からなぜ地元に戻ってきたのか、それを知ることで"ふるさと"とは何なのかがわかるのでは、"ふるさと"の定義が明確になるのではないかと横田さんは考えたそうです。

こうしてドキュメンタリーボイスドラマ「Snow Flower ~ひとつ終わり ひとつ始まる~」の制作がスタートしました。

ボイスドラマに協力してくれたダンススタジオの子供たちとコーチ

次回はボイスドラマ制作についてお届けします!

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