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【ドラマウォッチャーの独り言#6】
「クジャクのダンス誰が見た?」が面白くなってきた。ネットでは色んな形で、いわゆる「考察」が発信され、そちらも興味深くチェックしている。原作漫画をみれば解決するのだろうが、ドラマスタートのミステリーファンは、敢えてそうしない。私もそのタイプだ。ただ、他の人はどう感じているのかは、気になる。
主人公の山下心麦(広瀬すず)が、父春生(リリー・フランキー)と行きつけの屋台でラーメンを食べた夜に、父が放火で殺されるところからドラマは始まる。その後、屋台の店主・染田(酒井敏也)に父が手紙を託したことが分かり、「捕まった容疑者遠藤友哉(成田凌)は冤罪」 「弁護士の松風(松山ケンイチ)に友哉の弁護を依頼してほしい」というメッセージを受けとる。
春生は、友哉の父・力郞(酒向芳)が死刑判決を受けた22年前の一家惨殺事件の捜査担当だった。ならば、春生は「冤罪かもしれないと思いながら真相を解明できなかった」ことを20年以上悩んでいた。そして、ついに謎にたどり着いたところで殺されたと推察できる。
ドラマの細かい内容はさておき、遠藤親子がいずれも冤罪と仮定するなら、「真犯人=有罪でないと困る者=クジャクのダンスを見た」という等式で結ばれる。
逆に「冤罪を信じるもの」は、4話までに登場した中では春生、友哉、記者の神井(磯村勇斗)、そして心麦と松風。さらに4話の最後に名前の挙がった弁護士・三木田辰雄(石丸謙二郎)だ。三木田は22年の弁護団の1人だけに、5話では「冤罪派」の新しい真実が明らかになる。後半はこの対極の図式がイッキに明らかになるはず。今期No.1の良作で間違いなそうだ。(続)