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25「夏の野原でつかまえて」

 あたし、工藤由香。最近、ますます頻発するようになった事件に、次々と巻きこまれて、高3なのに、全然勉強する暇がない受験生。
 そんなある日、おんなじ中学に通っていたチカちゃんから手紙が来た。
「誰にも内緒で相談したいことがあるの」
 で、またもや勉強を放りだし、チカちゃん家のある千葉の海岸までやってきたんだけど。
 あたしたちは間に合わなかったの。その前の晩に、チカちゃんは亡くなっていたんだ……!!
 
秋野ひとみ『夏の野原でつかまえて』1994年

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わたしが所持しているつかまえてシリーズは、全部ここ5年くらいの間に買った中古のものです。
そのなかには、小中学生の頃にすでに読んだものもあるし、大人になってから読んだのもあるし、今回初めて読むものもある。
で、この「夏の野原でつかまえて」は読んだことがあるのかないのか思い出せないまま読んで、結局最後までどっちなのか分からなかった。

チカちゃんの手紙にあった、相談っていうのは、やっぱり付き合っていた先生のことだったんだろうか?
秘密の恋を打ち明けて、サキに叱咤激励されたりして、そんな夏の夜を楽しみにしてたのかな。チカちゃんは。

夏休み終盤という設定もあって、なんとなく全体的に寂しい雰囲気が漂ってる感じがしました。
そしてやっぱ、由香とサキと小林クンの三人トリオが好きだなぁって、しみじみ思った。
表紙の三人もすごく可愛いし、事件解決後に野原で寝っ転がってる三人の挿絵も良い。
小林クンが随分と大人びて見えて、それもまた寂寥感を助長させる。(とても良い)


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