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89「しゃぼん玉の午後につかまえて」

ティーンズハート「つかまえてシリーズ」の感想をだらだらと綴ります。


 公園に集まる子どもたちは、みんな、その少年のことが大好きだった。いつも気持ちよく遊んでくれて、天気のいい日にはしゃぼん玉を吹いてくれる、優しいお兄ちゃん――その少年が、突然、死んだ。
 あんなに良いお兄ちゃんがなぜ殺されたの――小さな女の子の頼みで、桜崎探偵事務所の皆と調査することになった、あたし、工藤由香。が、やがて明らかになってきたのは、あまりにも意外な少年の素顔だった。
 
秋野ひとみ『しゃぼん玉の午後につかまえて』2005年

今回初めて読みました。
面白い、というか良い話だった。たぶん。

被害者の男の子の素顔というのも、わりとリアリティあるというか。
だからこそ事件の真相が、やるせないものに感じるんだけれども。

オチが良かっただけに、蛇足も多いなと思った。
ちょこーっとしか出てこない関係者とか。
そのくせ、被害者が被害現場へ赴いた理由という重要な部分は、終盤の由香の畳み掛けるような推理のなかで淡々と語られるだけだったり。

関係者の証言以外にも、被害者の人となりを表すなにかが欲しかったな。
自殺未遂して引っ越していった子に送ったというハガキも、べつに最後じゃなくて中盤とかに出てきてもよかったような。
(で、このハガキの内容が作中では「いい手紙」と称されているけど、そこんとこは全然理解できなかった。わたしだったら怒り狂ってる)


そして、窪園さんが入院しているという新宿の高層ビルのなかに入っている大学病院の個室。
窪園さんは、綺麗な夜景を眺めていたそうだけど、

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夜景?!
木とか生えてるけど!
(いい加減しつこい)


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