雑記20/06/26 伊集院光、久米宏、安田登、押井守、最上和子、敬称略

 
昨日聴いた「伊集院光とらじおと」。ゲストコーナーは久米宏さん。「久米宏 ラジオなんですけど」が次の土曜で最終回を迎えるタイミング。

もう能力が、老化が進んでいるんだ、と終了の理由を語る久米さんに、伊集院さんは終始「本当のことを言ってくれ!」(スポンサー、局側の事情などなど)というテンションを隠さずに食い下がっていた・・・

思い出すと、番組終了が報道された週の「伊集院光 深夜の馬鹿力」での伊集院さんの気落ちぶりは、その日の放送の端々に立ち上っていて、ウツ。というのが、単体のウツ、以上に、もうそういう傾向のある人には伝播する、引きずられてしまいかねないものが奥に感じられた。それはおれがそうってだけか?

ラジオ界の先達が去っていくことは、堪えがたい。。。

で、
「らじおと」の話の中で久米さんが「悔しかった!」と述べた安田登さんの話。
伊集院さん司会のEテレ『100分de名著』、「平家物語」の回で安田さんが解説&朗読役をした、その朗読がとにかくすばらしかった! と、久米さん。実は久米さんも10年前にラジオへゲストで呼んでいたが、「平家物語の へ の字も」出ず、気づかず、あんな素晴らしいものを取り逃していたなんて・・・!

と、いう話を聞いたあとで、自分が今日読んでいた本『身体のリアル』にも安田登さんが登場。これは押井守監督と、姉で舞踏家の最上和子さんとの対談。
押井監督の本という以上に最上さんの身体経験が詳細に語られていて他にない。面白い。

詳細は別に書かないけれど、最上さん的には、伝統芸能や武道の人が身体について、身体と向き合って起こる身体の変化について、全然言い残さない、書かない、というのが不満だそう。で、そのなかで安田さんはけっこう書いてくれる人だが、、、と名前が出て、

「でもまあ、はっきり言って語ってる内容が私のほうが全然深いから(笑)」 (p.162)

このへん、押井監督との姉弟感を感じる。

しかし、本気で、能よりも歌舞伎よりもずっと面白い動きができるのに、世間の評価が、というか世間に浸透している「観るための枠組み」が、伝統芸能のアドバンテージがでかすぎて、ものすごく不満なのだそうだ。

これ、実感としてそうなんだろうなあと、読んでいると思わされるのだった。

最上さんの舞踏を見たいなあ。


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