【英検一級】英検一級受験記(その①)
2015年に会社の海外研修から帰国した僕は、毎日の仕事に意味を見出せず、わき道にそれて資格の勉強にいそしんでいた。
2016年の第一回目の英検準一級を辛うじて合格。その後、無謀にも次の目標を英検一級に定めた。
このころ、2020年に東京でオリンピックが開催されることが決定して、僕は英語を使ったボランティアをやりたいなぁと思っていた。そんな中、Google先生で英語の資格について調べていると、語学の国家試験があり、その名も通訳案内士というらしい。なんか持っていると自慢できそうな資格である。
さらにGoogle先生で検索。通訳案内士は英検一級を持っていると、英語の筆記の試験が免除されるらしい。通訳案内士の試験は、英語だけでなく日本地理や日本史、一般教養(2018年からは旅行業務実務もプラスされる)の科目があり、免除科目があると試験に有利になる。
と言っても、英検一級である。ただその時は、あまりそのハードルの高さを意識していなかった。
英検一級の勉強を開始して気づいたことは、単語がものすごーく難しいこと。過去問を見てみると、日本語でも使わない単語がポコポコと出てくるのだ。英語の先生(ネイティブ)にも聞いてみたが、「日常会話では、こんな言葉は使わないよ。」と言われる始末…
例えば日本語なら「需要の所得弾力性は、所得が変化したときに、財の需要が何%変化するか示したものです。」とか、「終末思想とは困窮の原因や帰趨を神や絶対者の審判に求めることである。」とか、日常会話で話していたら、「あれ 、なに話してるの?この人??」ってなるような感じである。でも単語帳にはそんな言葉が載っている。弾力性とか、終末思想とかそんな言葉は、この試験以外、一切使わない自信がある。
勉強を始め、あっという間に時は過ぎ、一回目の試験の日になった。(試験勉強は三、四ヶ月ぐらい)
爽やかでいい天気だが、なかなか寒い冬の日。会場は三島にある日本大学のキャンパス。教室に入って周りを見渡すと、だいたいの人が社会人やシニアの方で、準一級でいたような中高生やちびっ子の姿はあまりなかった。開始時間を待つ。ちょっとあきらめもあったのか、あまり緊張していなかった。
試験開始!ページを開いて愕然としたのは、単語が全く、全然、これっぽっちも分からないということ。三か月くらいの付け焼刃では全く歯が立たなかった。ほぼ勘でマークした。
これを引きずって、リスニングもダメで、筆記も全然ダメ。帰宅後、答え合わせをしたが、単語は10/25というありさま。勘でやったにしてはいい正答率だが、過去の合格体験記を見ると最低でも単語で七割はとる必要があるらしい。…これは無理だなぁ。そっとページを閉じた。
結果はもちろん不合格。ちょっと落ち込んだ。しかし自分で言うのもなんだが、僕の良いところはすぐに前の事は忘れるということ。(その代わり、反省もあまりしない。)一度で受かるとは思っていなかったため、二回目の試験の為に、引き続き単語の勉強をするのであった。(続く)