熊延鉄道跡を歩く(Vol.3)釈迦院駅〜佐俣駅
総歩行距離32キロを歩き始めた一行の次の目的地は旧「釈迦院駅」です。ここは、あるものが今でも残っていて、それを目当てに雨の中を歩いてきました。
残っているあるものとは・・・・しゃかいんと駅名が書かれた駅名標です!
この看板、当時のままらしいく、この看板のあるお宅が駅だったそうです。玄関の中には当時の写真も飾られたりして、どうぞと見せていただくことができました。右側がともち(砥用)駅、左側がさまた(佐俣)駅です。
釈迦院というのは八代市泉町にある「金海山大恩教寺釈迦院」が正式名称です。今は美里町の日本一の石段(3333段)で知られる御坂(みさか)遊歩道が表参道なんですが、昔はこの駅で降りて、山を2時間位かけて登って参拝に行っていたようです。
余談ですが、この3333段の石段、最近では3つのレースが開かれています。
①一つ目は町主催のアタックザ日本一。これは、ゆるくチャレンジするイベントで、時間とかの規制もなくのんびり上ることができます。
②だんだんハードになってきますが、2つ目は「Red Bull 白竜走」です。石段の手前1キロあたりから一斉にスタートし、とにかく一番最初に登りきった人が優勝!という単純なタイムレースです。毎年6月に開催されています。脚力に自信がある人は是非どうぞ。
③最後は12月に開催される、「10時間耐久石段チャレンジ」です。10時間?なに?と思われるでしょうが、その名の通り10時間で何回登れるかです。もちろん登ったら降りなければならないのです。昨年12月の開催で7回目なんだそうです。石段も一時寂しくなった時期もありましたが、こんな人たちが増えて、最近は随分と賑やかなようです。
随分と脱線してしましました(笑)
話を戻して釈迦院駅からの話。釈迦院駅まではずっと線路跡を歩けたのですが、ここから先佐俣駅まではほとんど線路跡を歩くことができません。この区間は津留川の曲がりくねった河道を何箇所か渡るため、鉄橋がいくつかあった区間です。もちろん現在では橋桁は残っておらず、橋脚が上の道路から見ることができる程度です。なので、歩くコースは現在の国道218号線の一部とその旧道部分を歩くことになります。
上の写真の中央にニョキッと立っているのが橋脚です。下見で歩いた時に近くまで行ったので、写真の真ん中上部の木の隙間から撮った写真が下の写真です。上に見える橋が上の写真を撮ったところです。
いつもは車でビューンとあっという間に過ぎ去る場所ですが、じっくり歩いてみると色んなものが残っているんですね。お地蔵さんが居たのは実は初めて知りました。
そんなこんなで、歩いていると佐俣駅手前の最後の鉄橋の跡を眺めつつ、旧中央町に入ることになります。
左側の道が国道の旧道で、今は通行することができません。右下に2つの大きな橋脚が鎮座しています。
フットパスをやっていると、できるだけ車の来ない道を探して歩くのですが、この先だけは少しだけ今の国道を歩くしかありません。イギリスみたいに歩く道と、車道がはっきり分かれていると更に歩きやすいのになぁと思いつつ歩きを進めます。
写真の橋は新馬門橋というのですが、実は石橋で有名な美里町ですので、少し寄り道すれば、石橋の馬門橋を見ることができます。32キロ歩かないんだったら少し暗い寄り道してもいいかもしれません。せっかくなので馬門橋をご紹介しましょう。
場所はこちらです。
こんな橋です。素敵でしょう?昔はこの橋を歩いて行き来していたことを感じたり、この橋を架けた当時の人々の努力を感じる一時です。
釈迦院駅から佐俣駅までの道のりです。
今日はここまで。Vol.4(佐俣駅〜)につづく