熊延鉄道跡を歩く(Vol.4)佐俣駅〜甲佐駅
砥用駅、釈迦院駅・・・また二つしか通過してません(汗)ちょっと急ぎましょう。参加の三人さんは甲佐で離脱して、イタリアンレストランを予約してるのに間に合わないかもしれません(笑)
馬門橋を過ぎてようやく佐俣(さまた)駅近くになります。ここは駅舎はおろかえきの場所もはっきりしていなくて、地元で人気の「森のぱんや」の裏の方にあるということはわかっていますが、はっきりとは確認できません。なので、駅ごとに撮っている全員写真も今回はトイレ休憩で立ち寄った佐俣の湯です。
そろそろ雨もやんできたようで、スピードアップができるかも・・・と思ったのですが、残念ながら見るべきものが多くて、みちくさ時間がだんだん多くなってくるのです。結果、例の三人さんの予約時間を1時間オーバーすることに!
佐俣の湯は泉質が良くて、つるつるすべすべのお湯で人気があります。中でも、橋を渡ったすぐ右側の高台にある「さまたんロッジ」は宿泊ができ、それぞれのユニットに温泉がついているのが超人気です。週末の予約はほぼ半年前(予約開始日)に埋まってしまうほどです。
さて、佐俣駅は、近くに石灰工場があったようで、貨物や人の乗り降りが多い駅だったようで、旧年袮(としね)村の中心地です。
佐俣の湯を後にして国道方面に向かうと、路地を右に歩いていきます。すると左側の擁壁の上に実は線路があったらしいということを地元の人から聞いたところがこれです。擁壁右側が線路跡のような感じです。
さらに、進むと元湯佐俣の湯があり、その先を右側に進むとこんな感じで線路跡を見ることができます。中央奥に延びているこんもりしたところがそうです。ここから最後の津留川を渡る鉄橋(津留川第一橋梁)で渡ります。
この鉄橋の間には両岸の橋台と間の橋脚が全て残っていて、とても高い橋脚を見ることができます。下の写真は上の写真の先のところの橋台です。
ちょうどこの橋台の左側すぐに、1番目の橋脚が見えます。こちらです。
林の中で少し見にくいですが、その存在感は圧倒的です。さらに川側に降りていき下流を見るとこれです。
最初に見たときは「バビル二世のバべルの塔」か!と思ったことを覚えています。(古い!)
地元の人談、「ここの鉄橋の上を、下駄履きで走ってたやつが居た」そうです。高さ15メートルはありそうですが、昔の人はすごかったみたいですね。
また寄り道をしてしまいました。ただ、この区間はとてもいろんなのが残っているので、どうしても写真を撮ったりしてスローな感じになるのは仕方がないのかもしれません。
再度道路に上がり、暫く行くと右側に赤い鳥居があります。そこを右に降りて川を上がると再び線路跡に出るのでこちらに向かいます。下ると当然川があるので渡る必要がありますが、こんな橋を渡っていきます。なお、増水時は渡れませんし、年に1回位は流木が引っかかって水を流すための大作業をする必要があります。ちなみにここは美里フットパス二俣橋♡コースになっています。
この橋を渡り、鉄道が走っていた高さまで上がると、いよいよ全路線の中でも最も重要な鉄道遺構のあの場所が待っています。
そろそろあの場所が見えてきました!
あの場所こそ、美里町のインスタ映えスポット「八角トンネル」です。トンネルと言ってますが、実は落石防止のための「洞門」と呼ばれる構造物です。でも、この八角形の形といい、なぜか間に均等に配置されている隙間といい、タイムトンネルみたいな雰囲気を醸し出しています。上を見上げるとおそらく蒸気機関車時代のすすが黒くついているのがわかります。
最近、全国放送でも取り上げられ、訪問者が多くなっているスポットです。場所はこちらになります。
この辺のランチはこちらがおすすめ。
車で行かれる方はこちらの看板が目印です。
近くには3つの条件(①秋〜春、②お昼前の30分、③晴れ)が揃わないと見ることができない、♡の石橋「二俣橋」もあります。熊本地震で片方の橋が壊れましたが見事復旧しています。ぜひこちらもチェックしてみてください。
ようやく先に進めそうです。八角トンネルから線路は国道443号線を横切り、そこから大きく右にカーブしながら甲佐方面に行くことになります。ちょうど、国道に出たところで仕事でちょっと抜けていたお二人が合流し、また一緒に歩き始めます。
ここから先は、線路跡はあるものの、藪になっていてほとんど通ることができません。仕方なく、歩きやすい道を選んで甲佐方面に向かいます。こんなルートです。
歩いてみるとなかなか良い道で、フットパスとしてみると適していると思います。ちょっと線路跡からは離れてしまっていますが。
この道をたどると寒野(さまの)というところに降りていきますが、途中「道路感謝の碑」があったり、いい感じの切り通しがあったりして、歩いた方たち皆さんお気に入りの道になったようでした。
さあ、甲佐町に入ってきました。寒野を過ぎ、緑川を渡るといよいよこれからはほぼ平坦な道を歩くことになります。緑川に差し掛かる頃、時計はお昼12時を指しています。お昼は御船の予定なのにどうしよう・・・と思い始めている頃です。熊延鉄道の遺構もところどころにあるのを見つけながら歩く旅は続きます。
南甲佐駅があったであろう場所で1枚!
南甲佐駅から甲佐駅は比較的近いものの、鉄道跡がそのまま国道になっているため仕方なくじゃんじゃか車の通る歩道を、静かに、無口で甲佐駅に到着するのでした。
Vol.5(甲佐駅〜)につづく