2023.8.18 PANマン~いったん寝かせて発酵期間~
活動休止が発表されてから約5ヶ月。たくさんの思いがひしめき合う中、過ごしてきた。
昨夜、「PANの3人はどういう思いで当日を迎えるのだろう」といった旨のツイートをした。それは何もPANの3人だけに限らず、ファンや他のバンドマンにとっても今日という日はとても大切な日だった。
実を言うと私は、今日をどういう思いで迎えればいいのかずっと決断できずにいた。「最後は絶対に笑って終わりたい」と思っていたのだが、残り回数が少なくなったそれまでのライブで、何度も涙を流したからだ。上手くやる自信がなかったのだ。
川さんの口から出る「活動休止」という言葉や、少し悲しげに見えるゴッチさんの顔(元々そういうお顔の可能性もあるw)や、いつでも変わらず笑ってくれるダイスケさんの姿でさえ、私の涙腺を刺激した。
この曲を聴くのは人生で最後なのかもしれないと、毎曲思うのだ。「PANの決断を肯定する」と決めたはずなのに、「悲しい」とか「辛い」という感情が勝ってしまう、終わりが近付いているという決定的な事実が私を打ちのめすのだ。これには参った、自分がこんなにウジウジした奴だと思わなかった。
長くなるのでPANとの思い出は、また別の記事で書くことにして割愛しますが。とにかく今日という日はやってきた。
ソールドしたBIG CATは、たくさんのファンで溢れていた。ライブ中に川さんも言っていたが、まさか1日でソールドするとは思わなかった。遠方から来た方もいるだろうし、来れなかった人もいると思う。
開演前にアナウンスをしたのは清水音泉の田口さんだった。いつもクスリとさせられる。田口さんのアナウンス後、割とすぐに暗転した。
始まる前に友達が「始まっちゃったら終わっちゃう」と言った。その通りだ。でも始まってしまうのだ。
SEでもう既にちょっと泣きそう。SEで泣きそうって何だよ。私のPANでのスタンダードポジションは真ん中の真ん中。今日も絶対ここと決めていた。まっすぐ歌う川さんの視線の先にいたいという気持ち悪い理由からだ。川さんの目をよく見ていたかった。
01.直感ベイベー
「やれるか大阪?」という川さんの声でライブはスタートした。直感ベイベーは、PANきってのキラーチューンだと思ってる。1曲目から全力で来いってことだね、分かるよ。
02.我ニBET
ダイスケさんのカッチョイイベースから始まるこの曲が私は大好き。イメージとしては最近めの曲だけど、直感からのこの曲で2曲目にしてフロアの温度はグッと上がった。
03.ギョウザ食べチャイナ
この曲は後期のPANを代表する曲だと思ってる。また別のどこかで同じようなことを書くかもしれないけど、PANってこういう曲がたくさんあるし、死ぬほど泣ける曲もたくさんあるんだよ。ほんとすごいわ。
MCでは「久しぶりにこの4人でやります」と川さん。よこしん、本当に来てくれてありがとう。みんなが待ち望んでいたメンツだったと思います。
「よこしんとやるのは13年振り」と川さんが言ってたけど「4年振りとかです」とツッコまれてたwよこしんを過去にしすぎww
「1つ前のライブより良いライブにしたい。こないだのライブより絶対良いライブになるで。いつも思うねん、あぁすれば良かったなぁとか。だから今日は最高のPANマンになるで!かかってこい大阪!」と川さん。「最後であること」なんてまるで気にしていないようだった。PANはいつも通りだった。
04.初日ファイナル精神
この曲を私は1曲目にすると予想してたんだけど外しましたw私ももちろん大好きな曲なんだけど、川さんのタイトルコールでフロアが沸いた。みんな好きなんだなぁ。昔PANのライブで「自分が好きな曲を、同じように大好きでいる人がこんなにいるんだ」と、文字にすると当たり前のようなことを感じたことがある。今日はそれを思い出した。
05.ザンシング
ドラムの数音で分かった。思わず両手を挙げた。さっき、「この曲を聴くのは最後かもしれないと思ってしまう」というようなことを書いたけど、それは違った。やってくれてめちゃくちゃ嬉しかった。なるほどね、こういう時は嬉しいのか、なんて思った。
06.レモンKISS
「え?大阪ってそんなもん?」と川さんが煽る。レモンKISSって、めちゃくちゃ人気だよね。たくさんの人が後ろから走ってきたよw例に漏れず私もテンション上がってしまった。
07.叫べ
初めて聞いたわけではないと思うけど、前に聞いたのがいつかは思い出せない。「さらば明日へ駆け抜けよう 靴をすり減らし 同じ夢を連れて」っていう歌詞、ずるくないですか?
08.心のバッティングセンター
これもちょっと前までは定番だったけど、最近はなかなか聞く機会がなかったなぁ。ザPAN!って感じで大好き。もうさっきから大好きしか言ってないけど他の言葉が見付からん。
09.やっちゅーねん
「まだまだ余裕やっちゅーねん!」っていう川さんの叫びからスタート。ありがとう、やってくれて。本当に、絶対に、今日聴きたかった大好きな曲。
テンション上がりすぎてダイブしたけど、思ったより遠い所から飛んでしまったのと他のダイバーの下に行ってしまって途中犬神家状態になったw前方にいたお兄さんが「絶対落とすな!」って言って上げてくれた、ほんとすまん。最前にいたお姉さんもすみません、反省しています。
「人生は1回やっちゅーねん!」っていうシンプルすぎる歌詞がめちゃくちゃ好きです。
10.ムサンソ
みんなのテンションが一気に上がったのを肌で感じた。「PANは歌詞が聞き取りにくいから、この曲はよく歌詞を間違えて歌われる」と昔川さんが言ってたなぁ。
11.遊SONG
川さんがアコギを持ったらこの曲だ!と思ってしまう。PANらしい曲。ゴッチがいつも「踊れ!」って言うねん、そこが好き。
12.悪魔塔
今日はコロナ以降1回もライブに行けていなかった友達が来るって聞いてた。後ろで見てすぐ帰るって言ってたから会えないのは分かってたけど。悪魔塔が好きだったなと思い出して、つい後ろを振り返ってしまった。聴けてよかった、泣いた。
13.3年後の自分から来た手紙
「3年前の自分に手紙を送るっていう歌があって」と川さん。3年後の自分は「進めば間違いはない」と言っているんだよ。川さんがそう自分に言っているように聞こえたよ。
MC全然ちゃんと覚えてないんだけど。川さんがゴッチの実家の電話番号とかポケベルの番号とか言い出してw何で人の番号覚えてるんめっちゃワロタ。
で、川さんのお父さんが電話取る前に「もしもし」って言うから逆無言電話みたいな、めっちゃしょーもない話ばっかりしてたwでもこれがPANらしいくて良いw粗品がPANのこと知ってくれてるみたいなことも言ってたなぁ。
「俺たち活動休止に”発酵期間”って名前つけたんやけど。誰にもツッコまれへんかったんやけど、まだ焼いてなかったんかいっていうな。俺たちまだ生地やったんかい」っていう川さんの話が今日イチ面白かったw
14.こめかみ
「俺たちPANなんやけど、お米の歌もあります」的な話からスタート。これもちょっと前までは毎回ライブで聴いてたようなイメージあるけど、めっっっっちゃ久しぶりに聞いた。天井解放フェスで「パン派と米派の派閥のバランスが崩れる」と泣いた打首獄門同好会の会長に聞かせてあげたかった。
15.たまごのうた
「たまごの顔ないっすわー」とメンバーには言っていたよこしんが、サプライズでたまごの顔を作ってきたぞ!粋なことするなぁw「確かに何かコソコソしてたわ」とゴッチwあの時と変わらず、よこしんは当たり前のようにめちゃくちゃイジられてて、年を経てもバンドメンバーが変わっても、PANは変わらないんだなぁと思った。
16.両手に華
う、わー!!ですよ。聴きたかったの、嬉しいなぁ。みんなが両手を挙げる姿が壮観だった。
17.どんまいざんまい
懐かしい曲が続く中、ステージには1人の男が登場。ざわつくフロア。ハジオでワロタw
「CDの後ろに小さく入ってる”おぉ、行こうぜ行こうぜ”を言うためだけに来てくれました!」と川さん。私はハジオの時はほとんどPANを見ていないような気がするのですが、「あぁこれがハジオやなぁ」と川さんが笑ってるの見てこっちも嬉しくなりました。
18.シャララン
19.OH!アニマル
2曲続けての表記にしたのは、この2曲を作曲したのはよこしんだからです。PANのすごい所の1つに、全員が作曲するっていうのがあると思ってる。 だからPANの曲には、いくつもの顔があるのだ。よこしんへのリスペクトが感じられまくった。ちなみに私はアニマルがめちゃくちゃ好きです。
20.寄り道
「寄り道っていう曲やらせてくれ!」と川さん。このセトリにちょいちょい入れてくるミドルテンポ曲が私の涙腺を緩めてくるのよ。PANってわけわからん歌詞の曲も多いけど、ミドルテンポ名曲揃いすぎてエグいって。
21.今夜はバーベキュー
PANといえば!に挙がる曲だと思う。「久しぶにりに!」とパン投げも復活した。川さんの素手で触った食パンもw最後1番後ろまで投げるぞー!って言ったパンを四星球康雄くんが取ろうとしてたの笑ったw
今日は袖だけじゃなくてフロアの方にもたくさんのバンドマンがいました。
22.カマす犬
好き、好き。音源で聴くよりライブで聴いた方が500億倍くらい良い曲。
23.Z好調
「事務所が変わって、曲の作り方とかも教わって、最初に作った曲」と以前川さんが言ってた。確かにそれまでの言葉の数多めの歌とは違って、キャッチーで覚えやすくて。PANが大きく変わった節目の曲だったんだなぁ。Z好調!とまた叫べる世の中に感謝。
23.人生の湯
24.ジャパニーズソウル
25.天国ミュージック
殺しにかかってる???????私はジャパニーズソウルが死ぬほど好きでゴッチの弾くイントロだけで天命を全うしそうな勢いでした。また人生の湯終わりで間髪入れずにゴッチが悪い顔でイントロ弾いたんだわ。やりよるでほんま。
26.ザ・マジックアワー
「あかんて…」って思わず言葉に出ちゃうくらい。こんなもん今日聴いたら泣くに決まってるやん。あかんでほんま。川さんが最後「バンドやっててよかった」って言ったんや。そうやな、ありがとうな。
曲終わりで拍手が止まなかった。それがみんなの心情を表していた。
27.想像だけで素晴らしいんだ
泣かしにかかっとる流れやねん。川さんは15歳でバンドを始めた日から今日までのことを、かいつまんで話してくれました。
「同級生に誘われてバンド初めて、曲作ろうに全然うまくいかんくて。他のバンドがフライヤーとか配ってるのに俺たちはコンビニとかでパン買って。金のかかる宣伝方法やなぁって。その後ライブハウスでたくさんの仲間と出会って。俺らの前におる人が楽しんでくれたらなぁって思って。昔はそんなん思ってなかったんやで、昔は俺らが楽しければいいと思ってた。フェスに呼ばれへんから俺たちでやればいいと思ってマスコロやって。今これだけの人が見に来てくれている」というような話だった。
「俺らが活動休止になっても、PANの曲はなくならんし、PANの曲をそばにおいといて欲しい」と川さんは言った。忘れるわけないやん…私はPANを一生聞くんや。
想像だけで素晴らしいんだは、これもう何回も言ってるけど視界を遮る全てのものが消えてなくなるような、あまりにも真っ直ぐでクリアな曲。上から風が吹いてきそうな、まるで映画のワンシーンのような曲。川さんは、この曲を歌う時は少し笑うんだよ。泣かん奴おるんか…反則やろ。ライブ中に流す涙の量じゃなかったわ。
EN:01ゴッチメン
「ちょっとゆっくりやらせてもらいます」とアコギを持つ川さん。そしてイントロを弾こうとするゴッチのギターの音を止める川さん。さらにゴッチにちょっかいをかけまくる川さん。
「これなんなん?ダイスケ、これなに?ほんまに分からんねんけど」と困惑するゴッチ。
「ピンチにはいつも駆けつけてくれるゴッチメン!」と川さんが言うと「セトリとちゃう!」と焦るゴッチ。ゴッチのセトリには「ほわる頃に」って書いてたんだろうなぁ。いつもゴッチが川さん大好きやったみたいな話してるけど、ちゃうで。川さんがゴッチのこと大好きやねん。見てて分かるわ。
EN:02.そこに光る
これだよ、ここでそこに光るやるんだもんなぁ。泣いちゃうなぁ。「この曲でたくさんの人に知ってもらえた」みたいなことをこの間言ってた。私にとってもそうだけど、たぶんみんなが大好きな曲。セックスマシーン!!モーリーが飛んで行った。めちゃくちゃ良い笑顔で。
EN:03.究極の幸せ
コロナ禍で出来た曲で、Zoomを使ってファンの声をCDに録音したんだよ。私も参加した。最近はiPodでPANを聴く時は、この曲スタートにすることが多かった。今になっては、イヤホンジャックが最後にリリースした盤面なんだよなぁ。名曲だよなこれは。
EN:04.マイル
川さんがエレキギターを持ったから、あぁ最後の曲なんだなと思った。2択だった、マイルか65%か。65%はよこしんが脱退する時に最後にやった曲だったような気がする。今日にふさわしい曲だと思ってたから、どっちでも嬉しかった。
でもマイルは、たくさんあるPANの曲の中で、私が1番好きで1番思い入れがある曲だった。コロナ前まではどれだけ願っても聴くことができなかったんだよ。でもその後はめちゃくちゃやってくれるようになった。たくさんの人の大切な曲になったと信じている。
「未来を信じている 追い求め生き抜くだけでしょう」という歌詞は、私を何度も救ってくれたよ。
「色んな人に出会って出来た曲です。こいつらとバンドできてよかった!また会おう!」と川さんは言った。途中、何回も涙で前が見えなくなったけど、下を向かずに聴きました。私も前を向いて生きて行こうと思った。きっと一生忘れない。ありがとう。
WEN:01.がんばりまっせ
「呼んでくれたから出てこれました!呼ばれへんかったら出てこーへんかったけど!」と当たり前なことを言う川さんwがんばりまっせやらずに終わるのかとヒヤヒヤしてたから出てきてくれて良かったよw
WEN:02.なにがなんでも
28年やってきたPANの歴史をしっかりと感じ取れる選曲だよ。この曲出したの2001年だって、信じられるか?PANは28年間、ずっと進化し続けて来たのに、2001年の曲だって今のPANの曲みたいなんだ。不思議だ。
WEN:03.いっせーのせっ!!
聴きたかった。嬉しい。もう同じこと100回くらい言ってるかもしれないけど、嬉しい。この辺りからもう周りのみんなもランナーズハイみたいになってて、フロアは笑顔と涙であふれかえってた。どういう空間やねん。
ちょっと記憶が曖昧で、どこだったかよく覚えてないんだけど、「この後めちゃくちゃやるから先に写真撮っとこう」みたいな話になって。「じゃ写真撮ってくれる?よこしん」って川さんが言ったのめちゃくちゃ笑ったwその時のよこしんの顔w( ꒪⌓︎꒪)←こんなん。
よこしんはほんといつも最高にイジられてくれてほんと大好きです。
WEN:04.1日
WEN:05.オアシス
WEN:06.Tシャツ
WEN:07.暴飲暴食マシンガン
たぶんこの辺りからは川さんの思うがまま。さっきマイルでボロクソに泣いたその涙は、見事に吹っ飛ばされました。私ももうひと暴れ!と思ってモッシュピットに飛び込んで行ったけど、汗が尋常じゃねぇw
WEN:08.フリーダム
WEN:09.フリーダム
WEN:10.フリーダム
地 獄 か ?いや分かる、みんなそうだった。川さんを初めとしたそこにいた全員が終わりたくなかった。「大阪これで終わりかー!?」と叫ぶ川さんに、フロアからは「もっかいやれ!」とか「かかってこい!」とか、そういう声が飛んだ。最後は「ライブ告知します!20秒後にそこ(フロア)でライブします!」と川さんが飛んできたwそしてバンドマンが何人もダイブしていったw
最後は「また会おう!」と言ってステージを去りました。そうだね、またライブハウスで会えるね。
例えばゴッチやダイスケが多くを語ったり、メンバーの誰かが泣いたり(いやちょっと泣いてたけど)、そういうことは全然なく。PANにとって今日のライブは「ただのライブ」だったのかもしれない。ただの、と言うと少し語弊があるかもしれないが、今日という日を別段特別視していなくて、いつも通りのライブをしてくれた。それを見て、「どういう思いで今日に臨めばいいか」なんて迷っていた私は、そもそものスタンスが間違っていたのかもしれないなぁなんて思った。
今日流しまくった涙は、最後のフリーダム3連発で汗として蒸発しましたw元々ライブではあまり大きな声を出したりしない方なんですが、今日は声が枯れるんじゃないかと思った。私って、ライブ中にこんなデカい声出せるんだと自分で驚いた。
「発酵期間」と銘打った今回のライブは、「必ずまた戻る」というPANからのメッセージだと私は捉えています。パンというのは、発酵しすぎると生地の張りがなくなったり、甘みが少なくなったり焼き色も付きにくくなるそうだからね。あまり発酵しすぎないでくださいね。
3時間オーバー42曲の長丁場。もう正直5時間くらいライブやるんじゃないかって思ってたぞ!死ぬほど泣いたけど、死ぬほど楽しかった、PANありがとう。
結論:頼む、明日復活してくれ