カジュアル環境における表現力講座【遊戯王アドカレ 13日(夜)】
こんにちは、まずは「お前誰だよ」って人のために自己紹介。
お名前:ハル^ヲ^クン
遊んでる環境:カジュアル
好きなもの:女
好きな食べ物:女
将来の夢:女
今回の記事は刺身さん主催の遊戯王アドベントカレンダー2021の記事です。
今日のお昼(朝?)はすかいさんが記事を投稿してくれました。
遊戯王クイズのお話ですね。遊戯王というコンテンツを通して遊戯王以外のことを知れるのもアドカレの魅力の一つです。
熱量がよく伝わる良い記事でした。皆さんも読んでみてください。
では、本題。
カジュアル環境の遊戯王って劇ですよね。
ガーキマ強いですよね
①デッキコンセプトなるものを決めて、
②それを元にデッキを組み、
③そして、それらをデュエルの中で表現する。
っていうのがカジュアルの遊戯王だと思います。
劇も似たようなもので、
①伝えたいことを決めて、
②それを元に脚本を考え、
③それらを舞台の上で表現する。
といった工程を踏むと思います。
劇も遊戯王も「自分の好きなものを周りに伝えたい!」っていう本質はあまり変わりません。
どちらも、自分の中にある"己だけの価値観"というものを表現したい!というのがスタートで1番のモチベーションに繋がるという部分が大きな共通点だと思います。
「俺はブルーアイズが好きなんだ!」とか
「僕はコントロールデッキが好きなんだ!」とか
「私は妖眼の相剣師が好きなんだ!」みたいな
多種多様で十人十色な"己の中の価値観"をみんなに見せたい、いわゆる性癖をみんなに見せびらかしたい(大変態)っていうのがデッキ構築のスタートですよね。
自分の好きな性癖をみんなに見せびらかして、それを評価されたら気持ちいいですよね。承認欲求が満たされてアヘアヘできますよね。
でも逆に、「へー、そうなんだ」程度のリアクションだったら少し悲しいですよね。
自分の性癖をしっかり相手に伝えるために、相手からの微妙なリアクションを避けるためにも"表現力"というものは必要不可欠だと思います。
遊戯王とは劇です。
どんなに面白いコンセプトでも、それを伝える力、表現する力がなかったらその良さは伝わりませんよね。
今回の記事では、デッキの良さを相手に伝えるための"表現力"について研究した記事です。
どうやったら勝てるかについては他の方がわかりやすい記事を書いていると思うので、そちらを見てください。
どうやったら相手に己の好きなものを表現できるのか。
一緒にお勉強しましょう。
1.表現力とは
表現力とは見せる力だと思います。
映画界でのサスペンスの神様、ヒッチコックはこのような話をしています。
たとえば、会議中にテーブルの下の爆弾が爆発したとする。すると観客は驚いて(=サプライズ)興奮する。しかしこの興奮は短く、わずか数秒しか持続しない。
ところが、まずテーブルの下を画面に映したらどうだろう? 時限爆弾がセットされており、15分後に爆発することが観客に明かされる。そのあと登場人物たちが部屋に入ってきて、爆弾に気づかないまま会議を始める。こうなると、観客は15分間ずっとドキドキハラハラとしていられる。これが「サスペンス」だ。
ここで言っているのは、
より多くの時間、「爆弾」と「観客」を同じ舞台に参加させたほうが観客に与える興奮が大きくなるという話です。
今話題になってる「D-HERO デストロイフェニックスガイ」っているじゃないですか。
毎ターンこちらの盤面に触ってくる厄介なモンスターですよ。
こいつ使われたらめっちゃウザいですよね。キツイですよね。印象に残りますよね。
デストロイフェニックスガイが我々の印象に残っている大きな理由は、「対戦相手」と「デストロイフェニックスガイ」が共有した時間が長いからだと思うのです(恋愛みたいですね)
ずーっと盤面にいるから。ずーっと対戦相手の目に入るからこそ印象に残るのだと思います。
逆に、デュエル中に使いたいカードが引けなくて、対戦が終わったあとに「実は〇〇を使いたかったデッキで…」って言われても、その使いたかったカードのことはあまり印象には残らないですよね。
それって、「見せたいカード」と「対戦相手」が共有する時間が短かったのが原因で印象に残らなかったのだと思います(恋愛みたいですね)
"表現力"というのは見せる力です。
相手に使いたいカードを、魅せたいギミックを見せ続けることこそが"好きなものを表現する"に繋がるのです。
魅せることとは、つまり見せることです。
じゃあ、好きなカードをただ見せ続ければ、そのカードを確実に印象に残すことができるの?
2."脅威"が最大の印象となる
表現力とは"見せる力"という話をしましたが、
ただ使いたいカードを見せ続けるだけでは相手の印象に残らないと思います。
表現力の近道は、相手に脅威だと認識させることだと思います。
脅威ってわかりやすく印象に残りますよね。
また少しだけデストロイフェニックスガイの話をします。こいつの左手、カニみたいでかわいいですよね🦀
至極当たり前の話ですが、こいつが印象に残る理由って、毎ターンこちらの盤面に触ってプレッシャーをかけてくるからですよね。
あいつがいるとやりたい動きができない。
あいつを倒さないと負ける。
そういったプレッシャーがデュエル中に一番強く印象に残ると思います。
超えるのが難しくガッツリ圧をかけてくるメガトンゲイルや未来龍皇ホープなんかもより強く印象に残りますよね。
それくらいわかりやすく、プレッシャーをかけるという行為は遊戯王で好きなカードやギミックを魅せるに当たって強い力なんだと思います。
実生活でも、命の危険に晒されるような体験の方が機憶に残りますし、普通の風邪よりも国や文明が崩壊しそうになるような疫病や伝染病のほうが語り継がれますよね。
それくらい脅威のパワーってすごいんですよ。当たり前な話ですが。
そういった相手に脅威だと思わせるプレイングと、前述した相手に見せ続けることのできる構築が相手に対して"見せたいものを表現する"ことへの近道だと思います。
3.表現の分析
表現をするためには、脅威として見せ続けることが大事という話をしてきました。
「こいつはやべぇ…」ってカードやギミックを見せ続けることで、相手に強い印象を与え、それが表現に繋がるよってお話です。
では、我々の今組んでいるデッキではそれができているのでしょうか。
現在のデッキタイプの主流は、コンセプトとなるコンボに比重が置かれている構築だと思います。
達成したいコンボや使いたいカードを1つ見つけて、
それを達成するためにハリラドンや解門、ガイドや幻影からのレベル3展開などの使いやすいギミックを搭載する構築が多いと思います。
色々なカードに触りやすい現代、「どうやって目標を達成するか」ではなく「どれくらい大きな目標を達成するか」にデッキを組む際に思考がシフトしていると思います。
実際、誰も使っていないようなカードにたくさん触れるようになってコンセプトで唯一性を表現しやすい時代になりましたよね。
ですが、こういう構築が主流になった昨今だからこそ、コンセプト以外のところで自分の好きなものを表現するのは難しいと思いますし、実際できている人は僕含めてそう多くはないと思います。
オブラートをビリッビリに破いた言い方をすると、
コンセプトで唯一性の皮を被って、蓋を開けてみたら使いたいカード出して満足するだけの凡庸なデッキになっていると思います。
今回記事の中で掘り下げましたが、
好きなカードを魅せるためには「好きなカードを出したあと何をするか」が大事だと思います。
使いたいモンスターを出して終わりでは無いと思います。出してからが本番だと思います。
どれだけ相手に脅威だと思わせるか。
どれだけ相手の目を、意識を引かせられるか。
それを考えるのが"表現する"ことへの第一歩だと思います。
これからは、「どれだけ大きな目標を達成するか」ではなく「どれだけ目標をすごく見せられるか」でデッキを組む時代です。
4.最後に
今回はカジュアル環境における"表現力"のお話でした。
今回は、表現の近道となる部分を掘削して話していったので、表現力の方法のほんの一部分しか触れられていません。
まだまだ表現方法はたくさんあります。自分なりの表現方法というものを模索してみてください。
ここ最近はコロナ禍が収まりつつあり、遊戯王で交流できる機会が増えつつありますね。
昨日も某有名オフ会の告知が流れましたね。秒で枠埋まっちゃいましたけど。
これからどんどん交流の場が増えていくと思います。遊戯王を通して自己表現をする場が増えてくると思います。
遊戯王とは劇です。
我々はライムライトを浴びる演者です。
自分たちのやりたいこと、伝えたいことを美しく表現できるようデッキ構築に励みましょう。
感想は #遊戯王AC とかでツイートしてくれると嬉しいです。
以上、終わりです。
ありがとうございました。
5.最後の最後に
明日のお昼はありおりおが記事を投稿します。
デッキ紹介をしてくれるみたいです。
みんなで全裸で待機しましょうね。
他の人の記事はここら辺から読めると思います。
6.最後の最後の最後に
ここからはあとがきです。
読んでも読まなくてもいいけど、読んでくれると嬉しいやつです。
今回の記事は、
知り合いがデッキを組む時に「コンボ他の人と被ったわ〜」とか「やりたかったことwikiに書いてたわ〜」とか、そんな理由でデッキ組むのを諦めていて「コンセプトってそんな大事か?」って思ったのがきっかけで書きました。
もともと我々カジュアルデッカーは、"唯一性"というものを求めてデッキを組んできたと思います。
「このデッキは〇〇さんにしか組めないよ」って言われたいですよね。
それで、昔はテーマを単体で使うのではなく複数テーマを混ぜてデッキを組むという方法で"唯一性"を売ってきたと思うんですよ。
でも、最近出る新規は"複数テーマを混ぜることが前提"のテーマが多いですよね。メルフィーとかデスピアとかがその典型だと思います。メルフィーとか、どうやってメインモンスターで8000LP削ればいいんだって思いますよね。
それで、複数テーマを混ぜたデザインで"唯一性"を表現するのが難しくなって自然とコンセプトで自分の色を出そうという風潮ができたのだと思います。
正直、コンセプトだけで"唯一性"を表現するのは難しいと思います。
というのも、コンボや展開ルートには再現性があるからです(ここで言う"再現性"は、誰にでも平等に再現させることができる、という意味です)
誰にでも再現できるもので"自分にしかできない"を作ろうとするのって普通に考えてムリじゃないですか?アホくさくないですか?凡庸な僕には理解できません。
それで、コンセプト自体に"唯一性"を追求するのはやめたほうがいいよって遠回しに伝えたくて今回記事を書いたって感じです。
実際、我々があまり気づいてないだけで、面白いデッキを組む人は"面白いコンボを考える努力"ではなくて"よくあるコンボをすごく見せる努力"をしていると思います。
てか、後者のほうがなんかカッコいいですよね。
"唯一性"は人それぞれです。でも、"唯一性"を表現する方法はちゃんと選ばないといけないと思います。手癖だけでデッキを組んでても成長はできないと思います。
デッキを組む前に「あ、そういえば表現力がうんたら言ってる記事あったな〜。ちょっとそこら辺をうまく見せれるようなデッキ考えてみるか〜」ってなってくれたら嬉しいです。
ちょっとだけ言い訳みたいなあとがきになってしまいました。ヨクナイネ。
そんな感じです。終わります。
ありがとうございました。
7.最後の最後の最後の最後に
前に書いたデッキ紹介も読んでくれると嬉しい。
本当にこれで終わりです。