動機:身内の笑いを取りたくて
少し前、高校時代からの友人と話した。
アフタヌーンティーに行ったのだが、話が止まることを知らないのでそのまま夕飯まで共にした。
彼女とは15年を超える付き合いである。
これを言うと自分の歳を思い知って震えるのだが、こんな自己中な人間と15年以上友達でいてくれる貴重な存在だ。
彼女は「引き」が強い。
くじ引きや懸賞が当たるという意味ではない。
奇行種から好かれやすいのだ。かく言う私も奇行種であるから、彼女が今も連絡を取ってくれていることは奇跡と言って良いだろう。
さて、ここで言う奇行種とはどんな種類の人間か。
彼女の周りには実に様々な種族が集まっているので、自己中の私などは12色色鉛筆の中の白色みたいなもんだ。
彼女の職場には
一見温厚でありながら彼女にだけキバを剥くジキルとハイドみたいなお焼香女が居た。
お焼香女、と言うのは
書類を机に置く所作がまるでお焼香をあげているようだ、と彼女が表現したために私の中で勝手に定着した名前である。
また上司は、ですます調とである調をごちゃ混ぜにした報告書を作り上げる左遷野郎である。
使えないから、何もしなくて良いところに飛ばされたという事である。
とはいえ、組織にあって何もしなくて良いはずはなく彼女に皺寄せがいっている。
大学時代の友人に依存されすぎて、お互い距離を置こうと提案したら2週間で連絡が来たらしい。縁切寺に行ったそうだ。
電車に乗ればどこぞの大学生グループに大声で「おはようございます!!!」と挨拶をされるという。
彼女はよほど相手に安心感を与えられる人間なのだと思う。
私のような、自己中が服を着て歩いているような人間にそういった種族は寄ってこないのだ。
さて、こういった奇行種の中で最も私が嫌いなのが
電車で見ず知らずの女性に大声で無意味な挨拶をする大学生のようなやからである。
こいつの頭の中を見てみると
さして勉強もできず、運動もできず、仲間内でひと笑い取ることしか存在価値を見出されていない自分を理解している。
するとどうなるかというと
笑いを取ることに必死になる。小学校時代クラスに1人はいるアレである。
因みに、1人でいるときは挨拶どころか声も発しないみじんこマインドの持ち主であることが私調べで判っている。ますます嫌いだ。
この種族(なぜか男子が多い)は、笑いを取っていることと自分が笑われていることの区別もつかない。
先の男子大学生も、"電車内で急にクソデカボイスで挨拶した"ことがウケていると思っているが
実のところ"あいつまたイタイことしてる"と笑われているのである。
ここで制止しないグループメンバーも推して知るべしではあるが。
これが挨拶程度なら無視して済むのだが
なにせこの種族はウケるためにエンジンをふかしてしまうので
カメラが実に身近になった現代では大事故を起こすことになる。身内なら自分が笑われて済んだ事が、立派な事件になるのだ。
おでんツンツン男に始まり、先日日本中の話題を攫った回転寿司ベロベロヤンキーである。
企業の株価を大暴落させ、テレビデビューを果たし、笑われるどころか血祭りにあげられる。
ただ、笑いを取りたかっただけなのに、、、
哀れの一言である。
だが私のような歩く自己中は哀れみという感情を持ち合わせていないので
こういった人種が嫌いだとここに独り言を書いておくことにする。
回転寿司ベロベロヤンキーの親御さんには心から同情する。残念ながらお宅の息子さん、バカでしたね。
我が子は利口に見えるのだ。親として、我が子のバカさを思い知ることほど悔しい事はないだろう。弁護料慰謝料その他いくらかかるのか。息子がそれを回収する日は来るのか。
このまま引きこもってさらに親を苦しめるのか。改心して就職(できる先があるのかは知らないが)するのか。
映画にでもしたらどうだろうか。
私は観ないけれど。
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