![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44785833/rectangle_large_type_2_ed5e6ef7eae60518b612b70939124ef4.jpeg?width=1200)
シルバニアファミリーに「着物」を着せたい!試行錯誤の記録。後編
前編https://note.com/haluchobin/n/n068bde9fe909のあらすじ。
「コスバニア」をやりたい。大正浪漫風の衣装をシルバニアに着せたい。二つの目的からスタートしたシルバニアサイズの着物作り。その先に待っていた課題とは。
試作、また試作
「シルバニアの着物を作りたいけど、型紙が……」というのが、誰もが最初にぶち当たる壁ではないかと思います。
(余談ですが、本来、着物の仕立てに型紙は使用しません。それには色々と理由がありますが、関係ないので割愛。)
20年くらい昔の本に、着物の型紙と作り方が載っている、という噂は聞いたけど、現在は入手困難。
「よし、自分で作るしかない」
当方、洋裁はさっぱりかっぱりですが、とある事情から、着物の仕立て方については熟知しています。
モデルがとてつもなく小さいとは言え、着物の構造なんて単純な物だし(直線の布を縫い合わせるだけ)、そのまま縮小すればいけるんじゃね?
と考え、やってみた結果がこちら。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44784244/picture_pc_f0175f692040fb9bf0593ff86eafeed8.jpeg?width=1200)
大変な事になりました。
考えが甘かった……。
言うまでもなく、シルバニアのプロポーションはニンゲンとはかけ離れています。その上、腕が「前後に回るけど、左右に開かない」という特殊な作りになっております。
さらに厄介な事に、彼らにはニンゲンには付属しないパーツ、「しっぽ」がくっついています。可愛いんですが、それが案外、後ろ側の布を引っ張ったり、広げたりといった弊害を生み出す。
これはアレだ、全く別物なんだから、一旦、着物における常識とか、固定観念とかぶち壊さないと、どうもならん。
というわけで、ニンゲン用ではあり得ない、「袖付けのカーブ」なども取り入れて、型紙の改善と試作を繰り返しました。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44785139/picture_pc_5b2a907d0c90c17f9a304daec94526d3.jpeg?width=1200)
完成度の基準として、目標に定めたのが「打ち合わせがキチンと出来る事」「袖が自然に見える事」。ミリ単位の線の違いで印象がかなり変わるため、行きつ戻りつしました。
最終的に、型紙はこんな形になりました。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44785308/picture_pc_38a1a90f3f27b30e3d7b3b1841710a7a.jpeg?width=1200)
現在はここからさらに進化させて、全く違う形になっています。
ニンゲン用の着物の印付けと比較すると、かなりキテレツな形になっており、出来上がった着物も、ニンゲン用のように平らにはなりません。でも着せると比較的バランスも良く、違和感もあまりないので、とりあえずは良しとする事にしました。
何事もそうだと思いますが、完璧を求めると永遠に完成しないので、やりながら改善して行く方が、ストレスにもならない。
手始めに、裸ん坊の状態で入手した、サルさんに着物を縫ってみました。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44785460/picture_pc_4eb26ef73618cb41f047f2a091d3451b.jpeg?width=1200)
人間とシルエットが近いからか、着物がとても似合っていました。
気を良くして、さらに何枚か作り、帽子なども作るようになりました。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44785601/picture_pc_7a087bacfd7b52e4202a7345cc3773df.jpeg?width=1200)
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44785637/picture_pc_3c32ff3032592f7448ee4b6fd65f9400.jpeg?width=1200)
ツイッターで初めて、たくさんのRT、いいねをいただけたのが、この「ネズミの着物」です。
自分の思い描いた、「美しいもの、可愛らしいもの」が具現化出来て、たくさんの方々から「いいね」と言っていただけるのは、とても嬉しいですね。
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44785672/picture_pc_9f29224433ba96fe5e6078c17806dbff.jpeg?width=1200)
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44785691/picture_pc_19e80d3fb90cbe464bb17addf70604fe.jpeg?width=1200)
折角なので、コスバニアの写真も何枚か。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44784363/picture_pc_d02fdea1f2e8156ff98e11c32f967af1.jpeg?width=1200)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44784464/picture_pc_fabd8e1b85efaba1e1e06e9fe3a3d3a7.jpeg?width=1200)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44784407/picture_pc_2bdf867a9c28f9c8013b3c8510dc83a8.jpeg?width=1200)
着物の完成度については、まだまだ完璧には程遠く、もっと大胆な工夫が必要なのではないかと感じます。
最近、リボンを反物に見立てて着物を仕立てる、という事もやってみましたが、想像よりも違和感が少なくて、普通の布から作る時にも参考に出来そうな内容になりました。
これからも楽しみながら、工夫を続けて行こうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。さようなら。
![画像12](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44787865/picture_pc_5f98cc6f1976bd2941bfd0ff563d76e9.jpeg?width=1200)