心霊
本当にあった怖い話をします。みなさんは幽霊を信じていますか。私は今までは信じていませんでした。信じるようになった一番のきっかけをお話しします。
ある時、私は失業をして鬱病とパニック障害が悪化して所謂引きこもり状態でした。
毎日未来が見えず心が真っ暗で憂鬱以上の思いをしており、食事もあまり食べれずほとんど寝込んでいました。
ある日なんとかハローワークに行き、夕方電車賃すらなかったので役所から徒歩でいつもとは違う道を通り、帰りました。
帰宅してまた落ち込んで、ベッドにうずくまるように寝ました。当時あまりにもお金がなかった上に働ける精神状態でもなかった為なんとかアート作品を夜中に制作していました。週に数回深夜にアクリル板にまるでセル画のように絵を描いていました。それ以外はツイキャスで深夜に絵を描きながらお話をする配信をしていました。
「今日はもうダメだ、寝よう」
そう思って精神安定剤を飲んで電気を消して寝ました。
夢の中で我が家の玄関に私はいました。玄関になんとかして入ろうとする異国の親子がおり、私は英語で入らないでと追い返すという夢でした。
夢から目が覚め、起きると暗い部屋の窓際に置いたプリンターの上に泥まみれで首が折れた女性が座っていました。
私は精神的病の幻覚症状だろうと思い、彼女を無視してまた眠りました。
数日後、当時は春の御彼岸の時期でした。ツイキャスの配信で話す勇気を少しばかり得ました。が、配信動画を改めて自分で確認したら女性の声が一瞬しました。椅子の軋んだ音かなと思ってスルーし、私は懲りずにまた真夜中2時から4時にかけてアクリル板に絵を描いていました。アクリル板の絵がその日にようやく完成したので、作品を撮影しました。
(上記画像は参考画像、心霊写真現物ではありません)
撮影した写真を確認したところ、10cm角のアクリル板に女性が逆さで写っていました。一瞬私の顔が反射したのかと思いましたが、よく見てみると私の顔ではないと確信しました。後ろを振り返っても誰もいない部屋のままでした。ここでようやく恐怖を若干感じ、6時まで電気を付けたまま起きて、6時になったら霊感がある祖母に聞いてみようと思いました。
6時、祖母が仏壇にお茶をお供えする時間となりました。私は祖母にスマートフォンで撮った作品の写真を見せて「ここ、女の人が逆さで写ってない?」と聞いて見せました。
祖母が私のスマートフォンをじっと見て、「2人いる」と言い、急いで仏壇の前で陀羅尼というお経をあげ始めました。その際私のスマートフォンは仏壇に置いておきましたが、邪気払いの効果がある陀羅尼のリズムと共に私のスマートフォンの画面が点滅しました。御供養中私はなんとなく体調が悪くなり横たわってしまいました。
陀羅尼が終わり、祖母が南無妙法蓮華経といいながら私の部屋に盛り塩を備えていました。
その後、部屋は何もなくなりました。盛り塩をそのままにして夜も寝ましたが、あの首の折れた女性が現れることはありませんでした。
数日後、私は仕事が決まり働き始めることが出来ました。祖母にあの時見た女性は何だったのか聞いたら、どうやら迷っている浮遊霊だったそうで、地縛霊などの悪いものではなく、しかも2人いたとのことでした。祖母が御経を唱えたことによって無事もう成仏をしたらしい。
悪い幽霊ではなくて良かったですが、ホラー番組のように幽霊を目の前にして叫ばずスルーしてそのまま寝れる自分の強さに感動すら覚えました。
私もいつか幽霊になったら危害を加えない優しい幽霊になりたいと思いました。