沼がまた呼ぶ 1
2ヶ月ほど前から、ドール沼にハマっている。
きっかけはそごう横浜店で開催されていたクッキー博覧会だ。
その日私は、なんかいい感じの缶入りクッキーを目当てに、催事場へ赴いた。日頃はデパ地下くらいでしか見かけることはない上、特に買う理由もないのでスルーしている缶入りクッキーだが、私はあれが大好きなのだ。
かわいいデザインの缶に整然と並べられたクッキーは宝石のように美しく、見るだけでときめく。特にヨックモックのシガールの焼き色は最高だ。オーソドックスではあるが、確かな技術と誠実な製法に基づいた全く狂いのない均一な焼き加減は、眺めているだけで2時間呑める(変態)。
とはいえこれ以上ヨックモックの缶だけが増えていくのもちょっと、と思ったので、『なんかいい感じ』のを探しに博覧会へ向かった訳なのだ。
予想通りクッキー博覧会は激混みで、人気のあるブースには長蛇の列が出来ていた。会場に入ると、そこは目眩くクッキーの世界。催事でしか手に入らない限定缶や、聞いたこともない名前のクッキーがたくさんあって、私のクッキー脳はたちまち飽和状態になった。多すぎる選択肢は判断力を鈍らせるのだ。
取り敢えず一旦落ち着かなければ、結局何も買わずに帰ることになりかねない。そこで、隣のエリアの催事を先に見ることにした。
そごう横浜の催事場は広いので、いくつかのイベントが並行して開催されている。そこが運命の分かれ道、『リカちゃんキャッスル』の催事だったのだ。
長くなってきたので今日はここまで。また次回、沼の中からお送りします。