よく眠り、よく働き、よく食う
12月26日
眠気に打ち勝ち起床。
まずは、原宿へ荷物の受け取りへ向かい、それをP宅へ届けた。
Pは数日後に開催を控えるイベントの準備に追われており、「最近寝落ちしてばかりだよ……」と苦笑いしていた。
寝落ちはほぼ気絶だと聞いたことがある。イベントが終わった瞬間に休みを取ってほしいところだ。
それも1時間もせず終わったので、マックで昼食を食べてからホテルのバイトに向かうことにした。しかし、それにしても時間が2時間ほど余る。
ランチタイムで利用したい人がたくさんいるこの時間帯にずっとこのままマックに居座るのも悪いし、ここに来て眠気がすごい。めちゃくちゃ仮眠をとりたい。といってもどこで寝れるかしら?
金のない私が下した決断は『電車で眠り続ける』だった。
本来であれば、渋谷から目的地の溜池山王まで、銀座線なら10分ほどで着いてしまう。
しかし、私はあろうことか、渋谷から眠り続け、終点の浅草までしっかり眠り、折り返して溜池山王まで眠って向かったのだ。
移動時間10分を1時間強に変える驚異の錬金術。
そういや、大学生のころも「始発乗ったはいいけど次の待ち合わせ9時くらいで、横浜の実家帰るのお金もったいない」とか言って、山手線2周寝続けたっけなぁ……。クズさ変わんねえなぁ……。
寝すぎて頭は痛いが、おかげで眠気は取れた。
少し早めにホテルに入り、事務所へ行くとまたしっかり高校生に間違えられて凹んだが、
「いつもは貸すの禁止なんだけど、早めに来てくれたから、余ってるロッカーの鍵を貸してあげる」と粋な罪滅ぼしを受けたのでチャラにした。
コース料理のサービススタッフをするのも数回目になるが、場所が変わればそこでは前の勤務先で得た知識が全く役に立たなかったりする。結局毎回テンパって、手際悪く必死な顔で料理を出したり、次に何をすればいいか迷って、周りの優しい先輩の後ろをひょこひょこ付いて回ったりするのだ。
やっぱ向いてないなぁ、こういうこと。一生クロークで荷物に札付けて出し入れしていたい。あれはAD時代に培った『荷物を持つパワー』が役立つからいいんだよなぁ。
家に帰ってから少し腹が減り、焼いた餅に茶漬けの素をぶっかけ、そこにそのまま湯を注いだだけの『お雑煮茶漬け』なるものを作ったが、これがなかなか美味かった。やはり茶漬けは万能。ゴッドフードである。