見出し画像

【予想もどきのエッセイ】24チャンピオンズカップ~千載一遇~

もらった!

「なにをもらったのん?」「いや、まだもらってない。すまん。コーフンしすぎた」そうなんだ。出馬表を見た瞬間の私とかあちゃんの会話だよ。

いやね。その脚質からできれば外枠。それが叶わないなら、せめて「逃げるだろうミトノオーのトナリ」ってのが、事前考察段階での願望だったんだよ。陣営でもないのにこんなことを思うくらいにいろいろと考えてきたんだ。この一週間じゃない。みやこSTで「エウレカ(そうだったのか)」と閃いてからずっとだよ。

みやこSTのレビューではこんなことを書いたんだ。「今日負けても次に勝てるようになるためのヒント」としてサンライズジパングのことに触れたんだ。

推奨馬 ⑫サンライズジパング(56 武 音無)

推奨馬基本情報
24チャンピオンズカップ
人気とオッズは©︎netkeibaのAI予想

「もうあとは武さんに託すだけだから、あんまり書くこともないんじゃね?」「すでにいろんな人がいろんなことを書いてるからさ」という良い意味での諦念のような雰囲気の中で会議が始まった件。

(1)千載一遇の巡りあわせ
昨日の記者会見でも、音無師、武さんとも異口同音に「今年に限った2kg減(※)」の恩恵に言及していた。そんなにも結果が大きく左右されたり、されなかったりするのが競馬の持つ複雑性。今年は、その2kg減の恩恵≒運を生かすというのが推奨理由のひとつなんだ。

もちろんそれだけじゃない。冒頭で書いた枠順も推奨馬に味方する。大飛びでキックバックを嫌がる推奨馬はレースを外から進めたい。おあつらえ向きに外枠になったばかりか、⑪ミトノオーだけでなく外枠勢は前に行きたい馬がそろったのでバリ取り(バリエーションルート≒進路選択)も理想的にできそう。もちろん、この理想なんて私の妄想に過ぎないんだけど。

G1ラストチャンスになろう音無師のイレコミのない姿勢も好感を持てる。こんな好感が積み重なって運になるっていうのは、競馬ファンにこそ共有されている人知を超えたセオリーらしきもののひとつだ。

※ここの読者のみなさんには言わずもがなの補足で恐縮。規定では12月から古馬と3歳牡馬の定量差は58kg(古馬)と57Kg(3歳)と1Kg差になるんだけど、レースが12月1日であっても、11月30日(土)12月1日(日)は11月開催のくくりとなるので、3歳牡馬の定量は56Kgということで、推奨馬に有利な斤量になっているということ。

ここまで些末なことばかり書いたけど、推奨馬は強いよ。陣営が試行錯誤しながらここまでやってきて、やっとダート馬としての路線を決定したっていうね。そりゃそうだろうよ。フォーエバーヤングとガチンコでタイマンを張れる馬が弱いわけがない。ダートに適性がないわけがない。

(2)今年の流れ
今秋のルメールさんってなんだかいつものルメールさんと違うよね。秋華賞、菊花賞とG1を2つも勝っているジョッキーに対する感想としては失礼に過ぎるし、ここ数戦は人気馬を立て続けに飛ばしているからそう思えるだけだともわかっているんだけど。

それっていうのは武さんの勢いがそう感じさせているんだよね。ただね。武さんの今年の重賞勝ちは(G1天皇賞秋、ジャパンカップ)(G2チューリップ賞、青葉賞)(G3京都牝馬ST)。びっくりするけども、今秋はG1を2つ勝っただけなんだよ。

一方ではルメールさん。勝ち鞍でも武さんとは倍近くの差があるし、重賞勝ちも・・・書くのが嫌になったので止めておく。それくらいの差があるのにここまで勢いの差を感じるってところも、また競馬の複雑性の表れでもある「流れ」なんだよね。

上記(1)で千載一遇って言葉を使ったのも、そんな「流れ」に乗ったからこそなんだ。「勝負事は流れにさからっちゃだめだぞ」って多くのギャンブラーがこれまた異口同音に言ってることだよね。たとえば「一流と二流の差は『流れ』が読めるかどうか」てって言ったのはプロ雀士の桜井章一さんだ。「流れを止めると運は逃げていく」とも言っている。

この推奨はそんな流れを止めないことをも意図したものでもあるんだ。

(3)あれやこれや
推奨馬の前走。ゴールしたときにサメカツが繰り出したガッツポーズって、このレースの前哨戦としてのオーダーを全部クリアしたうえで勝てたからだ・・・というのがこのnoteの評価なんだよ。

得手ではない右回り。手前も上手く変えられなかった(というか馬が変えなかった)中での教育レース。「望外の勝利」ってこういうレースのことだよなぁってことをみやこSTのレビュー会議でも話していたんだ。陣営のオーダー通りに乗るのが第一で、勝ち負けは二の次だっただろうから。noteには書いてなかったけども。

ちゃんと代打でオーダー通りの教育をやって、本番では勝負ジョッキーに引き継ぐ。調教で縁の下の力持ち的な役割を担うジョッキーだけでなく、レースでもそんな役割を担うジョッキーがいる。そんなジョッキーが競馬を競馬たるものとして支えている・・・ってことをエリザベス女王杯の【予想もどきのエッセイ】で書いた。

エリ女のときは、クイーンSTで北村デスクがその役割を果たして本番でクリスチャンが勝った。みやこSTでは、その役割をサメカツが上手く果たした。あとは武さんに託すだけだというのがあのガッツポーズに込められているたんだと思うよ。

「あとは武さんに託すだけ」ってのも、上記(2)で書いた「流れ」のひとつなんだ。

「24チャンピオンズカップ推奨馬選定会議」資料より

話は変わるけど、このチャンピオンズカップも共同記者会見の司会が上手かったよねぇ。調教師やジョッキーの発言を大切にしながら≒リスペクトしながら上手く私たちが聞きたいことを引き出してくれている。上手いなあって思いながら聞いていたよ。この「流れ」ならここを聞いてほしいってことを見事に聞いてくれていたもの。

兵庫県のなんちゃら委員会もこの人に司会してもらったらいいんじゃね?って思ったほどだよ。

いいなと思ったら応援しよう!