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【予想もどきのエッセイ】24有馬記念~レースの本質~

今年もみんなよく頑張り抜いたねぇ・・・「おたおめ」だよ。

何言ってるんだって?いやね、無事に有馬記念まで走り抜いた同輩諸賢への敬意を伝えたいんだよ。だって、競馬の勝ち負けってのは金銭的な勝利云々ではなく「競馬を永く楽しみ続けること」にあると思っているのでね。

競馬に限らず永く楽しみを持ち続けられる幸せ。それって人生をゆたかにする一つの大切な「何か」ってのは疑いがないし、競馬におけるその「何か」に対して、この駄文が少しでも彩を添えることがあるならば何よりもうれしいことだよ。

さて、有馬記念。競馬ができるささやかな喜び、競馬という共通言語でワイワイいえる喜びを味わいながら、情報洪水を避けた真剣な予想を書き留めたい。

24有馬記念
推奨馬 近4走

今週は情報過多。どんな馬にもチャンスがありそうな勢いの情報があふれているけど「惑わされずに」という思いの中での推奨馬選定会議の内容を特別に公開。

ドウデュースの出走取消で「⑧トサキは何をマークするんだろう?」という予想から会議が始まった件。

(1)第2回有馬記念
「何言ってるんだ。第69回だろうよ」そんな疑問を承知の上であえて「第2回」と書いている。そう。知性あるここの読者さんならご賢察いただけているとおり2023年の斤量地殻変動があって迎えた第2回。

地殻変動初年の23有馬記念。23皐月賞馬、23ダービー馬がそろって出走したものの56kgの負担重量を背にいずれも馬群に沈んだ。54kgの3歳牝馬も然り。

それならばと今年も24ダービー馬と24菊花賞馬の挑戦。加えて紅一点で果敢に皐月賞とダービーに挑んだ3歳牝馬。リベンジなるか?という観点での議論は定量58kgの聖域を戦ってきた古馬有利という結論となった。

3歳馬の負担重量が23有馬記念を機に55kgから56kgに。古馬も57kgから58kgに。たかが1kg、されど1kg。ここでは3歳馬が55kgで走れた絶対的な有利点がなくなったという意味で後者のされど1kgを採用して古馬有利と仮説する。

明日のレースで24ダービー馬や菊花賞馬が56kgを背負って好走すれば「今日負けても次に/いつか勝てるようになるためのヒント」として知見をアップデートするまでのこと。

どんな馬でも勝てそうなほどの勢いで流れてくる情報や都合の良いデータに振り回されるくらいなら、こんな割り切り方だってあってよいと思うんだ。

(2)有馬記念の不変の本質
そうは言っても、いつの時代も変わらない「そのレース固有の本質」というものは確かにある。特に斤量規定以外の条件は不変の有馬記念にはそれを見出しやすい。

速い馬が勝つ皐月賞、運のよい馬が勝つダービー、強い馬が勝つ菊花賞とそんな言い伝えがあるけど、それに倣えばわけのわからん馬だって勝てるコース適性のある馬が勝つのがこのレースの本質。

たとえば22年イクイノックス(3歳)、23年ドウデュース(4歳)とあたかも「強い」馬が勝ったような評価があるけど、「強い」だけでなくコース適性も有していたという評価をしなきゃなんだ。(ここではその説明は省略)

強い馬が勝つならば、古くはメジロデュレン、引退レースのオグリキャップ、ダイユウサク、メジロパーマー、マツリダゴッホといった穴馬になんて出番はなかったはず。

これだけ穴馬が走れるのは、コーナーを6回もまわる小回りコース、直線は短いけど急坂が待ち受けるコース。そんなコース適性と相まったからこそ。そこに留意しなきゃって合意のもとで会議は進んだんだ。

⑥はその適性にマッチしたからこその推奨。パトロールビデオで中山の走りを見るとよくわかる。びっくりしたことに、あのイクイノックスと似た脚の運びをすることもある。タナパク師によれば不器用らしいけど、単に不器用なだけの馬ならば、誰がBCカップターフに連れて行こうとするかってもんだよ。

なんならジョッキーの方が不器用だ。いまだに日本での重賞勝ちはない。過去のやらかしは多くの人が知ることとなった。それでも「タフなレースにマーカンド」だ。

過去2年の有馬記念騎乗経験をそろそろ生かす時期。それが本場英国の若手有望ジョッキーの責務だろうよ。ドイル姉さんの付け馬扱いからもそろそろ卒業しなきゃだよ。

(3)あれやこれや
しかしビッグレースに向かうローテーションも国際的になったねぇ。

推奨馬については、なぜ前走がデルマーの2400M戦だったのかってことを考えなきゃって意見を採用したんだ。なぜそこまで連れて行ったのかってこと。そんなことを考えなきゃってね。

輸送に関するノウハウの蓄積、輸送技術の高まりと相まってローテーションが国際的になった。ジャパンカップだって3着馬(ドウレッツア)の前走は英国インターナショナルだった。

海外遠征による疲労の蓄積をネガティブにとらえる時代はそろそろ終わりにきたようだ。そう。外厩設備の充実とノウハウの蓄積で「放牧」という意味が変わったように、海外遠征という意味合いも変わってきている。走らせる側の知見がどんどんアップデートされて行っているんだから、予想する側もそうしなきゃだよ。

そんなところにも意味を見出したからこその推奨でもあり、現5歳世代の強さを評価したからこその推奨でもある。

「24有馬記念推奨馬選定会議」資料より
推奨馬戦歴


明日は寒そうだけど良馬場見込み。

重ね重ねドウデュースの出走取消は残念だけど、その英断にあらためて敬意を表して明日のレースを楽しみに待つ。

タフなレースにマーカンド。商標登録すりゃよかったと思わせる結果に期待。頼むでしかし。

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