見出し画像

【予想もどきのエッセイ】24東京スポーツ杯2歳ST~厩舎サイドの思惑~

厩舎経営はつらいよなぁ。

良くいわれる「宮仕えはつらい」という言葉があるけど、辛いのは宮仕えだけじゃない。むしろ厩舎経営を含めた民の方がつらいよと、しみじみとそのハードさを思うよ。企業経営も組織のマネジメントもハードだよ。使われる方も使う方もハードだよ。走る馬だって、ジョッキーだってハードだ。スタッフさんだって然り。

そんなつらさと戦っている戦友を思うと、国の運営を司る政務官をアイドル崩れのおばさんに託すって、しかも二人に・・・ってこの国の政権は善良な国民をなめてるのか?こんな怒りが増すよ。そうじゃないか諸君!

って、次の大井開催で有名な場立ちさんがこんな口上をのたまうシーンを想像してしまったほどだよ。

いやね。なんでこんな妄想をしてるんだ?ってことなんだけど、このレースを紐解くカギが厩舎経営、もっと分解すると厩舎サイドの思惑ということに関係してくるからなんだ。そんなテーマが推奨馬選定会議の柱になったんだよ。例によって会議の内容を特別公開。

推奨馬 ③ファイアンクランツ(56 菅原明 堀)
※枠順発表後にゲート番号を追記しました

推奨馬戦歴
24東スポ杯2歳ST
©netkeibaによるAI予想オッズ

24東スポ杯推奨馬選定会議の前に「東スポの週末版250円」って高すぎないか?と意思表明することを全会一致で決議して会議は始まったんだ。

(1)誤算
札幌2歳STは厩舎サイドにとっては大きな誤算となった。オーナーサイド、生産者サイドは1着馬を出せたからその誤算は半分で済んだけど、当の堀厩舎には痛い結果だったんだ。その段取りで馬券を組んだ私も痛かった。

というのはね、札幌2歳STのオーナーサイド、生産者サイドの期待ってのはワンツーフィニッシュだったんだよ。ここで2頭とも賞金加算してOPN馬になって、これからのレース選択に余裕を持たせたかったんだ。そのための2頭出し。

こっちの方は鮫克がへぐって3着にしか持ってこれなかったもんだから(レース内容を見たらへぐったとしか言えないのがわかるから見てほしい)、長期のレースプランを練り直さなきゃいけなくなった。

このレースだって本当は使いたくなかったけど、背に腹は代えられない。ここで断じて出走するからには賞金加算は必須。賞金加算できなきゃ、この馬の将来プランが無茶苦茶になりかねないほどの危機感が厩舎サイドにはある。

もちろん、そんなことって新聞は書かないし、こちらで想像するしかないんだけど、この考えはあながち間違いじゃないことをこのレース結果が証明する。

そんな危機感をもってそれなりの仕上げを堀厩舎は施している。ここは名門厩舎の仕上げを信じるまでだ。

(2)期待
信じると言えば、ジョッキーも信じてよい。経験を積んでどんどん上手くなっているホープの一人を確保できた。

菅原Jもいずれアキラというガイジンジョッキーに成長していくことだろう。そう、トサキのようにね。聡明な菅原Jは追いかけてきた佐々木のへぐりを他山の石にして、ますます競馬に集中してレベルアップすることだろうよ。

しかし、メルボルンカップは惜しかったねぇ。私だって今もその惜しかったという気持ちと悔しいなぁって気持ちがないまぜになるほどなんで、当のジョッキーや厩舎サイドはどれほどのものか。良く乗っただけに、着差が着差だっただけに、それ以上にスタッフさんのゴールした瞬間の歓喜と鼻差届かなかったとこがわかったときの落ち込みとの落差にそんな気持ちが増すよ。

とはいえ、まあそんな気持ちを引きずらないのが一流が一流たる所以だから、一流を目指す明良はもうきっと前を向いていることだろう。このレースを勝ってその前向きさを加速させてほしい。

(3)あれやこれや
ここまで書いて思うのは、ローテーションってほんと変わったなぁってこと。

外厩が充実すればするほど、外厩にノウハウが蓄積すればするほど、たとえば2歳馬だと早めにクラシックに出られるだけの賞金を加算して、当のクラシックは直行で狙い撃ちをする・・・完全にそんな戦略を取る世界に変わってきたもんね。いかにレースで消耗させずにビッグレースを狙い撃ちできるか。こんな世界になったもの。あ、一流馬というか素質馬というか期待馬は・・・だよ。

もうそんな馬たちにとってはトライアルレースという概念もなくなって来るだろうし(もちろんレースそのものは存続するけど)、これまで以上にビッグレースを狙う馬と、トライアルやその周辺の重賞を狙う馬、さらには無事これ名馬的に賞金を加え続けてくれる馬との棲み分けが明確になってくる。

このレースも、その棲み分けのリトマス試験紙。クラシックを意識するからこその札幌デビューとあえての負担をかけての1月後の重賞参戦。これ以上の失敗は許されないので、悪くとも2着までに入って賞金加算する。

厩舎サイドにとっては2歳秋にして早くも正念場。冒頭で書いた「厩舎経営はつらいよなぁ」って思いはこんなことからなんだ。

「24東スポ杯2歳ST推奨馬選定会議」資料より

いやね。2歳馬の少頭数レースはこの【予想もどきのエッセイ】は書かないでおこうと思ったんだ。だから先週のデイリー杯2歳STは書かなかったんだ。

もちろん書かないことって予想をしないことじゃない。予想はしたさ。で当たったさ。だから書いとけばよかったと思ったんだけどね。ちなみに、予想のファクターは「生産者」。あのレースは社台のためのレースだった。そのとおりの結果となった。この判断基準に関してはまた書く機会があるだろうからその時に。

そんな後悔があったから、この少頭数の2歳重賞も書いた。仮に結果が悪くても書くんじゃなかったってことにはならない。なぜならば「今日負けても次に勝てるようになるためのヒント」をここでも書いたからね。

===
まだ木曜日の夕方だけど、今のうちに書く。よほどの調教/調整ミス、よほどの馬場の悪化、よほどのゲート運のなさ。そんなよほどがない限りこんな考えでレースに向き合う。
==

◆枠順発表後の追記
3枠③ゲートとなった。少頭数なので特にゲート番号に神経質になる必要はない。操縦性の高い馬(という評価)だからでもある。推奨不問。

枠順発表後の追記

いいなと思ったら応援しよう!