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【予想もどきのエッセイ】25小倉ジャンプST~ブレイク~

初めてのジャンプレースの推奨。

小倉の障害レースの重賞は小倉サマージャンプと称されたナツコクの1戦だけだったけど、レース施行条件のリニューアルに伴ってこのレースもフユコクでの施行に変更。つまり、中山グランドジャンプのトライアル的なレースになったということ。レースがもつ意味が変わったことに注意。

そう。ここは中山グランドジャンプの予想の質を上げるための真剣な予想。いつもこのnoteが言う、レースを点ではなく線で見ることのひとつの実践。

25小倉ジャンプST

OPNレースで使われるコース(3390m)の説明は省略。JRAのサイトを見たらそれくらいのことは書いてあるからね。興味があれば、ぜひともそちらを。

ここで書くのは私なりに意味づけしたもの。私独自の見解。

生で見たらよくわかるけど、小倉の障害コースはかなりのスピードをもって回れるコース。OPN馬ならなおのこと。文字通りにハードルが低い。小回りコースのさらに内側にあるコース故、コーナーがきついことに留意したら自ずと買える馬が限定されるのもこのコースの特徴。

推奨 ③ アランデル セ7 60 上野 大竹

大竹厩舎がまたこの馬を小倉まで連れて行くねぇと、そんな感嘆とともに深まった議論の様子を例によって特別に公開。

「前走はなんでこの馬だけが61キロだったん?」という素朴な疑問から説明が始まった件。

(1)別定増量
「障害のOPNレース(除く重賞)の別定条件には、SAとSBとがあるのを知ってるよね?」「知らん」というそっけない会話があったから、まずはその説明をしたんだよ。

別定SA 基本重量に収得賞金700万円毎に1キロ加増
別定SB 基本重量に収得賞金400万円を超える300万円毎に1キロ加増

福島での2戦は別定SAでの1キロ増。簡単にいえば、OPNレースで勝つたびに1キロ加増されるってこと。推奨馬は一度OPNレースを勝った後、その1キロ増を承知で使って2戦目でクリア。平場でも別定加増の斤量で勝った馬は強いように、ジャンプでも同じこと。

後述のとおり、ジャンプが上手い馬は上手い。加えてわざわざ小倉でジャンプデビューしたのは、この地への適性を十二分に見込んだからこそ。そのとおりのコース適性。さらには夏場があかん推奨馬にとって、この季節への変更は願ったり叶ったり。

OPN2勝馬が60キロで出走できるレース。ってか、G1で賞金加算してなきゃどんな馬だって60キロで出走できるって言ったほうが良いレース。つまり、ジャンプ重賞を勝つほどの強い馬がこぞって出走するってこと。

当然なんだけど他にもこの恵量を生かす馬もいる。その馬との兼ね合い次第の面はあるのは重々に承知。実際に推奨馬は前々走では別定増量馬≒強い馬に負けているように、強い馬は強いのがこのカテゴリー。

そう。強い馬は強いという前提での馬券検討が必要。乱暴に言えば、その前提で予想すれば当たるってこと。落馬にビビる必要なんてない。

(2)ジョッキーのブレイク
よく言われる言葉にジョッキーとの絆ってのがある。特に馬にジャンプを教える障害ジョッキーはそう。そんな中でもブレイクしたのが推奨馬の鞍上の上野。なぜだか去年突然に勝ち始めて、キャリアハイの18勝。勝率17.8%。

何があったんだ?

結婚したからって説もあるけど、そんなもんじゃないだろう。たぶんこうじゃないかという仮説はあるけども、部外者には本当のことを知る由はないから勝てるようになったという現実だけを見る。仮説を検証し続けて、確信が持てるようになったら書く。

ところで、先日(250211)の「予想もどきのエッセイ」(25クイーン賞編)では、国分優作Jの馬を推奨して中堅どころに化けてほしいということを書いた。

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有望な若手が跋扈する今。突き上げを食らった中でも光り輝く中堅だって出てほしいと強く思う。そんなことが実現してこそ「楽しい日本」を作り出す。

ラーメン1杯が1000円近くもする恐ろしい国に成り下がった今(昨夜NHKのクロ現でもやってたほどだ)、庶民の苦しさを知らない一国の宰相が能天気に述べた言葉で終わらせてはならない。苦しさを知った優作が競馬民に希望をもたらせる。
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結果は3着。可も不可もない「ふーん」の3着。優作らしいと言えばそこまでだけど、これで終わりじゃない。秋のJBCレディースクラシックでも優作を買う。

ここも然り。中堅どころというよりも、ベテランと言った方に振れつつある競馬学校20期生(川田、藤岡兄さん、津村、丹内、吉田隼人)の勢いに乗ったかのようなブレイク。この勢いで今年も突っ走ってほしい。もちろん皐月賞前日の中山グランドジャンプでも買う。たぶん。そこまで込みでの推奨。

(3)あれやこれや
もったいぶるわけではないけども、実力の見極めが比較的たやすいという意味では障害レースもそのひとつ。

飛越の上手さ。教育力を含めたジョッキーや厩舎の力。もちろん外厩も含めての厩舎力。基本的な平地力とスタミナ。特に飛越に関しては、レースビデオを丹念に見れば容易にその実力を見極めることができる。

つまり馬券的にはドル箱になる。比較的馬券が取りやすいのがこのカテゴリー。落馬を嫌って馬券参加しない人も多いけど、落馬をする馬はするし、しない馬はしない。当たり前のことだけど、そこで毛嫌いしていたらもったいないよ。ちゃんとした理由があるから落馬をしない。飛越の上手さでそれがわかるんだもの。

ただ中山のG1だけは別だ。斤量、距離、障害の難しさの3点セットがそろったあんな過酷なレースでは、飛越の上手い下手では推し量れない理由で落馬事故があったりするからね。

「25小倉ジャンプステークス推奨馬選定会議」資料より

障害レースと言えば、リハビリ中の白浜雄造騎手が引退。その時機を合わせて、ネット競馬で障害Jockeyの過酷さを伝えてくれていた「圧強め鬼嫁のリハビリ日記」も終わった。引きこまれるエッセイだっただけに残念。(テーマがテーマだけに楽しみにしていたとはとても言えない)

きっといつか単行本になって出会えるんだろうと思う。その日を待ちたい。

同じテーマの本を15年以上前に読んだ。

この本をお貸しした会社の先輩がお礼にこんなことを書いてくれていたことを思い出した。

ありがとう。(本の感想)。ところでヒカルイマイはすごかったぞ。

ってどんだけ昔やねん。そこからヒカルイマイの講釈が始まったけど、こんな交流もまた競馬の醍醐味。ヒカルイマイを見たかったぞ。

話を戻す。

こんな本を読めば、ジョッキーの過酷さを知れば、ご家族の苦労を知れば、罵倒なんかできやしない。できるのは人馬の安全を前提に応援するだけだ。少しでも事故が減ることを願って応援するだけだ。

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