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【レースレビュー(単複的中🎯🎯)】24ターコイズST~アルジーヌ(2人気1着)~

やっぱりうまかったねぇ。

確かに馬の強さもあった。展開も向いた。でも、ちゃんと評価しなきゃいけないのはやはりジョッキーの妙である。

パトロールビデオ(PV)を見ると、ゲートを出た瞬間に推奨馬➏はお隣さん⑦に迷惑をかけている。その影響でさらに外側のお馬さん⑧にまで影響を及ぼしてしまっている。「西村出てこいや!ごるあああ!!」って怒りもわからなくはない。

西村Jをたたいている人たちよ。正直すまんかった。ただ、言わせてほしいのはこれが競馬だってこと。勝ち馬を買った人たちも、過去には同じような不利を受けたことがあるし、これからもあるだろうってこと。

スタートを出た瞬間なんて、どんなジョッキーだって御しきれない面があるのが事実だよ。右に行く馬もいれば、左に行く馬もいる。もちろんまっすぐにゲートを出る馬もいる。人間の政治思想と一緒だよ。

それを証するように、ゲートを出た瞬間の落馬だって多い。過去には、菊花賞の一番人気の馬だって落馬した。鞍上はあの武さんだよ。そんな喪失感がどれほどのもかわかるかい?俺にはわかるよ。だって、あの日はノーリーズンからしこたま買ってたんだもの。おまけに現地にいたんだもの。

近いところの大レースでは、23ダービーだってそう。ドゥラエレーデから坂井が落ちたのもゲートを出た瞬間だ。

This is the Race(競馬ってそんなもん).

それを承知で楽しませてもらっているという礼儀≒知性だけは忘れずにいたいと思うんだよ。

こんな予想を書いた。思いが届いたのか、アツヤが差した。

そんなレースのレビュー会議の内容を例によって特別に公開。

24ターコイズST

このレースの単勝もおいしかったねぇ。まさかこんなにつくなんてって言う望外の喜びとともに会議が進んだんだけど、もっと大きな喜びがあったんだよ。それが、勝ち馬を推奨できたことさ。そんな喜びに満ちたレビューだった件。

(1)ペースメーカー
西村Jが上手かったなというのは、騎乗技術のこともあるんだけど、それと同じくらいに「ペースメーカー」を使ってレースのペース判断をしていたことなんだ。

っていうのもね。PVをよく見てほしいんだけど(横からの映像ではわからないから必ずPVを見てほしい)、ずっと⑤フィールシンパシーをマークしているのがわかる。

なぜかっていうと、⑤はこのレースの去年の2着馬。このレースはリピーターレースではないけども、西村Jも⑤の好走可能性≒このレースを知っている経験を評価してのマークとみることができるんだ。もっと言えば、⑤は強いと思ってレースを進めていたってこと。

結局は直線までずっと⑤をマークして、直線に入った瞬間から自分のレースをした。スタートでよれたからではないだろうけども、直線ではそれは見事なまでにまっすく走らせて伸びた。そのように思えるんだよ。

加えると、3着の⓮は【予想もどきのエッセイ】でも書いた手前の変え方に難があって、4コーナーで膨れた(クリスチャン談)のが致命傷になった一方で、➏はジョッキーが4コーナーで外に膨れそうになるのを上手く扶助して影響を最低限にとどめようとした技術が見て取れるんだ。

ジョッキーの技術と知性が組み合わさって初めてレースに勝てるってのはどのレースにも言えることだけど、ここでも馬が強かったという評価だけでなく、馬の強さを引き出したジョッキーの技術と知性をちゃんと確認しておきたいってことだよ。

(2)レース選択の妙
レース前は、推奨馬➏の距離不足が不安要素として喧伝されていたよね。マイルは短いんじゃね?って。

確かにその懸念もあったんだろうけど、翌日の中山に1800M戦(ディセンバーST)があって、しかもこのハンディ戦とわずか500g違いの56kgで出ることができた。それでもなお、距離不足のマイル戦を選んだ陣営の戦略的なレース選択にも思いをやる必要があるんだよ。

1800M戦は別定戦では斤量有利な3歳の「強い」オトコ馬(56Kg)が出る。牝馬のアルジーヌからすると相当に不利。

このマイル戦は牝馬限定戦。しかも重賞という箔もつく。賞金だって1000万も多い。こんな好条件を前にすると「200メートルの距離不足がなんぼのもんじゃい!」って判断になりませんか?私ならなります。陣営だってなったでしょう。

ちなみに、マイルのハンディ重賞という意味ではあと2週間ずらして「京都金杯」(中京開催)を狙う手もあったことにも気を配りたい。だけどオトコ馬も出てくる、おまけに左回り。調子が悪いならそこまで待つ必要も出たことだろうけど、そうせずにこのレース間隔での出走という判断は体調がよかったからこそと推察可能。

そんなレース選択での出走だったから、200メートルの距離不足なんて走らせ方ひとつでどうにでもなるだろうと思っての推奨だったし、実際にどうにでもなった。こんなことの記憶の積み重ねもまた「今日勝てなくても(今日は勝てたけど)次に/いつか勝てるようになるためのヒント」につながるんだよ。

(3)あれやこれや
ほんとに競馬は「最後は」運だよなぁ。あくまでも「最後は」だよ。できることをやらずに、はじめから運だけにすがるのはそれは運とは言わないし、運って言う言葉を使わないならば、いつも持ち出す「勝ちに不思議な勝ちあり 負けに不思議な負けなし」だよ。

というのもね、➏は強かったけど運も多分にあったことを忘れずにいたいんだよ。➏はスタートで1人気の⑦を弾き飛ばしちゃったし、⓮はもう少し内のゲートが取れたらバリ取りも変わってきただろう。それでも➏は「勝てたのだろうか?ってね。そんなレビューの視点も必要なんだ。

2着になった⓬は、ゲートの連結部分の利を得た。というのも、ここで確認してほしいのが⓬のスタートなんだ。ここも必ずPVで確認してほしい。横からのTV映像では全くわからないからね。

⑪がゲートの連結部分を嫌ったのかスタートした瞬間にインによれている。その分のスペースに上手くはまって⓬は絶好位を取ることができた。それが前記した「ゲートの連結部分の利」ってこと。その利を得ての2着。斤量差とペースを考えると1着があってもよい程だったので、この2着を過剰に評価しない方がいいねってことなんだ。

そんなレビューになったのもPVを繰り返してみることができたからこそ。繰り返す。ここを読んでくれる知性ある読者さんは、PVと競馬番組表の駆使を。必ず何かが好転するから。

「24ターコイズSTレビュー会議」資料より

なんだか有馬記念の情報がにぎやかになって来たねぇ。「あなたの夢は何ですか?」「私は阪神カップの方が楽しみです」って感じだよ。

そんなシニカルなことは置いといて。毎年のことだけど、今週はどんな馬だって勝てそうな勢いで「好気配」的な情報が届くから気をつけないと。

相変わらず過去10年の傾向とやらの分析もどきもにぎやかだけど、私はこの手の記事には懐疑的なんだ。その10年って区切りにどんな意味があるんだ?って思うし、ミソもクソも一緒にした10年区切りも多いし、2年前(ちょうど2年になる)にこの手の分析もどきの有用性をチャラにする地殻変動があったのに、なぜ今もこんな記事が蔓延して、そこによりどころを求める人がいるかなぁってね。

そこを素直に取り入れる人に「そこはちょっと考え直した方がいいんじゃね?というのも・・・」ってやわらかく警鐘を鳴らしたくてこんな駄文を公開し始めたってのもある。あくまでもやわらかくだよ。楽しみ方は千差万別。そこが楽しい人ならそこで楽しめばいい。それで馬券が当たることだって多々あるからね。人様のスタイルにあれこれ言うことなんて、反知性のもっともたる事のひとつだからなおのこと。

それでもこんなことを言うのは、ここを読んでくれる本質を尊ぶ人にはちょっとだけでも申し添えておきたい気持ちから。

同時に著作権を侵害しまくりながら報酬を得るSNSの予想家たちが、尺稼ぎなのか字数稼ぎなのかしらんけど、この手の情報を巻き散らかすことがいやだからでもある。

このことについては、有馬記念の【予想もどきのエッセイ】で触れる予定。忘れてたらごめんだよ。

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