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"日本人"として世界に羽ばたく〜Golden Hour Fujii Kaze Remix〜
こんばんは。
4月21日、JVKE / golden Hour (Fujii Kaze Remix)がリリースされた。
昨年の「死ぬのがいいわ」の世界的なヒットにより世界中、特にアジア圏にてその名が知られることとなり、年末にはNHKで「藤井風、いざ、世界へ」という匂わせ特番も放送された。そして来たる昨日、ついに全6都市・8公演を回るアジアツアーの開催を発表した。長くフワフワだった髪を短く切り、橙色に染め新しいスタイルに。世界的にコロナが収束しつつある中で、チーム風が海外進出へ向けた次のステップへと進み出したことを感じる。
その流れに乗ってリリースされたのがこの曲。アメリカのシンガーソングライター・JVKEのヒットチューン「golden hour」を藤井風がリミックスした。
しとしとと雨が降っているような優しいピアノの旋律から始まる、美しく艶やかなメロディー。
JVKEの色っぽい歌声をうっとりと聴きながら、風さんのパートはまだかまだかと待っていた。
1サビが終わった頃、その時は来たれり。
黄金色のplanet
Don’t you ever try to breake it ?
たどり着いたsecret
You're never ever gonna fake it
目を覚ませば We are gonna fly foever in the sky
「こがねいろ」確かにそう聴こえたと思った。
ビルに遮られることのない田舎の夕日を毎日のように眺めていなければ、恐く自分はその言葉を聴き逃していた。
というのも私はてっきり、英語の歌ならばフルで英語の歌詞を歌うと思っていたから(最近彼は特に英語に力を入れているし)、まさか歌い出しに日本語が来るなんて思わなかった。
とても驚いたと同時に、圧倒された。音楽が耳にすうっと入ってきて体全体に浸透したように感じた。飛躍しすぎた話かもしれないが、そこに日本語の無限の可能性を見た気がする。
もちろんのこと前提として、藤井風の音楽・歌声は素晴らしい。世界に通用するものであることは間違いない。
しかしそれ以上に、彼は私たちに、いや世界に、日本語の美しさを示したと思う。
これが例え英語の歌詞であったとしても、違和感がなく馴染んでいい音楽ができたとは思う。しかし、風が歌ったこの母国語なる言葉たちは、歌をより美しく儚く仕上げた。はぁ…(ため息)
話は少し変わるが、この頃藤井風ファンの界隈は割れがちだ。海外進出に賛同する者、しない者。賛同はするが日本ファンとの距離が離れてしまうことを懸念する者。
風さんが海外で活躍し拠点を移せば、当然日本での活動は少なくなる。また海外で曲を売るなら、ある程度英語を歌う必要もある。SNSなどで英語を用い自己発信する必要もある。
そうして風さんから"日本要素"が徐々に消えていくことで、距離が遠くなっていると感じるファンがいることは避けられない。寧ろ自然の心理とも思う。
風ファンに圧倒的に多い主婦世代など特に、自分の子供が大きな舞台へ飛び立っていくのを心配して見守る、それと同じような感覚になっているかもしれない。
私も彼の活躍を期待しつつ、そのような心配を持っていた1人だ(とはいえまだ親に将来の心配をされている側のJKでもあるのだが笑)。
しかし、今回のリミックスを通して私はこう感じた。
藤井風はどんなに広い世界に飛んで行ったとしても、日本を愛し続けてくれる。そして、日本の魅力を世界に示し続けてくれる。
彼は日本を代表する偉大なアーティストになり得ると私はめちゃくちゃ勝手に思っている。
世界の人、あるいは私たち日本人までも知らないこの国の文化の良さを、彼のオリジナルな音楽を通じて伝えてくれると期待する。
今回のリミックスは彼の世界進出への大きな一歩となった。
これからの彼の更なる飛躍を応援する。彼の可能性を信じ続ける。
最後に、風が大好き。
拙い文をお読みいただきありがとうございました。