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キャッシュでバッグを買った話

こんにちは、あるいはこんばんはみなさん。
わたしはいま、たった数時間前、最高にすてきなバッグをキャッシュで買いました。
いいお買い物だったと思う、ちょっと話すので、前置き長めですが聞いてくださいね。

わたしの住む土地はこのキラキラした土地から約3時間。電車と車でやっと辿り着く田舎です。

裕福というよりお金に困って育ち、ファッションではなく衣服しか選べないような、それさえあればいいと暗に言い聞かせられているような、縦縞のズボンと横縞のTシャツ、チェックと水玉が両方入った前掛けをを同時にしていたところで誰も何も変とも言わないような環境で日々を過ごしています。田舎だとわりと普通なんですよね、スーパーでよく見る風景というか。そんなほうが馴染むというか。(※これはある日の母の服装)(お買い得用品売り場には何で柄入りの服が多いんでしょうね)

そんな田舎で暮らすわたしですが、
この4月で社会人生活12年目。
計算してみてちょっと気持ち悪くなっちゃったのだけれど、小学校1年生からスタートしたら12年間で高校3年生ですね。
学生を過ごした時間と同じ。そんなに働いてるの、やりたくないって毎日毎日言いながら、時に行きたくないよって駄々をこねながら、でもサボらないで毎日毎日。とてもとてもえらいね。

自分の想いから目を背けて、迷惑をかけないように、時に家族のために。
あいにく身体が丈夫なので倒れたりはしないんだけれど、いつか倒れてしまえばいいのに。心労のレベルゲージが目に見えてわかればいいのにっていつもいつも思っていて。
正直今も、毎日迷走しています。苦悩が絶えません。限界といえば限界です。何か買わねばおさまらぬ。買ってもおさまらないかもしれない。
仕事に行きたくないです。毎日。

演歌バッグの記事を読んだのは去年、お教室は今年2月。試着に初めて行ったのは先月。
銀座三越のフェラガモで一番目立っていたオレンジの子。なでなでしてしまうくらいかわいくて、とても目立つのに鏡の前の自分が違和感なく持っていて、わたしのだ…と思ったことが忘れられません。

本日。
芯がしっかりしていて思ったことはちゃんと言ってくれて、信頼できる仲良しの友達と二度目の試着旅。

見てくれ!これが今わたしが最高に可愛いと思ってるオレンジの子だ!ってフェラガモの路面店に連れて行ったのが今日の昼過ぎ。
そこで突きつけられる値上げのお知らせ。
(いつ、いくら、とは伝えられませんでしたが値上げの金額で財布1つ買えますよと…いやほんとに…?)

一時撤退、グッチとルブタンを経由してイバラキセンスに避難(双方の共通の推しが茨城のひとなので…🫶)

今日試した中で一番似合ってたって率直な感想と、最後まで付き合うよって優しい言葉に後押しされて、地方銀行のキャッシュカードでセブン銀行のATMから現金を引き出し、札入れがろくに入らない薄い財布に無理やり札を突っ込み、二度目の路面店へ。
(買う気なんてさらさらなかったので生活費用の限度額を下げたカードしかなくて、ポイントがつくのも諦めてキャッシュを選択するわたし、我ながら潔い。かっこいい。惚れてしまうね。)

震えるわけでもなく、大汗をかくわけでもなく、ど緊張するわけでもなく、鼻歌なんか歌いながら銀座のキラキラした道を戻って、ドン!と現金で買い物をしてきました。札を数えるのは得意なのです。いつもお客さんのお金を数えてきましたが、今日数えるのは今さっきATMで下ろした自分の現金です。この時ちょっとだけ震えました。給料2ヶ月ぶん、まではいかないか…そんなことを考えながら。

新橋の駅で友達にお礼を告げて別れ、電車の手すりにもたれながらちょっと泣きました。本音を伝えると涙が出てしまう性格のようで、最近はすこしこんなことが増えました。
テーマソングは、嵐の「Love so sweet(イントロのキラキラです)」「僕が僕のすべて」、「Life」そのあたりでしょうか。
わたし、がんばったよ。
わたしはわたしを認めて、許して、受け入れて、大事にして、笑って、そうやって人生がんばってこうね。

サブバッグに困って紙袋の女


こんなの家に持って帰ったらなんて言われるだろうか。高級なものの名前も知らないような家族に見せても、もしかしたら何にも言われないかもしれないけど。今日のところはこっそり隠して、値段も言わずに、わたしの生まれた日にそっと使いはじめようと思います。

さて、もうすぐ電車は終点です。
丸亀でおうどん食べて帰ろうかな、やってるかな。
それでは取り急ぎ、帰りの電車の中での走り書きを。

追記
改めてきちんと計算したら、給料2ヶ月分より高かったです。まではいかないか、なんてかっこつけてました。
おしまい。

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