#06 田舎移住初心者が古民家を絶対に買うべきでない10の理由
SONOです(Profile・Twitter)。築100年の古民家を夫婦でリノベーションしています(詳細は「28歳の夫婦が築100年の古民家を購入して移住した話」をご覧ください)。
もし移住を希望している人に「築100年の古民家買おうと思うんですけどどうですか?」と相談されたら、全身全霊をかけて「マジでやめとけ」と言いたい。きょうはその理由を解説していきます:)田舎移住や古民家リノベにあこがれている人は、そのワクワク感をぶち壊してしまうかもしれないので、気になるかただけ先を読み進めてください!
01 超ボロい
田舎の築100年の古民家を購入してリノベしているのですが普通に超ボロいです。何年(あるいは何十年)も空き家のまま放置されていて、遺産相続や資産整理で売りに出されたときにはすでに廃墟となっているものが多いんですよね。
・雨漏りドバドバ
・床ベコベコ
・残地物モリモリ
・虫ワサワサ
みたいなのが古民家では普通にあります。僕たちが買った物件もそれにもれずボロボロでした。
02 リノベーションにめちゃめちゃお金がかかる
ボロいのでリノベーションにめちゃめちゃお金がかかるんですよ。例えばですが
・屋根の葺き替え:200 - 300万円
・お風呂の入れ替え:100 - 150万円
・キッチンの入れ替え:50 - 100万円
・トイレをボットンから水洗に:50 - 100万円
・耐震工事:100 - 200万円
みたいな。これなら築浅物件を1000万円くらいで購入した方が安上がりなのでは?という状況になるのが古民家のリアルです。DIYでガッツリセルフリノベーションができる人ならばいいのですが、自信がない人はやめておいた方が無難です。
僕たちは夫婦で
・屋根葺き替え
・床張り替え
・壁塗り替え
あたりをしていますがめっちゃキツいです。
屋根DIY
床DIY
壁DIY
03 いたるところが次々と壊れる
さらに直したそばから次々と、いろんなところが壊れます。
・水道管から水漏れ
・屋根の別の場所から雨漏り
・給湯器が動かなくなる
などなど。古い物件は次々と修繕箇所が湧き出てくるので「またか・・・」となるわけです。
04 部屋が無駄に多い
昔の家って大家族で住んでいたので部屋の数が多いんですよね。うちの古民家も9DKととっても広い。民泊やゲストハウスなどを考えている人はそちらのほうがよいのですが
・防音対策
・湿気対策
・エアコン設置
などやるとさらに100万円単位でお金が吹き飛びます。
05 時間がたりない
部屋数が多く、修繕箇所が多いと時間がめちゃめちゃ食われるんですよね。うちの古民家も2020年8月に購入して1年強経ちますが、まだ完成しません。2021年内には完成したいところですが、それも微妙かも・・・。工務店さんにお願いすれば時間を節約できるのですが、費用が高額になります。一方で自分でDIYすれば費用は節約できるのですが、時間がめちゃめちゃかかる。このあたりはトレードオフなので悩ましいところです。DIYの目安となる時間は以下の通り。
①屋根の葺き替え(土葺きの瓦 → ガルバリウム 約50m2)
・瓦の撤去 4日〜7日
・土の撤去 4日〜7日
・不陸調整 2日〜4日
・野地板を貼る 4日〜7日
・針葉樹合板を貼る 4日〜7日
・ルーフィングを貼る 2日〜4日
・ガルバリウムを貼る 5日〜10日
② 床の張り替え(6畳間)
・床下の防湿処理:1日(根太や大引の交換をする場合は+7日程度)
・スタイロフォームによる断熱処理:1日
・針葉樹合板の捨て貼り:1日
・無垢材など床材の施工:1日
③ 壁の塗り替え(6畳間・漆喰)
・養生:0.5日
・シーラー2度塗り:1日〜2日
・漆喰2度塗り:2日〜4日
06 夏あつく冬さむい
古民家は隙間だらけで断熱なんてないです。夏は暑く冬は寒い。夏は意外と風も通るのですが、冬の寒さは本当にヤバイ。雪国で古民家を買う人は石油・電気・ガス代金は覚悟しましょう。
07 虫がめっちゃ出る
隙間だらけなので虫もめっちゃでます。
・アシダカグモ(でかいやつ)
・ハエトリグモ(ちっちゃいやつ)
・ゴキ(くろいのとちゃいろいやつ)
・ムカデ(あしがいっぱいはえてるやつ)
・ゲジゲジ(けばけばしてるやつ)
・カエル
・ヘビ
・ハチ
etc
ある程度はなれますが、虫嫌いな人は都会のワンルームとかでヌクヌクしてたほうが幸せかもしれません・・・・。
08 普通に不便
車なしじゃ生活できないです。免許持ってない人は免許必須。スーパーやコンビニも車に乗っていく距離にあるのがほとんどなので、若いうちはまだいいのですが、年老いてからが大変になることは間違い無いですね。田舎暮らしは若いうちに楽しむのがおすすめ。でも古民家はやめといた方がよいです。
09 雑草という絶対に倒せない敵と無限に戦わねばならぬ
雑草の無限増殖スキルには人間は勝てません。梅雨〜秋頃までは草刈り&草刈り&草刈り。無敵です。畑とか山とかついてる物件を購入しちゃう人がいますが、広すぎる土地はそれだけでメンテナンスが本当に大変なのでやめておいた方がいいです。
10 老後を考えると出口がなくてヤバイ
老人になると
・歩くのつらい
・運転あぶない
・でも病院かよわなきゃ
・老人ホーム入るか
・家売れないどうしよう(空き家になる)
というベルトコンベアーにのるので、基本的に家は負動産になるんですよね。不動産は持っているだけで固定資産税を取られますし、修繕箇所もどんどん増えていくので老後に田舎暮らしを夢を見ている人は、相当自信や経験が無い限りは、間違っても古民家購入してDIYしようなんて考えない方がよいですよ。僕たちはまだ若いからなんとかなっていますが、60歳オーバーとかだともう目も当てられない状況になったのでは無いかと思います。
11 それでも古民家に興味がある人はこれを読んでほしい
それでも田舎で古民家に暮らしたい!というひとは僕たち夫婦の実体験を綴っている「写真家夫婦が28歳で築100年の古民家を買った話」を読んでみてください。どれだけボロボロの古民家を直して住むのが大変かわかるかと思います。
追記:ここだけの話
ここから先はリアルな数字を出して解説するため、購読者のみの記事となります。現在累計90人ほどが購読中。100人に到達しましたら無料で読めるバックナンバーも有料化していく予定です。僕とお茶したつもりでご購読頂けますと幸いです:)
田舎暮らしで本当に困るのは「収入をどうやってつくるか?」だったりします。食べていくためにはお金が必要なのですが、
・安い
・キツい
・なじめない
みたいなことになりかねないのが田舎の怖いところ。
◯自分にあった方法で収入を仕組み化する重要性
僕たちの資金のつくり方と収入の仕組み化方法は大まかには以下の通り。簡単に言うと
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