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つぐのこと

2024年4月21日 午前4時40分頃、つぐ子が息を引き取りました。

前回のポストでは全然末期ではない、と書いたのでびっくりされる方も多いかと思いますが、私自身も頭が追いついていません。

とても長い文になってしまうのですが、自分のためにも残しておきたいのでお付き合いいただけるとうれしいです。


4月16日(火)

ここ数日は調子が上がってきて朝寝室まで元気にごはんの催促をしに来たのを覚えています。二度寝など許してもらえず、身体の上にどかどか乗ってきて耳元で大きな声で鳴き、仕方なく起きてドライを与えるとすべて完食。その上ちゅ〜るまでねだってきましたが、連日食べ過ぎだったので与えないでいると、ぷりぷりしながら奥の部屋で昼寝をしに行きました。

夕方2時間半ほど出かけて帰ってくると、なんとなく雰囲気が怪しい。ごはんの準備をしていても騒がない。慢性腎不全は食欲にムラがあるので仕方ないか…と思いつつ点滴をして、朝欲しがっていたちゅ〜るとドライを数gを与えるも1時間ほどで嘔吐。これが最後の食事になりました。

そして深夜までに数時間ごとに5回ほど嘔吐しました。3回目からは胃液のみでした。

先週も同じように急に食べなくなり、嘔吐し、点滴をして1日ほどで復活したこともあり、とりあえず様子を見ることにしました。


4月17日(水)

具合がわるいと鳴くことも、ゴロゴロ言うこともなくなってしまうのですが、お昼頃にはホットカーペットの上で撫でてやるとゴロゴロ言いました。これは夜ごはんは食べられるかも?と期待するも食べられず。ごはんを嗅がせても口をくちゃくちゃし、「気持ちわるい」と言うので無理に食べさせず、いつもの半分だけ点滴しました。


4月18日(木)

かかりつけの動物病院が休診日だったため、近所の老舗の動物病院に連れていきました。なんとなくお腹が張っているような気がするし、トイレでいきむもうんちが出ておらず便秘かな?と。

診察結果は腸は正常で、出さなきゃいけないうんちも無さそうとのこと。吐き気止めの注射を打ってもらい、念のため肛門腺を絞ってもらい帰宅。

それでもごはんを食べず、翌朝のかかりつけの動物病院の予約を入れました。


4月19日(金)

かかりつけの動物病院へ。3週間前の検査がそんなにわるくなかったので先生も首を傾げつつ、血液検査、尿検査、エコー検査をしたところ、末期の腎臓病と診断されました。腎臓の機能が既に停止していると。

おそるおそる先生に「末期ってどのくらいなんですか?」と尋ねたところ「このままの状態が続けば今日明日も危ない。来週には…」と。薬もなく、やれることはないと聞かされ、崩れ落ちそうになりました。つぐ、おまえ死ぬのか?

つぐの状態からみて有効な手段ではないけど、まだ抵抗させてほしいと先生に言われ、ステロイドと利尿の注射を打ちました。夜もまた来れる?と言われたので1日2回通うことを覚悟しました。

帰ってから疲れたのか廊下に倒れ込んですこし涼み、外のデッキに出て風や日光を浴びました。その後いつもの奥の部屋ですやすや眠り、夕方にはすこし水を舐め、おしっことうんちをしました。おしっこが出たことに勝手に希望を持ちました。

夜に病院に行くと待合室はいっぱいでしたが、先生が診察室から出てきてキャリーから出すことなく注射を打ってくれました。おしっこが出たことを報告すると先生もうれしそうで、「このまま腎臓が自分で動くことを思い出してくれるといいね」なんて言われて帰宅。すこし呼吸が乱れているところもありつつ、おとなしく眠りました。


4月20日(土)

朝5時と8時に2回トイレに行っておしっこをしました。また立て続けにおしっこが出たことにうれしくなりつつも、8時のトイレではそのまま座り込んでしまい、抱き抱えて定位置に連れていきました。

その後病院に行ってまた注射してもらって帰宅。

昼頃からなんとなく呼吸に唸り声のようなものが混じり始めました。できるだけ構わず寝かせ、回復するように願いました。

この日はもうおしっこが出ませんでした。

夜の注射。
先生におしっこが出ていないこと、呼吸が苦しそうなことを伝えながら病院の待合室で号泣しました。先生にはヒーリングをしてあげるように(病気が治れ!ではなく、腎臓がまたおしっこを出してくれるようにイメージすること) と言われました。

帰宅後、キャリーから出すともう足取りもおぼつかず、呼吸もぜーぜー言い始め、舌がすこし出たままの状態になりました。

いつも小まめに毛繕いしていたのに、気持ちわるくなってから毛繕いができていなかったな、と思いブラッシングをしてあげるとゴロゴロと言いました。

そして、いつもは捨ててしまう毛をなんとなく、缶に入れました。

いつもの場所まで抱っこで移動し寝かせるも、呼吸と唸り声は大きくなり、寝心地がわるいのか何度も何度も寝返りを打ち、時には立ちあがろうとしました。トイレかな?と抱いて連れて行くと「違う!!」と鳴き叫ばれ、痛いのか、癇に障るのかいつもは喜ぶ背中やお腹を撫でることも嫌がるようになりました。

なるべく嫌がられない後脚や尻尾の先をそっと触りながら、明日も朝から運転して病院に連れて行くなら私もすこしは寝なくてはと思いましたが、つぐの唸り声や突然立ち上がる音でなかなか眠れませんでした。


4月21日(日)

それでもすこし眠れた明け方、つぐが苦しそうにぜーぜー言いながら勢いよく立ち上がろうとし、大きく鳴きました。不思議と一瞬でそれがどういうことなのか理解し、頭とお尻を支えて寝かせながら「もういいよ大丈夫だよ」「ありがとう」と伝えると、唸り声は消え、大きく動いていたお腹が止まりました。ああ、死んだんだな、と悟りました。

冷静に新しいタオルや気に入っていたフリースの上着を持ってきて身体を拭いて寝かせました。ななは一瞬頭や耳を舐めましたが、すぐに立ち去りました。

死後硬直ってどれくらいで始まるんだっけ?と思いつつ、体や毛並みを整え、目を閉じさせました。手脚はまっすぐにしたはずですが、気づいたら右手だけくねっと曲がっていて、すごくつぐらしい姿で固まりました。どこからどう見ても昼寝しているだけのつぐでした。

病院に報告とお礼の電話をし、動物霊園に火葬の予約を入れました。翌日の午後なら予約が取れると言われ、その時間に予約しました。

1日半ほどあったので、扉を閉めて部屋を冷やし、あまり考えないように笑える動画などを観ながら、時々扉を開けて撫でたり話かけたり、ゆっくり時間を過ごしました。夜はつぐの居る部屋に布団を敷き、家族みんなで眠りました。


4月22日(月)

午前中に夫と花屋に行き、つぐに似合う花を選びました。ねこの棺に入れたいんです、としか言わなかったのに真っ白な花の中央が薄いピンクのブーケが出来上がり、つぐのピンクの鼻のようで初めて訪れた花屋で泣きました。

コンビニで遺影をプリントし、ごはんを買って帰り、時間まで家で過ごしました。

時間になり、つぐを抱いて連れ出そうとしたとき、敷きっぱなしにしていた布団からななが出てきました。他に暖かい場所はいくらでもあるのに。興味なさそうにしていたけど、お姉ちゃんなりに思うところがあったのかもしれません。

霊園は初めて行ったところですが、緑が多くとても良いところでした。1日中雨予報だったので、水が大嫌いなつぐをどう濡らさずに運ぶかが課題でしたが、雨は上がり、緑の香りが濃くなっていました。緑や鳥が好きだったのできっとつぐも喜んでくれたと思います。

夫と2人の家族葬だったので、いつも通りの格好を選びました。私はよく病院に連れて行っていたスウェットで、夫はつぐが気に入っていた帽子を被って送り出しました。

もうこのふわふわな身体に触れられないと思うと悲しくて、やっぱり行かないで!と何度も口に出しそうになりましたが、最後は「ばいばい、またね」と言えました。

火葬後に出てきた骨は闘病時間が短かったおかげかしっかり残っていました。骨になってもかわいかった… 尻尾の骨かわいいねぇ!肩甲骨しっかりしてるねぇ!ここは額?犬歯も残ってるね!なんてわいわい言いながら骨壷に納めました。

すっかり軽く小さくなってしまったけれど、これでこれからもずっと一緒に居られます。


思えばつぐたちが我が家にやってきた日も突然でした。

その日の午後の譲渡会に参加して第3希望まで紙に書いて提出し、帰宅。いつになるかな?どの子が来るかな?どの子でもうれしいよね?なんて話ながら近所のラーメン屋で注文をしたところで電話が鳴り、友森さんが「今からお届けします」と。

メールを確認すると電話より先に届いていて「つぐ子とはる子をお届けします」と書いてありました。慌ててラーメンを食べ、走って帰るとアパートの前に友森さんが到着していました。当時住んでいたところと友森さんのお家が近かったので帰り道に届けに来たと。

必要なものはすべて買い揃えてあったものの、心の準備ができていないまま突然同居が始まり、そして心の準備ができていないまま逝ってしまいました。


私にとってつぐはどういった存在だったのか、上手く言葉にできません。

見た目以上におもしろい子で、いつも笑わせてくれて、甘えん坊で、臆病で、気がいいやつでした。ペット以上の存在でした。


数年前から「つぐのいない人生なんて考えられない」「ぜったいに後追いする」と公言してきました。それでも、数年かけてつぐの老いと向き合い、すこしずつ心の準備ができるものだと思っていました。

すこしずつ小さくなって、ガリガリになって、しわしわになったおばあちゃんのつぐが見てみたかった。もっとたくさん介護をさせてほしかった。


具合が悪くなってからの数日間は「こんなにつらいならもう二度とねこなんて飼わない」と思っていましたが、つぐを見送ったあとは「またこんないい子に出会えるならねこを飼うのもわるくない」と思えるようになりました。つぐだから、つぐが最高だったからこう思わせてくれたんだと思います。


9歳7ヶ月、私とは9年3ヶ月の付き合いでした。


ミグノン時代から知ってくださっていた方も多いかと思います。今まで見守っててくださりほんとうにありがとうございました。

たくさん可愛がられ、たくさん笑ってもらい、とても幸せなねこだったと思います。


まだ我が家にはつぐの姉妹のななが居ます。つぐの分までなんて背負わせるつもりはありませんが、いっそう大事に育てていきたいと思います。


長文、乱文を読んでくださりありがとうございました。

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