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愛が先、恋が後。そんな感覚。

「この人のこと、人として好きだなぁ!」
そんなふうに思っているうちに
気づけばその感情が恋のようなものに変わっていた。
私の中で、愛が先にあって恋が後からついてくる。
もしくは
自分がいる場所が、恋に落ちた奈落の底だったことに、後になって気づく。
そんな感覚だ。

恋愛経験はほとんどなかったが、
自分は「ふつう」だと思っていた自分にとって、
その相手が同性だったことに、少し戸惑いもあった。
同性に惹かれるのは「ふつう」ではないんじゃないか?
そう考えてしまう自分がいた。

でも私にとって、彼女に惹かれるのは性的な意味ではなかった。
「性的魅力を感じないのに恋愛と呼べるのか?」
これも私の思っていた「ふつう」とは違っていて私はまた混乱する。

でも、いままでの「恋愛経験」では感じたことのない大きな感情の波を
「これを恋と言わずして何を恋と呼ぶのだろう」と思う感情の波を
私は確かに感じていた。

でも恋人になりたいわけでもないし、ただの友達としての好意とも違う。
憧れ、とも少し違う。

ただ、彼女の存在そのものが心に灯火を灯してくれるように感じる。
離れていても、彼女のことを思うだけで、
自分の中の迷いが少し晴れるような、そんな特別な存在。

「どうしてそんなに彼女が好きなの?」と問われれば
答えは山ほど見つかる。
でも結局、その全てが「彼女だから」という理由に集約される気がする。
彼女の性別が男性だったとしても、きっと同じように惹かれていたと思う。

世間一般でいう「ふつうの恋」とは違うのかもしれない。
でも、私にとってはこれが恋なんだと思う。
そしてその恋心には、明確な名前をつけることができない。
恋人とも違う、友達とも違う。
彼女との関係性に言葉を当てはめるなら、
彼女自身の名前こそが一番ふさわしい。

そんな感情を抱いたとき、
自分が「デミロマンティック」という言葉に出会ったのも、
偶然ではなかったのかもしれない。

彼女が特別だし、同じように私も彼女の特別になりたい。
だから世間の名付けた関係を名付けたくもなるけれど、
ほんとは、誰かとの関係に名前がなくてもいいのかもしれない。

#デミロマンティック
#デミロマ

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