見出し画像

フルリモートになったので東京から長野市に移住して1年が経った話

こんにちは。
サラリーマンSEの傍ら、個人開発アプリなんかも作っているHALと申します。

先日、「12年勤めたSIerからWeb系の開発会社に転職して1年経った」と言う記事を書きました。

こちらの記事は主に仕事の話を書いたのですが、転職の際に東京から長野県長野市に移住をしまして、そちらも4月で1年経っているのでなんか書いておこうかなぁと思います。

移住のきっかけと理由

移住を考え始めたきっかけ

移住を考え始めたきっかけは、多分に漏れずコロナの影響です。
前職はSIerでシステムエンジニアとして働いていたのですが、コロナになってリモートでの勤務が多くなり、週に何度か出社はするものの、ほとんど出社しなくても仕事ができるな、と実感したことが大きかったと思います。

それまでは、毎日1時間弱の通勤時間をかけて出社していましたが、リモートで仕事をすると、その往復2時間がまるまる好きなことに使えるようになるわけです。
出社してた頃は、平日に帰ってから何かやろうと言う気にはあまりなれず、アプリ開発は土日がメインだったりしたわけですが、リモートだと平日の夜も何かやろうと言う気になれて、より日常が充実するように感じました。

そうなると、もう出社したくないなぁって考えてしまうのが人間です。
自分の働き方であれば、「フルリモート」を考えても良いのではないか?と思うようになりました。
そして、「フルリモートするなら、東京に住み続ける必要もないよね?」となったのが、移住を考え始めたきっかけです。

移住する理由

なぜ東京を離れようと思ったのかというと、理由としてはいくつかあります。

  1. 自分の実家は札幌で嫁の実家は長野だから、東京である必要性は無い

  2. 東京は楽しい街だけど、疲れる街でもある

  3. 将来子供ができた時、自然が多いところで育てたい

自分は東京生まれではあるのですが、実家は札幌に引っ越しをしたので離れており、嫁の実家も長野なので東京に住み続けなければならない理由は特にありませんでした。
もちろん、大学以降ずっと東京・神奈川あたりに住んでいたので、友達も多いですし愛着もあります。
ただ、結婚したことで「嫁さんがいれば住む場所は別にどこでもいいな」と思うようになりました。

また、東京には友達もいますし遊ぶ場所もたくさんあって楽しいですが、逆に土日も遊んでいないと寂しさを感じる街でもあります。
そしてそれはお金も体力も使うので、とても疲れる街でもあると言うことです。

若い頃はそれでも楽しかったですし、体力も自由になるお金も(結婚前よりは)ありました。
ただそれも30代を過ぎてくると、体力的にそんなに毎日遊べないようになっていきました。
このままでは良くないなぁ、となんとなく感じてきたと言うところです。

あとは、将来子供ができた時、もっと自然の多いところで子育てをしたいなとなんとなく思っていたというのもあります。
自分は東京生まれではありますが、多摩川近くの割と自然もあるところで外で遊んでばかりいるようなタイプでした。
さらに嫁は山の中で育った人なので、子供もある程度は自然と遊べる環境で育てたいよね、と言うのがありました。

そんなわけで、嫁と相談をして、移住をすることに決めました。

移住先(長野)の選定理由

さて、移住をするとしたものの、移住先はどうするのか、と言うところがあります。
よくある考え方としては以下の3つくらいでしょうか。

  1. 夫婦どちらかの実家の近く

  2. 職場や現住地からそこまで離れていないところ

  3. 全く縁もゆかりもないが住んでみたいところ

結論としては、嫁さんの実家近くに決めたわけですが、その理由はこんなところです。

  • 自然が多く希望した子育てができそう

  • 子育ての際、義実家の協力も得られそう

  • 東京にも新幹線一本で行ける

  • 松本空港から新千歳空港に飛行機で行ける(自分の実家にも行きやすい)

  • 何より嫁さんが安心して暮らせる

仕事に関しては、フルリモートになればどこでも働けるとは言え、全く誰にも会わないのも寂しいので、いざとなれば東京にすぐに出られる場所、と言うのは意識しました。
その点では宇都宮なんかも個人的には候補に上がっていたんですが、特にゆかりがあるわけでもないですし、お互いの実家に行きづらいので却下。
結局、嫁さんの実家の長野県長野市が、普通にいろんな条件を満たしているのでそこに決めました。

特に最後の嫁さんが安心して暮らせる、と言うのはとても大事で、コロナ禍&妊活で嫁さんが少し不安を感じやすくなっていたため、家族が近くにいる場所にしようと考えました。

僕からしてみれば長野には友達もいませんし土地勘もありません。
義実家や嫁さんの兄姉は良い人たちですが、結局は他人なので気は使います。
けどまぁ、そんなことは些細なことですし、何よりリモートワークができると言うことは、リモートで人間関係を構築することもできるわけです。
なんとかなんべーということでとりあえず移住することにしました。

移住して1年経ってみてどうか

そんなこんなで去年の4月に長野市に移住をしました。
ここからは実際移住してみて感じたことをつらつら書いてみたいと思います。

友達ができない

これは主にコロナが原因ですが、移住して1年経ちましたが長野で友達はまだできていません。
東京にいた頃も一人で飲みに行くのが好きで、行きつけのお店で常連さんと仲良くなったりしていたのですが、それが全くできていません。
また、子供もいないので、いわゆるパパ友みたいなものもできません。
これに関しては、コロナが収まるか、子供ができるかしないと無理かなぁという感じですね。

コロナが収まったら、地元で飲みに行ったり、体を動かすために何かクラブ活動的なものに参加したいなぁと思っています。

義実家が近くで良かった

義実家は近くと言っても車で30〜40分くらいはかかるのですが、いつでも行き来できる距離というのは良かったなと思います。
こちらから訪問することはあまりないのですが、よく畑で採れた野菜などを持ってきてくれます。

嫁さんは仕事をしていない上に、コロナで外出もしないので、時々義両親が来てくれるのは良い気分転換になっているんじゃないかと思います。
ここ最近は買い物か妊活の病院くらいしか出かけないので、人と会話する機会もほとんどありません。
自分は仕事でWeb会議などして多少は人と話すのでマシですが、嫁さんはそういった機会もないので、家族と話す機会が増えるというのは良いことだなと思います。

仕事は特に困らない。けど出社もたまには良いもんだ。

仕事はフルリモートですが、特に進める上で困ることはありません。
システムエンジニアという仕事がリモートに向いているという点と、転職した会社がコロナより前からリモートを推進している会社で、そういう文化が根付いていたということも大きいと思います。

単純に仕事だけを考えるなら、「顔を突き合わせないと仕事ができない」というのはおかしな話で、リモートだろうと仕事ができるように考えて工夫すれば良いだけの話ではあります。
その点は今の会社はみんなが意識をしていて、リモート特有の意思疎通の難しさみたいな部分はわかって仕事をしているので、問題はありません。

もちろん、「対面の方がすんなり行く仕事」というものがあることは否定しません。
やっぱり会って仕事をすると連帯感が生まれたりもしますし、ちょっとした雑談から生まれる思わぬ価値みたいなものはあります。
会ったことがないよりは、一度でも会ったことがある方が、信頼感を持って仕事ができると思います。

実際、この1年の間に2度だけ会社の人と会う機会がありました。
その機会があったことで、より仲良くなれたと思いますし、相手の雰囲気を理解できた部分もあるので、より仕事が進めやすくなりました。

今はフルリモートでほとんど会うことはありませんが、リモートも対面もメリット・デメリットがあるので、うまい感じで両方のバランスをとりながら仕事ができると、より良いのかなぁと思います。

長野はちょうど良い感じ

最後に長野という土地について感じたことですが、とてもちょうど良い感じの街だなぁと感じます。

長野市は県庁所在地で、新幹線も止まり、それなりに市街化されていますが、ちょっといけば田舎な場所もあります。
交通に関しては車がないと生活できない感じではありますが、まぁ車なしで生活できるのは東京みたいな大都市だけだと思えば、あまり問題ではありません。

東京に出るには新幹線はありますが意外と時間がかかり、乗る新幹線に寄りますが1時間半から2時間ほどかかります。
とはいえすごく遠いというわけでもなく、(お金を気にしなければ)比較的気軽に出られる距離です。

夏はまぁまぁ暑いです。
気温というよりは、日差しが強く、焼かれるような暑さを感じます。
東京に比べたら湿度はマシな感じはありますが、とはいえ蒸し暑いです。

冬の寒さは札幌と比べたら全然マシでしたが、やはり東京よりは寒く、寒い期間が長いです。
5月を過ぎても、最低気温は10度前後だったりするので、朝晩は寒く、でも昼間は25度前後、みたいな寒暖差が激しかったりします。
真冬は窓の結露が凍るくらいには寒くなります。

意外だったのは長野市も南寄りの地域はあまり雪が降らないことです。
今シーズンも何回か雪は積もりましたが、それも数日で解ける程度、主要な道路は翌日には溶けていて凍るようなこともほとんどありませんでした。
(長野市の北部や山沿いの方は結構降るみたいです)

札幌市くらいの雪を覚悟していた自分としては、若干拍子抜けするくらいでしたが、雪の辛さがないというのはとてもありがたいことです。
他県のもっと南というか西の方でも、地域によっては雪がかなり降る地域もあると思いますが、逆に長野は山に囲まれているので、(元々よく降る地域はとても降りますが)変に大雪が降るようなことは少ないのかもしれません。

物価は、ちょっと高いかな?という感じはあります。
ガソリンはとても高いです。
野菜は美味しくて安いものもたくさんありますが、地元で作れないものは結局輸送してきているのでそんなに安くはありません。
地元の果物はとても美味しいです。

魚は海がないので特別安くて美味しいということはありませんが、長野市は比較的新潟に近いので、日本海の海鮮がよくスーパーに並びます。
肉はいつでもジンギスカンが売っているので札幌に住んでいた自分としてはとても嬉しいです。
地元のものは安くて美味しく、それ以外のものは他地域と特に変わらないか若干高い、という感じですね。

あとは、お酒は美味しいものがたくさんあります。
日本酒は国内でも福島県と並ぶ美味しい日本酒の多い県ですし、ビールも良いブルワリーがたくさんあります。
ワインも最近は美味しいものがたくさんありますね。

そんなわけで移住初心者にとっては、長野市は程よく都会で、程よく田舎で、程よく気候も安定していて、ご飯もお酒も美味しいものがあり、ちょうど良い街だなぁという感じがしています。

もっとも、まだ外に出れていなくて、地元の人と交流がないのでそう思えているのかもしれません。
その辺は、今後知っていけることかなと思います。

移住するという選択はお勧めか?

最後に、誰かに移住を勧めたいと思うか、というところですが、今のところ自分は、以下の条件に合う人ならお勧めかなぁと思っています。

  • 移住先に知り合いがいる

  • 今住んでいる場所に行きやすい移住先

  • 仕事よりはプライベートに比重を置きたい

  • プライベートの中でも「家族」に比重を置きたい

移住自体は良いこともたくさんありますが、やっぱり環境を変えるということは多少なりストレスがかかることでもあります。
それは自分も全く感じていないわけではありません。
そんな上で周りに誰も知り合いがいない状況だと、結構大変だと思います。

もちろんすぐに知り合いなんて作れるって人もいるでしょうし、誰も自分のことを知らないところに行きたいという人もいると思うので、そういう人はお好きにしていただければと思います。

同様の理由で、今住んでいる場所(僕であれば以前住んでいた東京)に行きやすい場所にしておくと、いざという時、元の場所の仲間に会いに行くことができます。
適度な距離ができた方が、より仲良くなれることもあったりしますので、完全に疎遠になるよりは、「またいつでも会いにいける場所」というのは一つ安心感を持てるので良いのかなと思います。

また、移住を考える人は少なからずワークライフバランスでプライベート、特に家族のことを考えて移住を検討していると思います。

リモートワークで仕事に困ることはないといっても、どうしても「東京にいないとできない仕事」とか、「近くにいるから任せられる大役」といったものはあると思います。
そういったことは多少犠牲にする可能性は意識しなければなりません。

もちろん、地方移住してもバリバリエキサイティングな仕事をしている人もいるとは思いますが、リモートオンリーでそれをやれるのは一握りではないでしょうか。
(地元企業に入るとか、他の選択肢もいろいろありますが、自分がフルリモートなのでそこは割愛します)

自分は、傾向としてバリバリ仕事をやるというよりは、楽しい仕事を楽しいと思える範囲でやって、あとはプライベートで好きなことをやりたい、というタイプなので、フルリモートで通勤もなく、調整しながら働ける環境は快適です。

まぁ、これは移住云々ではなくフルリモートの働き方についてかもしれません。
ただ、移住するとフルリモートに必要な家の仕事環境を整備しやすいのはとても良いですね。
東京と同じ家賃で倍の広さの家に住めますので・・・。

結論

長野県長野市はとても良い街なので移住お勧めです。
あと上田市とかも同じく新幹線止まるので良いですよ。
移住ポータルサイトもあるのでぜひ!
(長野県の回し者ではありません)

また1年2年と経った頃に振り返ったら違う感想になっているかもしれませんが、とりあえず今はこんな感じです。
移住を考えている方の参考になれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?