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心の上手な使い方を思い出すと、人生が変わる
今日は、カンボジアの小さな村のハンモックに揺られるように、書きます。
僕はカンボジアの村で暮らしている間、特に何かをしているわけではありません。
ただ、流れる時間に身を任せて、のんびりと過ごしています。
そうしているうちに、しばらく悩まされていた偏頭痛や肩の痛みが、いつの間にか消えていました。
何か特別な治療を受けたわけでも、サプリメントを飲んだわけでもありません。
ただ、心が本来のリズムを取り戻すと、体のバランスも自然に整っていくのだと、今さらながら実感しています。
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「自分が主導権を握らない」暮らし
カンボジアの村での生活において、私には主導権がありません。
むしろ、すべてを手放して、ただ流れに身を委ねることを意識しています。
市場に行こうと言われれば市場へ行き、
ご飯を食べようと言われればテーブルにつく。
子どもたちにせがまれれば、一緒に遊ぶ。
晴れれば洗濯をし、雨ならしない。
鶏の鳴き声で目を覚まし、日が沈めば自然と眠くなる。
ただそれだけのことですが、気づけば、無駄な欲やこだわりが、少しずつ削ぎ落とされていくのを感じます。
日本にいると、「自分で選ぶこと」「自分で決めること」が大切にされます。
確かに、それは大事なことですが、ふと立ち止まって考えてみると、私たちはあまりにも多くの選択を迫られすぎているのかもしれません。
「今日は何を食べようか?」
「次の休みにどこに行こうか?」
「将来のために、どんなスキルを身につけようか?」
そんなふうに、毎日たくさんのことを考え、選び、決めているうちに、気づかぬうちに心が疲れてしまっていることがあります。
でも、ここでは、私が選ぶことはほとんどありません。
目の前にある流れに身を委ねることで、驚くほど心が軽くなっていくのです。
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「何かを得ようとしない」生き方
川の流れに身を任せていると、ふとこんな感覚に包まれました。
「あっちの水は甘いかもしれないし、こっちの水は少し冷たいかもしれない。でも、それはそれでどちらでもいい。酸いも甘いもOK。」
そう思えた瞬間、不思議なことに、心がすーっと開かれていきました。
「もっと良いものを手に入れなければ」
「今よりももっと成功しなければ」
「これを持っていないと、幸せになれない」
そんな思考のクセから解放されると、今あるものだけで、充分に満たされていることに気づきます。
日本では、どうしても物質的なものや健康を第一に求めてしまいがちです。
「もっと良い家に住めば、幸せになれる」
「もっと収入が増えれば、不安がなくなる」
「もっと健康的な体になれば、満たされる」
でも、本当にそうでしょうか?
私がここで実感したのは、 「先に求めるべきなのは、心の上手な使い方」 だということです。
物質的なものや健康を手に入れるから心が安らぐのではなく、
心が安らげば、健康も物質的な満足も、自然とついてくるのではないか。
そう考えると、私たちが日々追い求めている「幸せ」や「成功」も、実はもっとシンプルな形で、すぐそばにあるのかもしれません。
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今日からできる、小さな「手放し」習慣
私たちは、無意識のうちに多くのものを抱え込んでいます。
心の余白を作るために、今日からできる小さな「手放し習慣」を試してみてください。
① 「選ぶこと」を手放す
1日だけ、「何でもいい」を実践してみる。
今日のご飯、今日の服、今日の予定——すべて流れに身を任せてみるのはいかがでしょうか。
② 「もっと良くしよう」と思うのをやめてみる
今の状態のままでOK。今あるもので満足することに意識を向けてみましょう。
③ 「○○しなければならない」を減らしてみる
完璧でなくてもいい。誰かに合わせなくてもいい。やりたくないことを、一つやめてみるのもいいかもしれません。
④ 自然のリズムに合わせてみる
夜はスマホを少し早めに置いて、暗くなったらゆっくり休みましょう。
朝は目覚ましではなく、自然に目が覚めるまで眠ってみましょう。
⑤ 「意識的に何もしない時間」を作る
スマホも本も音楽もシャットアウトし、ただぼーっとする時間を5分だけ作ってみる。
公園のベンチに座る、窓の外を見る、雲の形を眺める——何もしないことを楽しむ。
何かをしていないと落ち着かないと感じるなら、それこそが「手放す」べきものかもしれません。
この小さな習慣が、あなたの心にどんな変化をもたらすか、ぜひ試してみてください。
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最後に
カンボジアの小さな村での暮らしは、特別なものではありません。
でも、ほんの少し「手放す」ことで、心はこんなにも軽くなるのだと実感しています。
私がこの村で気づいたことが、あなたの毎日に少しでも役立てば嬉しいです。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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小原白山 Kohara Hakuzan
小さな幸せを見つける専門家 。世界を撮り歩く写真家。
📷世界的写真コンテスト『Lens Culture』旅ポートレート部門において世界30位。
20代半ばで写真家として独立。
カンボジアでの仕事をきっかけに、写真、ひいては生き方に対する価値観が一変。
「ありのままが一番美しい」という想いを経て生まれた
『チーズじゃなくて、アイラブユー』というコンセプトのもと、
世界へ足を向け、現地のありのままを写真に収めはじめます。
写真歴20年を迎えた頃、父と祖母の突然の他界。
その深い傷を癒すために足を運んだインドのバラナシとネパール。
その旅の途中、夢枕に立った父と祖母から、
「全てのことには時がある。」と啓示を受け、悲しみを癒します。
そして、どんな時にも幸せを感じる心の運び方を体得。
それらが彼に与えた「それでいいのだ」というインスピレーションが、
彼の幸福論を形作る大きな要素となり、
人生において「ありのままを受け入れる」ことの大切さを確信するに至っています。
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