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人間に変わる新たな「納税者」

先日、友人たちとの飲み会でも話していたのだが、これからの社会問題の中の1つに「少子化問題」がある。

どんな解決策があるだろうかと考えてみた。


1つ目は、単純に子供をたくさん産む 。
この多様化する生き方の中で「子供を産まない」という選択も選びやすくなった時代に、昭和のベビーブームみたいなミラクルはかなり難しい。
しかも、この現象は経済成長が背景にあったからなり得たブームだと思う。

2つ目は、移民の受け入れ。
単純に人口増加を考えれば、「移民受入れ」という選択肢も有り得ると思う。
しかし、現段階の日本では、反発も多くなるのは目に見えている。

その1つの理由が「言葉」。
少なくとも国民の50%以上が、日常英語ができれば、可能性はあったかもしれない。
生活機能を補う「眼鏡」くらいに、「翻訳機」が日常道具になれば、可能性はあるかもだが、やはり「空気を読む文化の日本人」には、移民受け入れは、かなり高いハードルである。

上記のように、やはり少子化対策の解決の「ミラクル案」は難しく、長期的に少しずつ行う必要がある。


では、どうすれば?

ここで「問題」を、もう1度改めて考え直してみる。

どうして、子供を作らないといけないのか?


それは、たくさんの高齢者の医療や年金などの費用を、少ない若者が負担する構造になってしまっているから。

若者が増えれば、たくさんの働き手が生まれ、たくさんの税金が国に入り、国力の増加にもつながっていくというシナリオである。

要は「税金を払う人」「働く人」が必要ということである。



しかし、ここでもう1度考えてみよう。

税金を納めてくれる「若い働き手」が必要なのだが、これは「人間」である必要があるのだろうか?



工場などのオートメーション化は、設備投資をするのに多額の先行投資が必要になるが、大幅に生産効率が上がり、利益をもたらす。それにより、多くの単純労働者の人件費を減らすことができる。

他にも、人間を雇うとなると、給与以外にもたくさんのコストがかかるが、ロボットは、メンテナンスなどをしっかりすれば、24時間文句も言わず生産し続けてくれる。


そして生まれる負のスパイラル。

AI.ロボット化により、企業は業績を伸ばしていくが、失業者は増えるという事態になってしまう。

これは、工場だけに限らず、店舗やオフィス.役所など、あらゆる場面で、デジタル効率化が進み、代わりに労働者数が減っていく。

優秀な人材以外は、働きたくても働けない状況になる。これはかなり危険な状態である。

この先、AIやロボットによって、「近い未来なくなる職業ランキング」なども出ているくらい、「人間の仕事」が「AIやロボット」にとって変わられるのは、目に見えている。

この状況で、単純に子供を増やすだけでは、社会の問題解決にはならないと思う。




では、どうするか?

一層のことAIやロボットに、人間の代わりに、どんどん働いてもらうのはどうだろか?

そのロボットたちを利用する企業から、「ロボット税」を税金として納めてもらうのだ。

ロボットやAIには、単純労働や情報処理などをしてもらい、人間は「管理」「技術開発」「芸術」「研究」「エンタメ」など、ロボットにできない分野を中心に仕事にする。

だが「ロボット税による納税金額」が増えても、人間の働く場所がないと、生活ができない。
これは、大きな問題である。

ここで、必要なってくるのが「ベーシックインカム」である。

*ベーシックインカム(BI)= 国民全員に、最低生活費を支給するシステム。
(赤ちゃんも若者も高齢者も皆一律に10万〜15万程を支給 *年金制度や生活保護制度はなくなる)

ロボットやAIが、税金を稼ぐことで、人間は「最低限の生活金額」を得ることがことができる。

もちろんこれだけの金額をもらったくらいでは、とても豊かだとは言えない。

だが、「自由に使える時間」が増える。

この時間が新しい価値になり、「家族に使う者」「芸術文化に使う者」「稼ぐことに使う者」「趣味に使う者」「学ぶことに使う者」など。

こうすることで、窮屈な仕事の仕方をすることをなくなり、より人間らしい生活が送れると思うのである。

そして、最初の問題に戻るが、赤ちゃんが生まれれば「BI制度」により、毎月の支給額も増え、無理な共働きも減り、家族との時間も増え、無理に保育園に預けることをしなくてよくなる。

こんなふうに、多少だが経済的な余裕が生まれることで、色々な問題解決の歯車を、ゆっくりと前に進めていければ良いのではないかと思う。


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と、「妄想」で未来を考えていたが、最近「ロボット税」でネット検索したら、もう世界では議論が始まっていた。


「AI・ロボット税は経済の救世者か、それとも破壊者か?」(2020年の記事)

https://www.rieti.go.jp/users/iwamoto-koichi/serial/124.html


まあ、自分が思い付くくらいのことは、世の中にはもうあるよね.. と、ちょっとガッカリしたが、あながち考え方は、間違っていないということで、少しだけ嬉しかった。

実際に、記事を読んでみると

「ロボット税による自動車産業の衰退の可能性」「BIの財源の確保の難しさ」「労働意欲の低下による納税額の低下」など。

結論は「ロボット税は難しい」という内容だった。



もうバブル経済のような経済大国になることは、かなり難しいと思う。

日本国民全てが、戦後の焼け野原から這い上がるパワーの集合体が、90年代の経済大国を作ったのだと思う。

そして、世界トップを走っていた「家電業界」も衰退し、なんとか残っている「自動車業」も、いつか衰退していくと思う。

過去の実績から、また経済大国を目指すのではなく、「成熟国」としての「新しい日本の形」を考え、描き、掲げるべきである。


この先、ロボットやAI化は、止められないと思う。

それが分かっているなら、それをポジティブに捉え、「新しい仕組み」を考えていく必要があると思う。


ロボットやAIが収める「税金」のメリットをから生まれる「人間とロボットとの共存世界」を、日本国民が夢見れるような「ビジョン」を共有できれば、ロボット化やロボット税に対する必要性が、人間にとっての大きな意味があることが伝わると思う。


そして「BIの財源問題」。

これはかなり難しい問題であるが、色々と国家予算全体のバランスを見直す必要もあると思うが、今すぐ実行することは難しいと思う。

だが、希望的可能性があるのは、2050年以降。

今の日本の人口は1億2500万人。まだまだ高齢者が多く生きている状態では、「財源確保」は難しい。

しかし30年後には、高齢者の2500万が減り、人口は1億人ほどになっている。

今よりもBIの「目標の財源額」少なくて済む。

ネガティブな人口減少をプラスに捉え、この30年で「納税者の移行」に、どう舵を取り「BI制度」の準備どうするかでおおいに結果が変わってくるのではないかと思う。








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