利他と卓球ラリー
若い頃から折に触れて卓球をしてきた。
といっても、試合はほとんど出たことがない。
卓球のサークルでは、もちろん試合の練習もするが
そもそも卓球の何が楽しいのかと言うと、
軽いラケットのスイングで心地よくピンポン玉を打ち返す
その爽快感だと思う。
スポーツをするのは楽しいが、
勝ち負けにこだわって、一喜一憂するのはあまり好まない。
卓球の面白さはラリーを続けるところにもある。
このラリーとは
最近よく考えている 利他 の原理が
とてもよく当てはまる行為だ。
相手に打ちやすいように、球を返してやると
おのずからこちらにまた良い球が帰ってくる。
それを繰り返していれば何十回でもラリーは続く。
玉のスピードや回転の種類、
打ち返す場所の前後、左右、
これらを少しづつ変化させることによって、
このラリーは適度な緊張を伴った
より楽しい作業となる。
卓球は足の運びや、体の重心の移動回転などが基本的に重要で、
その基盤の上に腕のスイングが最後に付け加わる動作だ
したがって、腕だけを伸び縮みさせたりして
ボールに対応するような動き
(初心者がそういう動きになりがちだが)では
常に良い球を返すことはできない。
相手に打ちやすい球を常に返してあげようとすれば、
結果的にこちらは常に全身を動かして
ボールに集中している必要がある。
これが結果的に自分にとってもとても良い運動になる。
相手に打ちやすい球を返してあげても、
中には打ちやすい球で戻ってこないで、
ひねくれた球しか返してくれない人もいる。
その場合でも、自分の体のトレーニングのためだと割り切って、
必死でまた打ちやすい球を返してあげるようにしている。
まさに、人間関係におけるあり様と同じだなと
いつも思いながら 卓球を楽しんでいる。