光としての旅人は4カ月間のまどろみを生きる

4ヶ月
ひと月経てば8月
ふた月経てば9月
3ヶ月経ったなら身辺整理をしなくてはならぬ10月
4ヶ月目に入る場所は
公園の土か
今いる場所か
それともスバラシキ場所か
花びらがこぼれるようにATMが干からびていく
私は生きて年を越す
己の命の可能性
栄光の火炎放射
またとない夢を構築しながら
もう二度とこの地で生きられない年越しを馳せる
未来を回想できる
ありふれた稀有
偉大な屈辱
4ヶ月
笑って過ごそう
最初の1ヵ月は希望を持って部屋中のものを10分の1にしよう
4ヶ月
笑って過ごそう
次の1ヵ月は希望を以て部屋を磨き上げよう
4ヶ月
笑って過ごそう
その次の1ヵ月は計画が動き出しているのか
もしかしたら冬眠なのか
大事な1ヵ月になるから
希望を飲み干し踏ん張ろう
4ヶ月
笑って過ごそう
最後の1ヵ月は希望を産んで生きよう
キラキラと涼しい額とまっすぐな瞳で
無垢な心と明晰な頭脳と清爽な身1つで
最上級の幸せへ向かうのか
半年間居候になるのか
最上級の恵があるのか
半年間カップラーメンとなるのか
最上級の空には星が無限に瞬きしているだろう
4ヶ月後には分かれ道
お部屋さんありがとう大好きだった

希望を持って今朝の朝日に感謝しよう
神様ありがとう
寝て起きたら企画書を全力で描くからね
あらゆる天使がそれを読んでくれますように

新鮮な木の実を俯瞰している鳥は上空から最も危ういフルーツの甘酸っぱさをとらえるが雲間から朝の鱗粉のように希望が舞い降りて強力な渦を持ち世界中の空気をピカピカにしているはず

清く正しく美しく
涼しいきれいな頭脳で
バラのつぼみのような心臓を打つとき
ほのかにシトロンとなった私は上気するだろう

旅人よ光になれ