短編小説【同じ時計を愛する仲間】

【同じ時計を愛する仲間】

「そうですねえ。この時計は、なかなかレアな時計で、もう修理に使うパーツ自体が世界中のどの工場でも作られてないんですよ」

時計の修理工のおじさんは、名前をラマといいました。申し訳なさそうな顔は、作った表情とは思えませんでしま。

「ロバートさん、ただね。同じ時計を愛した仲間として、あなたの気持ちはよくわかります。
わたしも実は同じ時計を持っています」

ロバートは「あなたも?」と目を丸くしました。

世界に5つしかないはずの時計を、時計の修理工、ラマは持っているというのです。

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