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迫真BB部第5話解説&編集テクニック
※この記事は約10分で読むことができます。
はじめに
こんにちは。3年近く続けていた動画編集から解放され、やっと引きこもり生活が終わったのかと思いきや、結局またパソコン君に向かい合っている淫ク☆投稿者のさいとーです。また前回の記事から時間が空いてしまいましたが、今回は第5話「トーンクラスター」そして「イニ義しかない闘い」の解説をしていきたいと思います。よろしくお願いさしすせそ。
※今後の展開に繋がる重要なポイントや明らかな伏線となる場面は敢えて解説していません。ネタバレなしで読むことができます。
解説/小ネタ
BB部に戻ってきた田所はKMRたち仲間とともに彼の命を狙った組織、幸月会について調べていた。組織の恐ろしさを知るにつれて、彼らの計画には何か裏があるのではないかと考えたBB部の4人はAKYS先生の力も借りて組織の謎を暴く決意をする。
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遠野を失った絶望を受け入れ、なんとか前に進む決意をした田所。そんな彼を仲間たちはいつものようにイジリながらも暖かく迎え入れます。当たり前のように感じていたこの光景も、田所にとってはまた違う風に見えているのかもしれません。
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シャワーで汗を流した後、BB部の4人は謎の組織・・・幸月会について話し合います。彼らの計画がBBMを撲滅することだと知った田所は、自分が渋谷で命を狙われたのはBBMを倒そうとした行為がその計画の妨げとなったからではないかと考えます。
これなら、第2話で幸月会の幹部JGNが言っていた話とも一致します。
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またKMRによると、幸月会は田所だけではなく自分達にとって都合の悪い組織に反対する者たちを誘拐しており、近頃多発している誘拐事件は彼らの仕業だというのです。そしてKMRは、このことを裏付ける証拠も入手していました。
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しかし・・・
どうして誰もこんなとんでもない奴らを止めないのかと疑問に思う田所。
KMRはそこから最悪の可能性を考えます。それは、彼らは既に政治の実権を握りさまざまな機関や組織を支配下に置いており、そのことも含めてあらゆる情報を統制しているというものでした。
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表向きはBBMの撲滅という信条を掲げる幸月会は・・・
裏では独裁的かつ非人道的な行動を繰り返す悪の組織なのでした。
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※このとき、幸月会の手によって田中内閣のメンバーが暗殺されていたことも隠蔽されており、国民のほとんどはその事実を知りませんでした。
彼らはその後、仕組まれた見せかけの選挙という形で政治の実権を握ったようなフリをするのです。(第6話冒頭のニュースより)
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誰も止める存在がいないまま、幸月会の行動を黙って見ているのか。問いかけるRUに対し、田所は「それなら、自分たちが止めるしかない。」と答えます。(実際にはそんなにカッコイイ台詞は言っていません。)
そうなればもちろん、彼らは組織に狙われることになります。AOKのように存在を消されてしまうかもしれません。それでも、今の田所にはやらなければいけないことがありました。
それは、今からでも自分は遠野のために何ができるのか/そして遠野によって救われた人生の意味とは何なのか、それを探すことでした。
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幸月会の計画を探るため、この世を取り巻く謎のエネルギー・・・BB(ブルーバック)について調べ始めた4人。RUは自分の持っている知識を使って八卦炉についての解説を始めます。
※ここでRUが話したことは、これまでの内容に繋がるだけでなく、今後の展開にも関係するとても重要なものとなっています。
八卦炉の役割
①BBMからBBを回収する
こちらは、いつもBB部がBBMを討伐した後に行っているものです。
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②回収したBBを使用(展開)する=BBの中にものを入れる
第2話では、BBMキジくんを捕獲するためにRUがBBを展開しています。
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③BBに入っているものを複製する
第1話ではRUが自前のピストルを複製するとき(その複製したものを田所に渡した)/第2話では手榴弾を複製するときに使われています。
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※複製はとても便利な機能ですが、対象の大きさによって大量のエネルギーを消費してしまうということも説明されています。
電車に揺られてながら、田所はまた昔のことを思い出していました。それは遠野とデートにいった際、もう一つの約束を結んだときの記憶でした。
周囲から蔑まれていた田所は遠野に「自分のせいで遠野まで嫌がらせを受けるようになってしまった」と謝ります。そんなことはないと笑顔を見せた遠野に対して、彼は「今度は自分が遠野のことを守ってみせる」と誓ったのでした。
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しかし・・・田所はこの約束もまた、守ることが出来ませんでした。
前を向こうとは決めたものの、辛い記憶というのはそう簡単に忘れられるものではありません。
再び塞ぎ込みそうになる田所に気づいたRUは彼に声をかけます。
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BBの謎を探る旅が始まる
ここは、AKYS先生の旧友に会うため九州へと向かった田所とRUが列車に乗るシーン。ここで、ずっと啀み合っていた2人は初めて心を通わせることになります。物語において、このように2人の心が触れ合うシーンというのはとても大切なので、編集にもかなり力を入れています。
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ちなみに、このとき2人が乗っているのは敦賀から東舞鶴を結ぶJR小浜線です。背景も全て実際の車窓から見えるものを使用しています。
詳しくはAKYSさんと話し合うシーンで言及されていますが、都市部では幸月会が反勢力の取り締まりを行っているため、2人は敢えて名古屋や大阪といった都市部を避けながら目的地の九州を目指していることになります。
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このまま山陰を進みたいと考えていたRUですが、そこに幸月会の刺客SZがやってきます。(ちなみにSZは幸月会ですが幹部ではありません)
なんとか幸月会から逃げきった2人ですが、今度は突如現れたヤクザ・・・イニ義組によって大阪まで連れて行かれてしまいます。
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一方のKMRとMURも幸月会の手がかりを掴むため、BBM討伐の一件で仲良くなった相撲部の2人と共に空手部のOB平野店長たちのもとを訪ねます。
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店長たちが住んでいるのは新宿にある”緊縛の館”という大きなお屋敷です。このことから、彼の経営する平野コーポレーションがいかに大きなグループであるかが伝わってくるかと思います。
ここで、相撲部の肉丸は夏合宿で見かけた謎の施設について話し始めます。しかし、この建造物が何のために作られたのか、ということは誰にも分かりませんでした。
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虐待おじさんは、幸月会がニコニコ本社で実験を行っているという重要な情報を教えてくれました。第5話にして初めて、各話のEDに登場していたニコニコ本社の話が出てきます。
※ニコニコ本社は神聖な場所で立ち入ることすら許されていない存在であることが明かされます。
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ここからは5話後編の内容となります。後編では、ひたすらイニ義さんことイニ義893がふざけていただけなのであまり書くことはありません。
ここで自分はキャラクターをいかに面白く描くかについてひたすら考えていたため、話の流れに関してはメチャクチャで意味不明なところが多くなってしまったかもしれません。(汗)我慢してください。
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893組のメンバーはみな個性的で面白いですが、強面で怖そうに見えたが実はTDNクソザコだったイニ義893の裏から、さらにボケを被せてくるTNOKは自分でもお気に入りのキャラクターの一人です。
田所たちを連れて幸月会から逃げる際には、車で線路に乗り込んで来たにも関わらず律儀にハザードランプをつけて停車しています。
ボスであるイニ義893が気絶したときには、近くで手当てをしているのかと思いきやピヨリのヒヨコのおもちゃを頭上で回しているだけでした。
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そして、こんなくだらない場面の中ですが・・・
RUがサラッととんでもなく重要なことを言っています。
それは、八卦炉には"BBMをそのままの姿でこの世に呼び出す”という4つ目の機能があり、八卦炉はもともとBBMを輸送するために開発されたものだということです。
これにより田所たちはBBMキジ君を召喚し、突如現れた敵のBBMを倒すことに成功しています。一見すると何の違和感も感じられないこのシーンですが、よく考えると何かがおかしいような気がします。
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そもそも、八卦炉を使ってBBMをポケモンのように呼び出せるのであれば、今までBB部や幸月会は八卦炉を使ってBBエネルギーではなくBBエネルギーを持つBBMそのものを集めていたということになります。
となると、先ほど解説した八卦炉の持つ機能②BBのみを展開するという行為はこれと矛盾しているように感じます。皆の前で八卦炉の説明をしていたとき、RUは何かを隠していたのでしょうか?
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※また、この世を脅かす存在であるBBMを排除ではなく輸送していたという一節も気になるところです。誰が、何のためにそんなことを行っていたのでしょうか?
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BB部に協力してくれることになった虐待おじさんは一人で警視庁に乗り込んでいきます。彼は警察の裏でも幸月会が糸引きおじさんをしているのではないかと踏んでいました。
予想は的中、かつて刑事時代の同僚ONDISKはすでに幸月会と手を組んでおり、彼が来るのを待ち構えていました。幸月会に取り囲まれる虐待おじさん・・・彼はONDISKの言葉に耳を貸すことなく、悪の組織を倒すため刀を抜きます。
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ちなみに、このとき虐待おじさんは旧友の小野(ONDISK)に向けて「このままだと坂本長官の轍を踏むぞ。」と言い放っています。この坂本長官が何者であるか、というのも後々のストーリーを見れば分かるようになると思います。
※ここで言われていた坂本とはBABYLON STAGE28 悦楽へのパスポート第四章『乱気流』に登場した淫夢ファミリー坂本副機長のことです。
また、この埼玉にある警視庁は臨時的に作られたものであることも明かされています。なぜ、そんなことが起きているのでしょうか?
それは、都内にある本来の警視庁がその機能を失っているからです。また、この場所は”さいたま市朽木行政区”と説明されていることから、あらゆる省庁が臨時的にこの場所に移されていることも分かるかと思います。
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編集のポイント(背景合成のススメ其の二)
投稿者の方は皆さんご存知だと思いますが、BB劇場を作る際、何よりも時間がかって大変な作業 …それは背景選びです。
頭の中ではイメージができてるけど、編集の段階になると理想の背景素材が見つからない!そんな悩みを抱えてている投稿者さんも少なくないのではないでしょうか。(ここまでテンプレ)
そこで、今回は第2回目となる背景素材を自分の理想に近づけるための方法について説明していきたいと思います。前回よりもかなり応用的なものを2つ紹介するので、これを使えば、大体の理想の背景は手に入れることができるでしょう。(大嘘)
①パッチワーク背景術
前回は色々な素材を重ねることで1つの背景を作り上げる、というものを紹介しましたが、今回はその素材の切り抜きも自らの手で行います。
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例えば、この新宿の街並みは緊縛の館に向かうときに一瞬映るカットですが、これは手前側の街と奥側の曇り空という2つの素材を組み合わせて作られています。元の素材となる背景はこの2つです。
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今回の場面では空に曇り空が広がっているので、B.晴れの街並みをそのまま使ってしまうと違和感が生まれます。そこで、画像編集ソフトを使ってB背景から街だけを切り抜きます。細かい街並みは粗が目立ちやすいので、切り抜きは手動で行います。(自分は画像編集ソフトにphotoshop elementsを使っていました。)
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あとは前回と同じ要領で、これをAviUtl上で重ね合わせれば完成です。このときに2つの背景の大きさや位置を調整、さらには色調を合わせて違和感をできる限り無くしていきます。
※色調補正については第1話の解説記事で詳しく書いているので、こちらも参考にしてみてください。
これを応用すれば、このような立体的な背景も作ることができます。
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②車窓など背景を動かす
今度は①でやったようなレイヤー素材を1つ1つ動かして、移動している背景を作ってみたいと思います。この場面は先ほども力を入れたと言った小浜線のシーンです。
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車窓の動画素材があればそれが一番楽でいいのですが、残念ながらそう簡単には見つかりません。(実際現地の映像に拘ったのでしょうがないです。)そこで、今回は1つの画像をいくつかのレイヤーに分割してからその1つ1つを動かしていきます。
使用するのは下の画像。雰囲気は理想的ですが電車に乗っているのに背景が動いていないのは違和感があります。また、この画像そのものをX移動させてもいいのですが、これも何かリアリティが足りないように感じます。
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この足りないように感じるリアリティの正体は遠近感が表現できていないために生まれたものです。今回は遠くに見えるものから順番に・・・
①空
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②山
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③海
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と画像を3つのレイヤーに分割して、それぞれを透過素材(png)として出力します。
あとはAviUtl上でこれを動かしていきます。人は視角の差によって遠くに見えるものの方が遅く動いているように見えるので、奥から手前に行くにつれて①→③ X軸の移動距離を段々と大きくしていきます。どのくらい動かすのかというバランスは難しいですが、何度も動画を再生をして違和感がなくなる移動距離に設定しましょう。
しかし1枚の画像からレイヤーを切り抜いたため、このまま①〜③を移動させただけでは後ろ(画面外)が見えてしまい、穴の空いた背景になってしまいます。
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これは、穴が見えなくなるまでそれぞれの背景を拡大したり、手前のレイヤーで器用に隠す必要があります。
つまり、気合いでなんとかします。このときも奥にあるレイヤーの方が移動距離が短いという原則は守るように意識する必要があります。
※ このレイヤーをそれぞれ動かすという技術を応用すれば、縦パンや回り込みのような遠近感のあるなんかカッコいい演出をすることができます。一歩上の動画編集を目指している投稿者の皆さんは是非色々と研究して見てください。(投げやり)残念ながら自分はこれくらいしか出来ません。
淫夢くんを探せ!
さて、今回淫夢くんはどこに隠れていたでしょうか。第5話は前編と後編で分かれていましたが淫夢君は2つの動画で一匹のみの登場となっています。もう存在すら気づいていない人もいるのではないかと思います。哀れ。
大丈夫です。ちゃんと隠れてますよ。正解は…こちら!
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BB部の部室のドア奥に隠れていました。
おわりに
以上、第5話「トーンクラスター」「イニ義しかない闘い」の解説でした。
第5話は思ったよりも動画時間が長くなったため、前編と後編分けての投稿となりました。くだらない場面も多いですが、沢山の謎が生まれてここから物語が動き出すというドキドキするような面白い回になっているかと思います。個人的には一番好きなお話です。
というわけで、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。次は第6話の解説で。フラッシュ!