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『蠅の王〔新訳版〕』

『蠅の王〔新訳版〕』

著者:ウィリアム・ゴールディング
訳者:黒原敏行
出版社:早川書房(ハヤカワepi文庫)
発行年:2017年4月25日


(内容紹介)
 疎開する少年たちを乗せた飛行機が、南太平洋の無人島に不時着した。生き残った少年たちは、リーダーを選び、助けを待つことに決める。大人のいない島での暮らしは、当初は気ままで楽しく感じられた。しかし、なかなか来ない救援やのろしの管理をめぐり、次第に苛立ちが広がっていく。そして暗闇に潜むという〈獣〉に対する恐怖がつのるなか、ついに彼らは互いに牙をむいた――。ノーベル文学賞の代表作が新訳で登場


 徐々に不穏な空気になっていくのでドキドキしながら読み進めました。その蓄積があるので、終盤から一気に読んでしまいました。あの幕切れは何とも言えない感情になりました。
 もし私が無人島で暮らすとなったら、真っ先にサバイバル生活から脱落するか、「強い」リーダーに従うことで思考を停止させるか……。どちらにしろ、そばに協調性と常識がある人がいれば良いなあとも思いました。たくましく生きたいです。
 あと、訳者あとがきも興味深かったです。本書にそういう背景が隠れていたなんて。

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