『上司は部下の手柄を奪え、部下は上司にゴマをすれ』
『上司は部下の手柄を奪え、部下は上司にゴマをすれ 会社にしがみついて勝つ47の仕事術』
著者:伊藤洋介
出版社:幻冬舎(幻冬舎新書)
発行年:2013年5月30日
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タイトルがストレートです。いっそ清々しいくらいです。「会社にしがみつく」というのは、いわゆる「ぶらさがり」を勧めるわけではなく、社内の人間関係を円滑にして居心地よく長く仕事ができるようにしようというスタンスで書かれています。個を強めるのもいいけど、会社にいるんだから協調性やマナーなども大事だよねという方針は、数ある考えの一つとして「その通りではあるよなあ」と思いました。我が振り直せです。そもそも、本書の題名の狙いですが、「部下は上司に手柄を譲りなさい。そうした方が周囲からの嫉妬を買ったりプレッシャーを受けないので、気分的に楽な会社生活を長く送れますよ。直属の上司からの信頼も深めることができますよ。」「上司は部下を気遣いなさい。人間味あふれるところを見せて安心させたり、ストレートな表現で仕事の成果を褒めたりしましょう。ただしハラスメントには気をつけてください。そうすれば部下は会社を辞めないので、自分の評価は下がらないですよ。」ということを逆説的に誇張させることで、色々思うことがある会社員に本書の購買意欲を高めようとしているのではないかと考えました。やられた。