『バーという嗜み』

『バーという嗜み』

著者:伊藤学

出版社:洋泉社 (新書y)

発行年:2015年10月19日

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 私にとって、バーは憧れの場所です。

 学生の頃、大学近くにあるおしゃれなバーに行ったことがあります。確かチャージ料がないバーでした。一人だと緊張するので後輩を連れていったような気がします。憧れだけで突撃したので、お酒の種類なんて分かりませんでした。それに1回行って満足したので、それ以降通うということはなかったですが。

 社会人になってからも両手で数えるくらいしか行ってないです。唯一自発的に入ってみたバーは、新宿駅南口方面にある、ジャズを売りにしたところだったような気がします。名前は忘れました……

 あ、星野リゾートの「奥入瀬渓流ホテル」に以前泊まったのですが、そこの「カクテルBAR」で、りんごのソルティドッグを飲みました。ラウンジ中央にある暖炉の炎を見ながら、ゆったりと飲んだ時間は、とても贅沢でした。

 また、バーといえば、『長いお別れ』(レイモンド・チャンドラー)での有名なセリフ「ギムレットには早すぎる」が連想されます。私のバー憧れのきっかけだったような気がします。

 それと、北方謙三さんの「ブラディ・ドール」シリーズも思い出します。バーテンがめちゃくちゃ強くて格好良いんですよねえ。

 あと、ぱっと思いつくのは、東直己さんの『探偵はバーにいる』シリーズでしょう! 原作は全て読みました。映画も全部観ました。バーを探偵事務所代わりに使う、というところが、もう!たまらない! です。

        ※  ※  ※

 バーって本当に良いところなんだよなあ。……まあ、ほぼ本の中に出てくるバーの話になってしまいましたが。

 ただ、こういうご時世なので、バーどころか居酒屋さえ今年の3月下旬から行けていません。最近はもっぱらスーパーで買った比較的お安いチューハイを家で飲むことが多いです。居酒屋の最初の一杯「とりあえずビールをお願いします」が言いたい。

 バーの話に戻します。

 いま自分に問いかけました。バー憧れはまだあるか? と。

 数秒で結論が出ました。「まだあります」と。

 新宿の思い出横丁的居酒屋も好きですが、すきあればバーでゆったり飲んでみたい欲がまだまだあります。

 その日のために、本書『バーという嗜み』を読むことにしました。

 本書の中で印象的だったのは、筆者が「バーと寿司屋は共通する部分がある」と述べていたことです。理由を読んでみると、確かに! と納得してしまいました。そういう共通点が分かると、もっとバーについて知りたいと思いました。

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