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As I walk with Beauty
「それを話すためには、まずおまえの中でことばが熟さなくてはいけない」
ミヒャエル エンデの『モモ』の中からの一説です。
夏だからでしょうか、経験も学びも沢山なのに言葉にならないで想いだけが積もっていってる、そんな気分のあしざわのりこです。
それでも、これだけはぜひみなさんとシェアしたいと思える出来事があったので、パソコンに向かってみました。
先週、この秋日本に引っ越すさゆりさんと夏の思い出作りにバンクーバーから4時間ほど、三つのフェリーを乗り継いだ先にあるホーンビーアイランドというところへ2泊3日のキャンプ旅へ出掛けました。
そこで待ってくれていたのは、ひよこクラス(親子教室)の卒園家族。
BC州のハワイと言われるほど美しく暖かいこの島出身のシェールさんと、さなえさん、二人のとても元気な男の子(7歳4歳)、10ヶ月のモチという犬の家族です。
5年以上前、上の息子くんが1歳半の頃、さゆりさんの親子教室に参加していたこのご家族は、その時の思い出を昨日のことのように語ってくれました。
初めての子育てで、心も体も必死だったこと。
『ちゃんと』できてるか不安で一杯だったこと。
離乳食は、全て出汁をとるところから作り、大人とは全く別メニューだった新米ママのさなえさんが、そこで出会った仲間から、大人のご飯の味付け前に取り分ければいいんだよ、という一言で目から鱗が落ちたこと。
今となっては、そんなの当たり前だと感じることが当時のさなえさんには、ものすごい心の支えになっていた、ということ。
親子クラスは、子どものためだけではなく、大人のための学びの場であり、コミュニティ作りの場で、その時の仲間が5年経った今も続いていて共に成長していること。
ご主人のシェールさんも語ってくれました。
なんと言っても、親子教室でのパン作りは最高の思い出だよ、と。
車に乗るところから、今日はなんの形を作ろうか、と子どもと話しながら向かっていたんだよ、と、
そんな彼らは、
このコロナ禍で、大きく人生が動いていました。
二人目の息子くんが生まれた後、家族で日本へ移住していたんです。
さなえさんのご実家のある愛媛県。
ご夫婦は、息子さん二人のために、どうしても自然いっぱいの環境で、そしてバンクバーで体験した親子教室のようなコミュニティで子育てしたいと思い、いろいろ探していたけれど、納得いくところなない。
それならば、作ってしまおう!というものすごい意志の力で
『にいはま森のようちえん』を作りました。
自然の中で生まれ育ったシェールさん自身が、生き生きと森と戯れ、自然からの恵みでおもちゃを作り、子どもたちと過ごすことで、心が救われていったといいます。
園の経営がある程度軌道に乗ったとき、コロナの世界がやってきました。
さなえさん一家は、信頼できるスタッフに森のようちえんを託し、
カナダへ戻ってくることになりました。
さなえさんは言います。
親子教室、そして森のようちえん、共にわたしたちがクリエイトしたものは
仲間、コミュニティでした、と。
そして『知らない』ということの危うさを知りました。
優しい口調のさなえさんが、ちょっと逆説的に言ったこの言葉が私の脳裏に残っています。
そうなんですよね。
『知って』初めて、無知な自分のやっていたことの怖さに気がつくことってあります。
自然の力、子どもたちの意志が育つ環境、同じような悩みを共有できる仲間、そしてそれを支えるコミュニティの存在を知ることで、自分がどんどん楽に、そして成長できることに気が付きます。
私もそうやって、子どもの成長と、自分の成長を螺旋階段のように絡ませながら登ってきたように感じます。
今回の旅は、23歳の長女、21歳の次女と共に行きました。
長女は、来週家を出て、カナダの東トロントへ移住します。
キャンプの三日間は私にとって幼かった子どもたちと過ごした日々を思い返す時間でもありました。(うう、ちょっと涙)
幼馴染のさゆりさんの娘さんも一緒だったので、思い出話に花が咲きました。共に子育てしてきた日々をこんなふうに振り返る時が来るなんてあの頃の必死な私には想像つかなかったなあ。
さてさて、長くなりましたが、
ないならば 作ってしまえ コミュニティ!
と言って実際に行動に起こした親子教室の卒園家族が他にもいます。
そうです。
白山ウォルドルフコミュニティの、我らが『やごちか』ちゃん一家です。
北陸の地にシュタイナー教育を、と言うのは
言い換えれば、北陸の地に『子どもたち、そして子どもに携わる大人が共に育み合うコミュニティを作る』ということでもあります。
さゆりさんは、秋には日本に行きます。
北陸に、そんな優しい場所ができることを私は嬉しく思います。
私は、カナダに残り、ひよこクラスを引き継がせていただきます。
私自身が、乳幼児教育への関わりが長いので、3歳までの未就園児を対象にした親子教室になります。
『ねっこぼっこの庭』と名付けた親子教室では
からだと、心、精神を育む『おうち』作りという柱のもとで
親は手仕事、環境作りをしながら、子どもたちを見守るという場を共にクリエイトしたいと思っています。
これから白山WCに集まるであろう、子どもたちや、ご家族と交流できることを楽しみにしています。
最後に、美しい島の写真をご覧ください。
では。
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