2人声劇『花火と約束』
花火と約束
女2人の声劇台本となります。
高坂さち
楠木藍
藍「この公園、懐かしいな…さち、元気にしてるのかな……」
さち「藍?」
藍「…さち?えっ、なんでここに?」
さち「それはこっちのセリフだよ…」
藍「色々あって…こっちに帰ってきたの」
さち「ほーら、また隠す!昔からの悪い癖だぞ?」
藍「あはは…あれから10年か…お互いに色々変わったよね……」
さち「そうだね、うちらも結婚して…子供出来て…藍、子供は?」
藍「実家に預けてるよ、どうして?」
さち「明日もこっちに居るの?」
藍「いるけど……」
さち「じゃあ午前中、この場所に来ない?久しぶり色々話そうよ!」
藍「うん、分かった。子供と行くよ」
さち「じゃあ、また明日ね…」
少し間をあけて
さち「藍、来てくれたんだ!」
藍「当たり前じゃん…あ、子供は先に遊ばせてるから」
さち「私の子供も公園に着いたら走っていったわ」
藍「久々ね…ほんとに……さちは変わらないよね、昔のまま……良いなぁー、羨ましいなぁ」
さち「そんな事ないよ、皺とかたるみとか気になるもん」
藍「そう?私には分からないけどなぁー…あの時は楽しかったなぁ…さちと色々したよねぇ」
さち「そうだねぇ、プリクラ撮ったり、カラオケしたり、クリスマスパーティーしたり…」
藍「花火大会…とか」
さち「うん…」
藍「あの時はごめんね…何も言えなくて」
さち「大丈夫、きっと言えない都合があったんだろうなと思ったから…あの花火……綺麗だったなぁ……ずっと親友って約束もしたしねぇ」
藍「そうだね…みんなとの思い出が、さちとの思い出があったから、私頑張れたんだぁ」
さち「私も…藍との思い出があったから…」
藍「友達になったきっかけ…覚えてる?」
さち「覚えてるよ!私のバッグが壊れて中身を床にばら蒔いてた時に助けてくれたよね!しかもバッグも直してくれて!」
藍「だって、さち泣きそうな顔してたんだもん」
さち「泣きそうな顔とかしてないし!」
藍「してたよぉ、目うるうるさせて荷物拾ってたもん」
さち「目うるうるっ!?してないから!……あはは、今喧嘩した時思い出しちゃった」
藍「さちとは1回しか喧嘩しなかったもんね」
さち「そう!しかも理由がさぁ…」
藍「マックのハンバーガーで1番何か美味いか!」
さち「あははは…くだらない理由だよねぇ!2人ともマジになってさぁ」
藍「ねぇー!あ……息子が来た」
さち「あ、うちの息子も…え?」
藍「さちの息子なの!?……お友達出来たの?そっかぁ、タケルって言うんだ」
さち「新しいお友達出来たんだね、お名前は何て言う子なの?……タカシって言うんだね」
藍「親友同士の子供もまた親友になったね」
さち「あの花火の日の約束が子供たちに…あの時流行った曲覚えてる?」
藍「もちろん、覚えてるよ!みんなで歌ってたもんね」
好きな歌を歌ってください。
さち「ん?なぁに、タケル…この歌?……タケルがもう少し大きくなったら教えてあげるね」
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